アースルーリンドの騎士『二年目』 40　孤独の縁 18

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』 40　孤独の縁 18

[★二年目　連載]

2013年5月13日 20時57分の記事

ローランデの天然ボケ炸裂…。

こういう部分があるから

彼の友人達もほっとするんでしょうね。

それ以外は完璧な人格者だし。

気品。容姿。剣の腕。性格。

全部申し分無いし。

シェイルなんかは

ローランデの天然ぼけを溺愛してますからね。

崇拝者だし。

ギュンターは人づてに聞いて

自分との差に困ってる感じです。

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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
王冠２

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恋の矢

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ローランデとシェイルが溜息交じりに、書き机の周囲に配置された椅子を引いてかけ、ローフィスの差し出す羊皮紙を受け取る。

「……………………」
沈黙する横のローランデに、シェイルが小声で告げた。
「やっぱり、字が汚すぎて君も読めない？」
「…かろうじて、判読は出来るけど………」

言って、顔を上げる。
「字が汚ないのに加え、かなり綴りが違ってる。
多分この単語だろうと、判断は出来るけど。
…それが原因では？」

ローフィスが顔しかめて手を伸ばし、指先払い、先を読め。と示す。
ローランデが羊皮紙に視線落とし、唖然。とした。
「…かくしてマリアンネは舌先を使う分、ロゼッタより確実に技術力が…高い………？」

言って、課題のタイトルを見直す。
「…“麗しの姫、マリアンネを巡る男達の攻防…”
あの、これ…初世紀のマリアンネ姫が原因で、「右の王家」の始祖と「左の王家」の始祖が戦争しかけた時の話ですよね？」

四年の二人がびっくりして顔上げる。
「…ほら見ろ！
酒場に来てるマリアンネは無関係無だと俺が言ったろう！」
「お前だってあのマリアンネだと思った癖に!!!」

ローランデは呆れきって呟く。
「幾ら教練だからって…講師は酒場の女性について、書かせたりしませんよ。
そんな事したら皆酒場に押しかけてその女性を訪ねないと、書けないじゃありませんか！」

が、シェイルが見てると、間違えた二人はふんぞり返る。
「だからお前に添削頼んでるんだろう?!」
「模範解答を二つくれ。
一緒だと写したと講師に直ぐバレる」

ローランデは呆れ返り、ローフィスが唸った。
「見返りは何だ？」

が一人はローランデ指さし、ローフィスに怒鳴る。
「こいつは何でも持ってる！
大公子息だからな！」

が一人は顔輝かせて口開く。
「…ああ、半端なく相手がよがる精力剤がある。
俺の取って置きだ。
あれ使うと、どれだけヘタでも相手の女は満足するぞ？
…どうだ？
持ってないだろう？
いざって時は大変助かる、俺の秘密兵器だ」

そいつはローフィスに思い切り頭はたかれ、怒鳴る。
「何だよ！
男の、身だしなみだろう?!」

ローランデは呆れた。が、ローフィスは言った。
「こいつはそれしか持ってないから貰っといて、俺が欲しい奴に高値で売って金に換えてお前に渡す。
保護者がどんどん増えてるんだろう？
そいつらの、小遣いくらいにはなるぞ？
どうせお前、自分の小遣い削って奴らに渡すんだろう？」

ローランデはくすくすと笑った。
「小遣いより…いつもシェイルから分けて貰ってる、珍しいお菓子の方が、助かります」
ローフィスは大きく頷くと、請け負った。
「なら菓子に代える」

ローランデは微笑んで頷くと、二人に聞いた。
「舌先を、どこに使うと技術力が高いんです？」

その場は一瞬にして、凍り付く。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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