アースルーリンドの騎士『二年目』41　陽気な情事 7

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』41　陽気な情事 7

[★二年目　連載]

2013年5月22日 18時40分の記事

ギュンターが一番聞きたかった

内容ですね。

ずっと顔で目立ち

変には構われるわ勝手に惚れ込まれるわで

当人、技磨くのに必死で

あんまマトモな恋愛経験

無いと思います。

だよね？ギュンター。

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王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

恋の矢

「二年目」を最初から読む

そしてさっ！と背を向け、二人から去って行く。
が突然歩を止め、駆け戻って来る。

二人は行った筈の男が横に来るのを、目を見開いて見つめる。
が、ギュンターはローフィスに振り向くと口開く。
「………オーガスタスに言ったらあんたの領分だと言われた」
「何が」
「…ローランデを美少年と言ったら」

「………………………………」
二人が二人共、目見開いたまま沈黙して凝視するので、ギュンターはとうとう少し気恥ずかしくなって二人から顔背け、怒鳴った。
「いい！
俺が変なんだな?!」

「……………お前、ローランデが美少年に見えるのか？」
ローフィスが聞き、ディングレーも伺い気味に顔寄せ、こっそり尋ねて来る。
「…じゃシェイルはどう見えてる？」

「…ありゃ別格だろう？
時々人間に見えないが…苦労してるみたいで心根が優しい、いい子だ。
あんたがずっと大事にして来ただけある」

そう言ってローフィスを見る。
が、ローフィスはディングレーを見た。
だがディングレーの顔に『俺だって解らない』と書いてあったので、ギュンターを再び見る。

「…お前、ローランデがどう見えるんだ？」
ギュンターは少し気恥ずかしげに俯く。
そして顔上げると
「真っ直ぐ、心から俺を褒めてくれる。
が、美少年だと気づいたのはつい最近だ」
「オーガスタスはどう言った？」
「俺がグーデン配下の奴に殴られ、頭打ったと」

ぷっ…。
ディングレーが吹き出し、二人より顔背け笑いに入る。
が、ローフィスは真顔でギュンターを見た。
「もしかして、奴がキラキラしてるか？」
「奴はいつもだろう？」
「いつも以上に」

聞かれて、ギュンターは少し頬染めて頷く。
「…あいつの心根が綺麗なせいか…あいつ見てると世界が綺麗に見える」

ディングレーがびっくりして振り向き、尋ねた。
「どんな風に？」
「以前見てた世界が鮮やかに見える」

はぁ…。
ローフィスが項垂れて溜息吐く。
「で、お前グーデンとこから逃げてきた子達の相手して、ちゃんと…役に立つのか？」
「？役に立たなかった事は今迄一度しか無い。
迫られたがどう頑張っても許容範囲外の凄い女で…ピクリとも反応出来なくてその気になれず、結局逃げ出した」

ディングレーが乗り出した。
「そんなに凄い女だったのか？」
「…女と言うより、鬼婆に近かったかな………」

ディングレーが心底感心した。
「…良くそんな女に応じたな？」

「…森の中だし…周囲に人も居なくて一ヶ月近く叔父と彷徨ってたから、贅沢も言えない。
叔父に最初言い寄ってたが、叔父が俺に振った」

ディングレーは呻いた。
「体よく押しつけられたんだな？」
ギュンターは頷く。
「こいつは若いし、がっついてるから大丈夫だ。とか言って」

ローフィスがそれを聞いて項垂れた。
「…大丈夫じゃ無かったんだな…」
ディングレーも言った。
「…だからハウリィの義兄でも、勃つんだな」

ギュンターは異論を唱える。
「ハウリィの義兄は銜え上手だったろう？
あんただって勃ってたじゃないか」
ディングレーはしぶしぶ頷いた。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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 『幼い頃』

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