アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　18

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』38　追随者達　18

[★二年目　連載]

2013年3月20日 23時21分の記事

ディングレーの見解は

当たってると思います。

ギュンターとオーガスタスの繋がりは

やっぱ

“猛獣は猛獣を知る”

って所でしょう。

同類。似たもの同士。

乱暴者同士だから遠慮が要らない。

どっちも気楽。

だから昼上げたフィンスの妄想話で

爆笑しちゃうんでしょうね…。

ロマンスとは無縁の奴ら。

しかし流石のオーガスタスも

近衛に上がって知り合った

たった一人の女性には

頭が上がらないようです…（笑）

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アースルーリンドについて。国の紹介

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ギュンターはつい、俯くセシャルに屈み覗き込む。
「男はコルスティン一人か？
彼に、大切にされたんだろう？」

「………初めの頃は…違いました。
代わる代わる人が代わって…ひどい時は三人居ました…。
けど、コルスティン様が自分の馴染みだ。と他を引かせてくれて…」

「今は卒業した、過去の四年達だろう…？
したい放題してたのは」

背後の、オーガスタスの言葉にギュンターは振り向く。が顔戻すと、セシャルは頷いていた。

続きオーガスタスの言葉が背後から響く。
「…ひどい、荒くれ者達でディアヴォロスを煙たがり、一つ年下のグーデンの元へ逃げ込んだんだ」

ギュンターはまた、オーガスタスに振り向く。
「そいつらと、散々殴り合ったのか？」

途端、オーガスタスがにっこり笑い、テスアッソンもディングレーもつい、揃ってそんなオーガスタスを見上げた。

オーガスタスは過去を懐かしむ様な遠い目をし、微笑んだ。
「…あの頃は楽しかったぜ！」

それを聞いたディングレーが目を丸くするのを見、テスアッソンより先にギュンターが彼に報告した。

「…さっき殴り倒した四年らがまだ呻いて倒れ伏してるのに、オーガスタスの奴、運動不足だから立ち上がってかかって来い！と無茶苦茶言ってた」

「…だから、不機嫌なのか？」
ディングレーの質問に、ギュンターが頷く前、オーガスタスが大きく頷いた。

「根性無しにも程がある！」
「…森で大型猛獣に出会ったら、俺だって死んだふりして起き上がらない」

言って、ディングレーは固まる。
その、大型猛獣にギラリ！と睨まれた気がして。
顔上げてオーガスタスを見、確認する勇気は無かった。
が、ギュンターのとぼけた声もした。

「…一般論だとよ！」

やっとディングレーが顔上げると、オーガスタスは横のギュンターを、腕組みし見下ろし、ギュンターはその大型猛獣を、見上げいさめていた。

「…猛獣同士、言葉が通じ合うんだな…」
ぼそり。とディングレーが独り言の様に呟く。

途端、オーガスタスとギュンターが揃って振り向き、ディングレーは二人から、さっと顔背けた。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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