アースルーリンドの騎士『二年目』　56　恋に落ちる瞬間 10

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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アースルーリンドの騎士『二年目』　56　恋に落ちる瞬間 10

[★二年目　連載]

2015年1月20日 23時21分の記事

上達したとは言え、やっぱり危なっかしい乗馬のアスラン。

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アースルーリンドについて。国の紹介

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ギュンターは笑顔で扉閉めるシュルツの部屋を後にし…彼がとても懐の広い…素朴で暖かい男だと、知った。
同じ班でいる時、いつもさり気なく側に居て気づくと気さくに話してたが、どうしても離れて見る彼には、大貴族の品格が伺い見え、自分からあえて、寄って行こうとは思わなかった。
だが…。

旅先ではこんな上品な面々と、知り合う機会もそうそう無かったが、ここに来て…別人種だと思ってた身分高い男達も…一見近寄り難いけど中身は自分同様、一人の人間だと解って、なんだかギュンターは心が軽く、暖かくなった。

そのまま馬で酒場迄飛ばし、扉開けると、群れていた女性達が一斉に振り向き、押し寄せられて背後に倒れかけ、必死で踏み止まった。

ギュンターは結果、酒場の二階。
横に女性の眠る寝台で、月曜の朝を迎えた。

正直立て続けだったから、朝日浴び足フラつかせながら教練の門を潜る。
その日剣の講義は無かったから、ほぼ寝ながら乗馬や歴史の講義を過ごした。
午後、補習の時間にやっと、正気を取り戻す。

が補習の講義は今回乗馬で、遠乗りだった。
なだらかな丘を幾つも超え、村々を通り越し、そして…まばらに生えた木々の間を抜け、細い川辺で休憩を取る。

幾度もアスランに振り向くが、上下に跳ね始めると前に身を倒して跳ねるのを抑え、けど背筋伸ばすとまた跳ね始め…。
見ている方は限り無く危なっかしくて、なのにスフォルツァとギュンターの
『後ろに同乗しようか？』
と言う視線を振り切って、最終地点の川のほとり迄、自身で乗り切った。

スフォルツァもギュンターも、ほっ。として馬から下り、アスランに声かける。
「…もう落ちる。とハラハラしどうしだった」
スフォルツァの言葉に、ギュンターも頷く。
「毎度、身構えたが…落馬せずにここ迄来たな。
良く、頑張った！」

その言葉に、アスランは嬉しそうに微笑む。

つづく。

今日も読んでくれてありがとう

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 『幼い頃』

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