アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　10

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　10

[★二年目　連載]

2013年3月12日 11時19分の記事

ある意味、この辺りから完全に

オーガスタスがこの件に乗り出す事に成るんですが

事はどんどん大きくなっていきます。

ギュンターもオーガスタスも

思いっきり暴れてグーデン殴れば

退校でもいい。

と思ってるようで…。

ローフィスは大変ですね。

ただ、ギュンターはやっぱしラナーンの事情とか

知ってるだけに、意義ある戦いだとは思ってるようです。

しかしフィンスは、堅物のローランデの他

ヤッケルとも友達なので

ディングレーの取り巻き達のデルアンダーらよりは

柔軟思考みたい（笑）

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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

恋の矢

「二年目」を最初から読む

ラナーンの涙の跡はまだ頬に筋を作っていてその瞳は潤んでいたけれど、彼の声はもう震えず、掠れ声で囁く。

「貴方がこの世に居る事を感謝します」

そう告げて今度は二度。
顔を傾け右、左。

そっとギュンターの唇に唇で触れる。
まるで…神に感謝を捧げる儀式めいた接吻で、ギュンターはラナーンをじっ…と見つめる。

彼は自分から感情が抜け出て、放心してるように見えた。
が、微笑む。
そして…言った。

「…俺…あんた程には成れないけど…強く、成る」

そして寝台にぐったりと…横になるから、ギュンターはそっと出て衣服を身に付けた後、俯せで寝台に顔埋めるラナーンの髪にそっ…と触れ、囁く。
「大丈夫か？」

ラナーンは頷く様に髪揺らし、呻く。
「…少し…休むから…………」

ギュンターが、頷いて扉へ歩きかけた時、か細い声がした。
「…りがとう…………」

ギュンターは扉開け振り向き、言った。
「いいから、ゆっくり休め」

ラナーンはまた、頷いた様に髪を揺らす。
そして…寝息が聞こえ、ギュンターはそっ…と部屋を、出て扉を後ろ手で、閉める。

顔上げると居間でまだ、フィンスとオーガスタスはテーブルにかけてこちらを揃って見てるから、寄ってオーガスタスに告げる。
「悪い…。待たせたな」

「俺は別に。
フィンスに、ヤッケルにもローランデにも内緒の、極上の酒を振る舞って貰ってた」

つい、横のフィンスに告げる。
「悪かったな」

フィンスが目を、まん丸に見開くから、ギュンターはつい顔傾けて伺った。
フィンスが小声で囁く。
「………情事の後、性格変わるんですか？」

途端、ギュンターは睨む。
「…俺の性格、どこ迄知ってる！」

が、フィンスがふい…とオーガスタスを見るから、さては酒の肴に自分の噂話をさんざ、オーガスタスがフィンスに話たのだと察し、ジロリ…！と年上の悪友睨む。

が、オーガスタスは目を逸らしたまま。

ついギュンターは椅子の背引き腰掛け、乗り出してフィンスに尋ねた。
「で？俺の何を聞いた？」

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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 『幼い頃』

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