アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　8

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士王冠１

『ファントレイユとの出会い』
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アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　8

[★二年目　連載]

2013年3月10日 10時58分の記事

すみません。昨日の前が

抜けてました。

時間調節し

この記事を後にするので

本当の今日のアップ分は

一つ前の記事でご覧下さい。

７が本当の、今日の分です。

相変わらず、ギュンターが

がっついています。

フィンスが示した様に

ギュンターとオーガスタスは皆の中では

当たり前に妄想されていたようです……………。

ギュンターががっつく様を絵にする…勇気はありません…。

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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

恋の矢

「二年目」を最初から読む

　ギュンターはフィンスに出された少し早い夕食を掻き込む。
フィンスがその野獣の様な手掴みでチキンを頬張る食べっぷりに、目を見開く。

そしてオーガスタスと目が合うと、ぼそりと囁く。
「…こんな様見ていたら絶対、彼と貴方のロマンチックな想像は、ふっ飛びますね………」

オーガスタスは口をもぐもぐさせ、頷く。

ギュンターが皿に顔を付けんくらい近づけていた顔上げ、上目使いでフィンスを睨む。
「…馳走に成って言うのもナンだが、お前までオーガスタスの下で俺が色っぽく、よがってる様を想像したのか?!」

低い…が、怒気含んだ声で、オーガスタスが見ているとフィンスはすまし顔を努めて崩すまいとし、フイと横向いた。

「(………想像、したんだな)」
オーガスタスも思ったがギュンターも同感で、更にギラリ！と目を剥きフィンスを睨め付けた。
その様はチキンを手掴み、もう片手に握られたスプーンからは赤いスープが滴り野性味たっぷりで、フィンスは内心優美な美貌の男の本性に怖気たが、知らんふりでポーカーフェイスを続けた。

テーブルの給仕は来ると途端、ギュンター差し出すお代わりの、空の皿持ち下がり、また来た途端空の皿を差し出され、慌ただしくオーガスタスやフィンスの背後を行き来していた。

その都度オーガスタスはつい召使いの様子を伺うが、最初ゆったりしていた歩調がどんどん早足に成り、最後は小走りで駆けているのを見、ついぼそりとギュンターに言った。

「…どうしてそこ迄食べて肉がダブつかないか知りたい」
ギュンターは、時間が惜しい様に次から次へと両手使い料理を掻き込みながら言う。
「…殴る先輩が卒業して暇なあんたと違い、俺は現役だから」

フィンスが思わずオーガスタスと見ると、オーガスタスは落ち込んだ様に顔下げ、深いため息を付いた。
「…先輩殴る時、もう少し加減してたらダランドステも逃げ出さなかったかな……………？」

ぷ…く……。

小さな音だったがオーガスタスが顔上げると、フィンスは必死に声を殺し顔背け、笑っていた。

「…バレてるぞ」

オーガスタスの良く響く低い声に、ピタッ！とフィンスの揺れていた肩が止まる。

ギュンターがナプキンで口元を拭い顔上げる。
召使いはギュンターの手が空の皿を差し出さず、果実酒のグラスに動くのに、脱力した様に微笑んだ。

ギュンターは口の周囲を気取って見える仕草で拭き上げ、言う。
「…年下だろうが食事のホストだ。
少しくらい、笑わせてやれ」

オーガスタスが横目でそう言う年下の悪友をジロリと見る。
「自分の時は睨んだ癖に」

ギュンターは聞こえないふりして、バサッ！とナプキンをテーブルの上に置くと立ち上がる。

フィンスが目を、見開く。
「…あれだけ食べて…もう体が動くんですか？」

ギュンターはキラリと輝く紫の美しい瞳投げて、未だ椅子にかけるフィンスに告げる。

「…ラナーンが待ってる。
どうせ動いてる間に消化してる」

そしてさっ！と以前使った客間へ歩み寄り、が一度オーガスタスに振り向き、告げる。

「あんたが言うとフィンスはビビるが、俺が睨んだところであんた程怖くない」

そしてさっ！と背向け、扉開けて中に消えた。

「…………………………どう思う？」
探る様にオーガスタスに言われ、フィンスは苦く、笑った。
「…あんな野性味ある様子で睨まれたら、彼だって十分怖いですよ」

オーガスタスは『そうだろう』と大きく、頷いた。
そしてやれやれ。と慌ただしかった男が消え、半分残ったとびきりのご馳走を、舌を鳴らしゆっくりと堪能した。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

ミラーサイト

 『幼い頃』

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