アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　4

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　4

[★二年目　連載]

2013年3月6日 9時34分の記事

いや、作者もローランデは

笑うと可愛いと思います。

とってもお上品な貴人なので

皆そっちに気後れして

気づかない感じですが。

しかし、オーガスタスはほんっと、頼り甲斐ありますね。

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ギュンターは気づき、オーガスタスに告げる。
「第一モテてたのは彼で、俺じゃない」

オーガスタスがローランデを見る。
「…絡まれてたのか？」

ローランデが、にっこり微笑う。
その微笑を、ギュンターはやっぱり『可愛い』と思った。

「お陰で助かりました。
ありがとうございます」

が、オーガスタスががっくり、肩落とす。
「…済まんな。
足腰立たないくらいに沈めたかったが………。
………その前に逃げられた。
次があるぞ？」

「凌げます！」

言い切るローランデ見、ギュンターも言おうかと思ったがオーガスタスが先に言う。
「…いいから、逃げろ。
お前が捕まって顔腫らしたりしたらシェイルが泣く。
シェイルに泣かれると、ローフィスが困り果てて何も手に付かなくなる。
俺達四年は課題出すのにローフィスが命綱だ。
ローフィスに頼り切ってる奴らが、顔腫らしたお前に集団で文句言いに来るぞ？」

ギュンターが見てると、ローランデがくすくすと笑う。
「…それでも、大丈夫です」

「あんた本当に喧嘩、出来るのか？」
ギュンターが聞くと、オーガスタスも首振る。
「…見た事無いな………」

ローランデは少し、俯く。
「…相手を殴ると拳を痛めるから…出来るだけ剣握る手は庇えと言われているので…」

オーガスタスが、頷く。
「良いから逃げろ。
お前の身のこなしなら、さっきのあいつ…」
と指を後ろに指す。
「…よかよっぽど早く、走れる」

ローランデはやっぱり、くすくす笑い、が頷いた。
オーガスタスはその笑顔ににっこり笑い、告げる。
「…まあ次が無い様、俺の方でも出来るだけ手を打つ」

　ローランデを二年宿舎に送り届けた後、ギュンターは横に並ぶオーガスタスを見上げる。
「…どんな手を、打つんだ？」

オーガスタスは振り返り、言う。
「決まってる。
奴らを捕まえ俺が反対に締め上げる」
ギュンターは納得だと頷く。

「……………………………」
そして、言いたかった事を、躊躇った後口にした。
「…ローランデって笑うと、可愛いよな？」

オーガスタスに、目をまん丸にして見つめられ、ギュンターは吐息と共に手首振って唸った。
「…いい！
忘れてくれ!!!」

「………夕べの襲撃でさては、頭打ったろう？お前」
長身の身屈め聞いてくる年上の悪友に、途端ギュンターが噛みついた。
「ダベンデスタと、同じ事を言うな!!!」

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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