アースルーリンドの騎士『二年目』41　陽気な情事 28

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』41　陽気な情事 28

[★二年目　連載]

2013年6月13日 23時17分の記事

大急ぎの二時間で

シュルツ上げました。

まだ直し出るかも…。

ごめん。三時間だった。

改めて確認してみたら

やっぱり二時間だった…。

製作時間。

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王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

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「代わろうか？
食事して来て、いいぞ？」

その声にヤッケルが振り向くと、戸口の横でシュルツが、腕組みして見ていた。

「…有り難いが…俺は兄弟山程居るから、食事我慢してのお相手は慣れてるしそれに…あんたとやるのはもう少し…奴に力が付いてからじゃないと、手首痛める」

ラナーンは剣を拾ってヤッケルを、見る。
そして切れた息で、か細い言葉を絞り出す。
「俺…が…駄目なのは…力が…無いから…？」

ヤッケルは頷く。
「が、俺と打ち合う度に力が増して来ている。
…ちゃんと稽古した後、毎晩フィンスに風呂ねだってるか？
腕ほぐして置けよ。
次の日も稽古したいんなら」

ラナーンが顔揺らすの見て、ヤッケルが溜息付く。
「…俺がフィンスに言っとく。
筋肉痛がひどいと、ロクに剣も振れなくなるぞ？」

ラナーンは俯き、まだ荒い息を吐いてる。
ヤッケルはそれを見て、言葉を足す。
「筋肉痛になる度…力がどんどん付いて行く。
その内、二の腕を自分で触って分かるように成る」

シュルツが吐息混じりに言った。
「…だが見てる限り、かなり鋭く突き入れてる」

ヤッケルは頷く。
「気迫は凄い。
だがあんた、重い剣振るじゃないか」

シュルツは俯く。
「俺だって、練習でマジには振らないさ！」
「だがあんたに加減されてもラナーンは喜ばない」

言って、ラナーンを見る。
「あいつ(シュルツ)と存分に剣交えられたら…グーデン配下の男達相手でも大丈夫だ。
シュルツは…」

言って、ヤッケルはラナーンを真っ直ぐ見る。
「学年無差別剣の練習試合で毎度早々に敗退する。
その理由は、真っ直ぐの気性そのままの、激しい剣を初戦から使う為。
剣が折れなきゃ、フィンスと張る程の剣士だ」

シュルツは言われて首、垂れる。
「…褒められたもんじゃ無い。
不器用。って事だろう？」

ヤッケルはだが、真顔でシュルツを見る。
「だが俺はその姿勢は好きだ。
勝ち残りたいから誰でも剣を庇う中、あんた馬鹿正直に真剣さながら打ち合うだろう？
誰でも学年上がると利口に成る。
上位に食い込もうと。
その為剣庇う剣術が当たり前。
けどあんたにはその計算が、無い。
そして…間違いなく、実戦では強い！」

シュルツが顔上げる。
ヤッケルはシュルツに、頷いて言った。
「…褒めてるんだ」

が、シュルツは俯いて、また吐息吐き出した。
「…故郷で付いてた剣の講師に言われてる。
教練で勝ち上がろうとするな。
例え剣が折れても…自分の剣を貫け。
それは…その先の近衛で十分、役に立つ。と………」

ヤッケルはラナーンに向く。
「マトモに対戦すれば俺は、まず敵わない」

ラナーンが、頷く。
シュルツは褒められて立場無いように背を向け、部屋を出て行った。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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