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「アースルーリンドの騎士」
オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。
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アースルーリンドの騎士『二年目』41 陽気な情事 4
[★二年目 連載]
2013年5月19日 18時15分の記事
ディングレー画。
これも直しました。
童顔過ぎて14才くらいだったので…。
切れ目の関係で今日は長いです。
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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
アースルーリンドについて。国の紹介
「二年目」を最初から読む
ギュンターは顔下げてデルアンダーに背向けると、取り巻き達の背後に立って対戦を見ていたディングレーへと、寄って行く。
取り巻き大貴族達はギュンターに道を空け、ギュンターは真っ直ぐディングレーの正面へと歩み寄る。
ディングレーは真正面に立つギュンターを、見る。
「…どうした?」
「あんた、奴に勝ったんだろう?
あの厄介な剣を全部叩き落としたのか?」
ディングレーは項垂れて見える、金の髪に顔を隠すくらい俯く、ギュンターを見た。
「…俺だって、やっとだ。
その後の学年対抗に剣を温存しようなんて馬鹿やらかして、ギリギリ迄追い詰められた」
デルアンダーはそう本音吐くディングレーを、その場動かず呆然と見た。
ギュンターは咄嗟に顔上げ、ディングレーの男らしい顔を、驚愕で見開かれた紫の瞳で見つめる。
「…そうか…あんた…でも…そうか」
ディングレーは大きく頷く。
「…だがお前、ちゃんと応対してたじゃないか。
大抵の相手は間に合わない」
ギュンターはやはり、顔を下げると呟く。
「避ける方は………」
「ああ…兄貴に鍛えられてるか?」
ギュンターはようやく顔上げるとこっそり囁く。
「…短剣と剣持ったローフィスとやって鍛えたら…もう少しマシか?」
ディングレーはとうとう大きな溜息を吐き出した。
「十分俊敏なのに、まだ素早く成る気か?
悪い事言わないから、オーガスタス相手に攻撃方法を学べ。
剣で技使われるのに、お前慣れてないだろう?
そういう相手に出会うと、相手に合わせて隙伺うしか無くなってる。
もっと自分から攻撃仕掛け、相手がお前に合わせるくらいに出ろ。
それだけの気迫があれば、攻撃が上手ければもっと強くなる」
ギュンターはディングレーをじっ…と見た。
「やっぱりあんたも俺が剣が、下手だと思ってるな?」
ディングレーは図星さされ、たじろいたが言った。
「…剣に不慣れだと言っただけだ。
色んな型があるが、お前の気質ならオーガスタスの、自由奔放な剣技の方が、性に合うだろう?」
「……あれはあの体格だから出来る剣技なんじゃないのか?」
「だとしても、オーガスタス相手に攻撃に出られたら、他は軽い」
皆が見てると、ギュンターは二度、頷いた。
「…見ろよ。
みんなも思ってる。
オーガスタス相手に攻撃に出るなんて無謀どころか馬鹿だと」
ディングレーは言われ、ギュンターの背後の取り巻き大貴族達や、まだその場に立ち、ディングレーの意見に目を丸くしてるデルアンダーを、見た。
が、ディングレーも顔を下げ気味のギュンターに同様顔下げて囁く。
「…だってお前ならそれが出来るだけの気迫がある」
ギュンターはすっ!と顔上げ言った。
「…つまり俺は馬鹿だと言いたいんだな?」
ディングレーは真正面から見つめられ、ぐっ…と喉が詰まった。
が、じっ…と見つめられ、ディングレーはとうとう面倒くさくなって怒鳴った。
「…褒めてるんだ!」
「……………………………」
怒鳴られ、ギュンターは暫くディングレーの顔を、見続けた。
ディングレーも目を逸らさない。
やっと、ギュンターが口開く。
「今ではもう解った。
あんた、誤魔化したい時怒鳴るだろう?」
ディングレーは見透かされ、さっ!と首横に背けた。
ギュンターはその間に続けて小声で問い正す。
「どうしてローフィスじゃ駄目だ?
あんたの大事な…」
そこでギュンターはディングレーに、飛びかかられて口を手で塞がれた。
ディングレーはその様に驚き目をまん丸にしてる取り巻きに振り向き、そして口塞ぐギュンターの耳元で囁く。
「…とりあえずローフィスに話付けてやる!
が、オーガスタスにも当たっとけ!」
ギュンターは口塞がれたまま、頷いた。
つづく。
今日も読んでくれてありがとう
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プロフィール
天野音色
さん
「アースルーリンドの騎士」
地域:
愛知県
性別:
女性
ジャンル:
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ブログの説明:
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