アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　3

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　3

[★二年目　連載]

2013年3月5日 17時29分の記事

ローランデが絡まれてるのに

すっ飛んで行くギュンター。

この頃からこの後ずっと、こんな感じなんでしょうね（笑）

良く「好きな女の子の前では、男は格好付けたがる」

そうですが、ギュンターは無意識だけどそうでしょう。

ただギュンターは「俺は格好付けてないし

困ってる奴が居たらローランデで無くても、ちゃんと庇う！」

とこの時は言うでしょうけど…。

でも絶対、飛び出すスピードには差が出ると思います。

相手がローランデだと速攻！なんですもんね（笑）

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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

恋の矢

「二年目」を最初から読む

　講義は終わってもサリアスとアスランはまだ居残って、スフォルツァとシェイル相手に剣を振る。

ギュンターはスフォルツァとシェイルが、相手の剣を巧みに引き出す様剣を繰り出すのを見て、感心した。

導くように剣を振る。
なんて自分に出来るかな？と腕組みして見ていると、講義場外で怒声がする。

ギュンターが顔出した時、少し暮れかけた夕空の中、グーデン配下らしき男がローランデの、胸ぐら掴んでいた。

身なり良くガタイがいい。

「(四年、大貴族か？もしかして)」
ギュンターは咄嗟に飛び出すと、ローランデの胸ぐら掴む腕を引く。
相手は横のギュンター見、青く成る。

ばっ！とローランデを手放し、ギュンター掴む手を振り払う。
「…しゃしゃり出て来るな！」

が、ギュンターが言った。
「ラナーンの事なら俺が文句を聞く」

言い放つと、その男は眉苦しげに歪め、それでもローランデを手で指し示し、怒鳴った。
「…こいつが保護してる！」

ギュンターは、笑って頷く。
「だがそこに預けたのは俺だからな。
文句は俺に言え！」

が突然背後から声。
「…こいつはオーガスタスと連んでるだけで、オーガスタスじゃないんだぞ？」

振り向くとその男はズイ…！と出て来る。

ギュンターは横の男から身離し、その男を見た。
横の男より、更に長身。
が、自分と並ぶ程。
身なりもいい。

…威圧するような広い肩幅といい逞しい胸の、堂とした体格といい…どう見ても強者に見えるもう一人の四年大貴族は、低く威嚇するような声音で脅し来る。

「…いい気に成るな！
ローランデ！
我々の制裁が怖く無いならそのまま匿え！
が、一時も早く差し出せば容赦してやる」

その、高飛車で冷酷な良い様。
がローランデは即座に跳ね退ける。
「お返事はもう、彼にした！
もう一度お聞きに成りたければ彼に聞けばいい！」

腕の立つもう一人の加勢受け、ギュンターに怯え、ローランデを締め上げていた男が吠える。
「偉そうに！
幾らお前が北領地[シェンダー・ラーデン]大公子息だろうが！
グーデン様が後ろ盾の我々は怖く無いぞ！」

ギュンターは途端威張り出す男が、もう一人より体格劣るのを見て頷く。
「(虎の威借る狐か)
…グーデンが背後に居ないと威張れないのか？」
ぼそり…と言うと途端、その男がギュンターの襟首掴み締め上げる。
が、ギュンターは自分より少し低いその男を睨め付け、顔色も変えない。

「…そのまま殴れよ…！」
ギュンターが言うと男は襟首締め上げもう片腕を、拳握り後ろに思い切り、引く。

ギュンターは避ける、心の準備した。
が腕は振って来ず、見ると背後にその腕掴み止める大柄なオーガスタスの、ゆったりとした笑みが伺い見える。

四年大貴族の拳握る腕を引き、オーガスタスはもう片腕を、拳握って後ろに思い切り引いた時、背後の四年大貴族猛者が咄嗟、叫ぶ。
「逃げるぞ!!!」

言われた男はオーガスタスに掴まれた腕を、大慌てで大振りし引き剥がし、途端転がる様に逃げ出す。

ピタリ…と脇で止められたオーガスタスの拳を、ギュンターが無言で見つめる。

ローランデと並んで見てると、オーガスタスは吐息と共に拳下げ身を起こし、逃げる途中転びかける、四年グーデン配下の大貴族の後ろ姿に振り向き、吠える。

「…どうして一発殴るまで待てない！」

が、男はひっ！と泣き、一層素早く逃げ去った。

「…逃げ足だけは、早いんだな……」
ギュンターが感想を述べると、オーガスタスがぼやく。
「俺の時だけな」

そして、ギュンターに振り向く。
「お前はモテて、いいな」
ギュンターはその言葉にボヤく。
「あんなヤツにモテてもな…。
第一あんたが殴ろうとしたヤツは俺の事も怖がってた。
あんた相手じゃあの逃げっぷりでも、無理無いだろう？」

ギュンターの横でローランデも、大きく頷く。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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 『幼い頃』

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