アースルーリンドの騎士『二年目』48　それぞれの思惑　5

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』48　それぞれの思惑　5

[★二年目　連載]

2014年1月23日 19時23分の記事

アイリスはやっぱり

ディングレーで遊びたいんですね～。

モテてもちっとも嬉しくない

ディングレーでした…。

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イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
王冠２

アースルーリンドについて。国の紹介

恋の矢

「二年目」を最初から読む

途端反対横から華奢な腕が滑り込み、横見ると再びアイリスがにこにこ微笑って見上げてる。
「私なら、構いません」

が、ディングレーが視線振るとアイリスの向こうのスフォルツァが、ぎん！と眼光鋭く睨め付けていて、途端ディングレーは、情けない声で呻く。
「…俺は、構う………」

アドラフレンはその様子に大きな吐息吐き、額に手を当て俯くと、アイリスの胸に手を当て軽く押して引かせると、その向こうのスフォルツァの腕強引に引き、ディングレーの横に付かせて言う。
「君に、彼の相手を命ずる」

スフォルツァは目をまん丸にし、横のディングレーを見上げる。
そして冷静に、「左の王家」の貴公子に告げる。
「私を女役に？
どう考えても無理でしょう。経験だって一度も無いし」

が、アドラフレンは爽やかに微笑むと言った。
「君の愛しい相手が彼の女役するよりはマシだろう？」
スフォルツァはぐっ！と詰まり、そう言う悪知恵、もしくは脅しの達人の、年上の王族を睨んだ。

アドラフレンは笑顔のままディングレーに振り向くと、言った。
「彼に異論は無い。
舞踏会が終わるまで、彼に護って貰え」

が、スフォルツァはさっ！と、押しのけられて背後に居るアイリスへと振り向くと、咄嗟に叫んだ。
「俺はまだ彼（アイリス）と、踊ってない！」
アイリスはスフォルツァに、にっこり微笑むとすかさず告げる。
「私は女役は踊らない」

が、スフォルツァはさっさと断られて一度顔、下げたもののまた上げて問う。
「ディングレー相手なら？」
アイリスはやっぱりにっこり微笑んで、即座に言い放つ。
「当然、女役だろうが彼と踊る。
アガンソ婦人に壊滅的な打撃を与える、又と無い機会だ」

スフォルツァが、情けない表情でそれでも、言い返す。
「…さっきヨーナス婦人と踊ったんだから、もういいんじゃないのか？」
「だがあの感じ悪い女が男の私に、恋い焦がれてる「左の王家」の御曹司を奪われ腹立てる様子が見られる機会を、逃したくない」

スフォルツァはにこにこ笑うアイリスをつい、凝視してぼそりと囁く。
「…それは…随分性格が悪いな？」
「今頃気づいたのか？」
オーガスタスとディングレーの、声が揃って二人は思わず顔、見合わせた。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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 『幼い頃』

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