12　生け贄の子羊達　１２ - 「アースルーリンドの騎士」

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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12　生け贄の子羊達　１２

[★二年目　連載]

2010年11月6日 13時33分の記事

ヤッケルのイラストがまだ…。

シェイルもまだ…。

ローランデもまだ…。

どうしよう…。

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「フィンス！どうした？」
尋ねた武人の背後から、小柄な…金髪に近いもしゃもしゃの栗毛の短髪の青年が姿を見せる。
二人は並び、自分を見つめていた。

小柄な親しみ易い茶の瞳をした青年が柔らかな声で尋ねる。
「…君は…？
逃げ出して来たのか？」
「僕…僕戻らないと…」

が、フィンスと呼ばれた気品溢れる武人は腕を引く。
「…戻った所で…ひどい目に合うぞ？」

マレーは叫んでいた。
「戻った方がマシだ！
逃げ場なんてどのみち無いんだから！

逃げ出してディングレーを呼んだと解ったら…！
犯されるじゃ済まない！
半殺しにされる!!!
でもどうしても……どうしても…………!!!」

フィンスはヤッケルを見た。
ヤッケルは解った。と頷き、尋ねる。
「どっちを呼ぶ？
アイリスか？
それともナンバー２か？」

「学年無差別剣の練習試合は明日だ。
そしたらどっちがボスか判明する」
「だから、今日はどっちを呼ぶ？」
ヤッケルに凄まれて、フィンスは曖昧に首を振る。

ヤッケルはぼやいた。
「俺の勝手にしろ!か。
そうするよ!」
「俺も行く」
背後から顔を出すシェイルに、ヤッケルは怒鳴った。
「お前迄来たら、俺の代返は誰がする!!!」

そして駆け出すヤッケルの背を見ながら、フィンスはシェイルにつぶやく。
「どっちみちあいつの代返なんてバレバレだ。
彼を頼む。私は経験がないから…どうも慰めるのは苦手で………」

シェイルは苦笑してマレーの腕をそっと取った。

つづく。

今日も読んでくれてありがとうチューリップピンク

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『北領地[シェンダー・ラーデン]の恋人』
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１８禁ＢＬ

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