アースルーリンドの騎士『二年目』42　哀惜　2

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』42　哀惜　2

[★二年目　連載]

2013年6月19日 20時57分の記事

もう笑うしか無いギュンター。

ローランデに完全にイカれてますよね。

誰が見たって（笑）（笑）（笑）

しか監督生としてしこんなに慕われていたのに…。

ローランデに惚れたと自覚して態度に出した途端

みんな敵になっちゃうんですから…。

初々しいローランデ描きたいけど

今日は低気圧で絶不調で

ダウンしてるので

更新でいっぱいいっぱい…。

切れ目無かったので長目。

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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

恋の矢

「二年目」を最初から読む

ローランデは俯いたまま、囁く様な小声で告げる。
「…私は…その、あまり情事とか…詳しくないので…そちら方面では全然頼りにならないと、皆に思われてるみたいです………。
結局、ラナーンとミーシャはフィンスの所に行って私の所には殆ど帰って来ないし…。
レナルアンはシュルツの所で世話に成っていて…。
今私の居室にはローズベルタが居るから、確かにその方が安全と言えば安全なのですけど………」

ローランデが、とてもがっかりして見えるので、ギュンターも顔を下げて俯き、そしてぼそり…と言った。
「………だがあんたの事は誰もが認めてる。
誠実な男だと。
それは…何より大切な事だと、俺は思う」

ローランデはぱっ！と明るい笑顔を披露する。
ギュンターは一瞬でその場が光り輝いたように感じ、ローランデの笑顔に笑顔を返す。

「ありがとうございます！」
微笑みながら、ギュンターも告げる。
「元気、出たみたいだな。
情事の事で、解らなければ俺に聞け。
何でも答えてやる」

ローランデは言われ…頬染めて俯く。
その初々しい表情に、ギュンターは感じ入ったようにローランデを見つめる。

剣を交えてる凜々しい彼からは、想像も出来ない表情だ。

ローランデは頬染めたまま、俯いて囁く。
「あの…どうしてあれだけ違う相手をその…満足させられるんです？
だって…それぞれが違うでしょう？」

ギュンターはそう言って顔上げて見つめられ、心臓がバクつくのを、自覚した。
「………それは…つまり、慣れだ。
数こなしてると、どこがいい場所か自然と解る。
いい場所を愛撫されたら、誰だって気持ちいいだろう？」

が、ローランデが自分を見つめたままで、その表情には
『？』と浮かんでいたから、ギュンターはそっと言う。

「マッサージを受けた事は？」
「？…あります。
良く…剣を振りすぎて肩や腕…それに足が硬くなるので…」

「…変な場所を揉まれると痛くて余計に凝り、けど…揉まれて気持ちいい場所だと、ほぐれる。
違うか？」

途端、ローランデは
「ああ！」
と合点がいった表情で微笑む。

ギュンターはやっぱりつられて微笑み返す。
「…それと、一緒だ。
マッサージとは、揉む場所が違うだけで」

が、『揉む』と言う言葉で、再びローランデは真っ赤に成って、俯いてしまった。

「…どうした？」
ギュンターが聞くと、ローランデは俯いたまま、蚊の泣く様な声で答えた。
「…その…つい、女性の胸を連想してしまって…」
「？…女の胸を揉む事連想すると、赤く成るのか？」

しかしいつの間にか、周囲にシュルツやらスフォルツァ、彼の班の者が取り巻いて聞き耳立てていた。

ローランデは俯いたまま、こっくり。と頷く。
「恥ずかしい事でしょう？
友達のように話してる女性の、裸の胸を揉む想像なんてしていたら。
…きっと、相手の女性に解ったら、軽蔑されてしまいます」

ギュンターはローランデが気の毒に成って、言った。
「…誇るだろう？
あんたにその気に成られて嬉しいと」

ローランデがやっと、赤い頬のまま顔を上げてギュンターを、見つめる。
「…そうでしょうか………？」
ギュンターは保証する様に、頷いた。
「相手が赤く成ってなじったら、確実に脈がある。
それに…例え冷たく見下されても、内心女は悦んでる。
欲情される程魅力ある女と思われてる。と。
逆に………」

「逆に？」
横からシュルツの声がして、ギュンターはつい振り向くと、班の全員が周囲を取り巻いて居て、次を聞こうと待ち構えていた。

ギュンターは一つ、咳払いし、ローランデに向き直って言った。

「もし君が…彼女の裸も胸を揉む想像すらせず、普通にしていたら…きっと彼女は、がっかりする」

ローランデが、不安げに囁く。
「…そうでしょうか………？」

シュルツもスフォルツァも、横から呆れて言った。
「君(貴方)くらい身分の高い完璧な貴公子にその気に成って貰えなきゃ、大抵の女性はがっかりする(します)よ！」

声がほぼ揃って、シュルツもスフォルツァも互いを見つめ合った。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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