2011年1月15日 12時18分 |
美晴の喜び |
ゆっくりと歩き、勝手口から台所に入った。 「ああ、久保雅文さん。お願いっ」と朱。 「はいっ。分りました…」 メザシそば作りに入る。 日が高く、風が柔かい中庭に、百恵たちが運ぶことが多い。 子どもたちがプール側まで走り、親たちの席に着いた。 タイカレーも人気がある。 タイ米に馴れようとしているのかも知れない。 食堂の五目飯のテーブルは恵美たちが切り盛りしているが、相変らず人の波が集まった。 久保雅文はコック帽を被り直す。 周や内山たちもだ。 そばが飛ぶように出る。 優子たちが手伝い、百恵たちを助けた。 束子が清仁の友だち数人と二階から降りて来る。 弓子と文子も一緒していたのだ。 久保雅文は彼女たちにそばを食べさせた。 恵美は五目飯を分ける。 「美味しいっ」と美晴たちは大喜びだ。 清仁が史子たちと中庭にいた。 手を振ると、彼女たちは応えて、トレイを渡され、移して外に出る。 今日初めて会うのだ。 |
2011年1月14日 12時17分 |
久保雅文の心の中 |
紅と園美と麻美が一緒だ。 「なるほど…」と久保雅文は眩いた。 「いつも、こんな感じ?」 「日曜日は、大体そうです…」と内山。 「ああ。うん。ありがとう…」 「ええ…」と皆。 母親たちが休みを終えて台所に入る。 律子たちはロングエプロンを用意した。 久保雅文たちは、練り粉作りに入った。 発酵済みだ。 正しい長音になっていない。 紅が苦笑いする。 殿川たちが大笑いした。 「活かしたね。ここを…」と川村は久保雅文と握手する。 久保雅文の手に気が付き、なかなか離さなかった。 この人は、出来る人だ…。 と内心で強く思う。 光代は頷いた。 山田たちが来て、皆を内へ導き誘う。 マリアは久保雅文と代わった。 久保雅文は、友人やミホたちに食べさせる。 |
2011年1月13日 12時16分 |
華の中心 |
「久保雅文さん。 つゆ、でしょう?」と朱。 「そうだねっ」と自己確認する。 「ええっ」 「うんっ」と皆も共鳴した。 これから皆は点心作りに入るのだ。 いつもと違うのは、そばを倍以上作ったことである。 「そうね。メザシそばは、久保雅文さんねっ」と恵美。 皆も賛成した。 「やあ…」と久保雅文は照れる。 皆は大笑いした。 マリアは園美と共に、食べるよりも子どもたちのはみ出しに目が忙しい。 その分母親たちが安心している。 話の華の中心は光代たちのテーブルだ。 皆がその方を向いているため、すぐ分る。 端の重井老人たちのテーブルには陶器があった。 別の花が咲いている。 食器を片付け始めた広子たちは、屋上と台所を指し、手分けに入った。 交代で二つの仕事をしていたのだ。 マリアは、動きが鈍くなった子どもたちを自室へ案内する。 |
2011年1月12日 12時15分 |
笑いのあふれる台所 |
子どもたちも手を洗い、加わった。 パクパクの笑顔がいい。 この時の母親たちもだ。 律子と周が端側からジープを押して来る。 一ロアンマンやチョコバー、アイスバーを充たしてくれた。 光代たちが戻り、多くの人たちが久保雅文たちの周りで軽食する。 政治家夫人たちは食堂か中庭へ向かった。 老俳優の川村壮平、野中照美、春木小夜子たちを殿川が久保雅文に会わせる。 光代は同年代のベテランたち数人を紹介した。 久保雅文は映画で知っている人たちのため、感動の波乗りをする。 自分たちのテーブルに着けた。 一休みする。 久保雅文は、内山や律子たち、周たちにそばを作り、食べさせた。 恵美や夏子たちにもだ。 久保雅文も食べる。 「うんっ。旨いや。われながら…」 台所は大笑いした。 |
2011年1月11日 12時14分 |
チョコバーの時間 |
チョコバーも断わらなかった。 「ありがとうっ」 「久保雅文さんだからですわ」と直子たち。 「友ちゃんのような笑顔、ですもの…」と史子。 「あっははは…」皆も大笑いする。 久保雅文は光代たちが帰国した事を告げた。 「皆さんっ。こちらですっ」と紅が呼ぶ。 光代たちが手を振る。 「ええっ」と史子は清仁を押して進んだ。 「ではまた…」と秋枝たちも追う。 「わたし、史子さんのようになりたい…」と園美は感動している。 「うん。分る…。多分、なるサ。子を生んだら…」 「ええ…」と強く頷いた。 優子のラファーガが大門に見える。 和歌子のドマー二が続く。 貴子のスプリンターもだ。 はるかやちかこたちがサンマヤキ広場を手伝っていると聞かされる。 春美の母久美子たちが各自の車々に陶器を運ぶ。 「あら、久保雅文さん。 どうも…」と裕之の母友子。 「はいっ。見てますから…」 彼女たちは食後点心作りに入るのだ。 皆は缶コーヒーを飲み、チョコバーを食べる。 |
2011年1月10日 12時13分 |
子どもたちの描く世界 |
二人は、十二人にロにストローを付け、ジョアを飲ませる。 途中ミニバーを一個口に入れた。 「お昼にするかい?」 「まだアっ」と子どもたち。 「これで、丁度いいのかな」「そオっ」と皆。 子どもたちなりの身体の合理性なのだ。 園美が子どもたちに好かれている。 赤いチェロキーが入って来た。 BMWは直予のだ。 久保雅文は、園美に任せて、清仁を車椅子に移す。 史予は母の華かと思わせる横顔を清仁の脇で見せる。 久保雅文は秋枝と直予にワゴンの飲み物を奨めた。 「内に、もっといいのがあるのですけれど…」 「いいえ。久保雅文さん。ここです。良い眺めですわ…」と秋枝は子どもたちの描く世界に入ってしまった。 清仁にジョアとミニバーを与える。 史子たちは缶ウーロン茶を飲む。 |
2011年1月9日 12時12分 |
久保雅文の微笑み |
「ミホちゃん…」 「はい…」と抱かれた。 マリアは久保雅文に奨める。 「うん。丁度、合う。ありがとう。マリア」 「ええ」と明るい。 忠夫はコチコチだ。 「らしくないぞ。忠夫」 「えヘヘへ…。憧れの人でしたから。久保雅文さん…」と照れている。 「好評です…」 「ああ、そうなんだア…」 「いいデザインですもの…」 「うん…」 園美の両親は、山田たちと話していた。 春江が間に入った形だ。 政治家の夫人たちが多い。 向かいの田中慎太郎たちもいる。 「あの方々は、昼の点心作りに参加します…」 「ああ。なるほど…」 いつも日曜日はこんな感じなのだ。 「久保雅文ィ。ジョアァ…」とニコリの仲一。 思わず笑ってしまう。 園美もだ。 |
2011年1月9日 12時10分 |
ミホ |
皆は食堂に集まる。 厚志や正たちが食堂のいつもの所にビルの模型を置いていた。 「ああ、久保雅文さんたち、終りましたか」と盛川。 「ええ・・・」。 食堂を立ち食い式にする。 マリアと麻美たちのワゴンショップの脇に子どもたちがいた。 紅は、「あの人が、麻美さん…」と光代たちに智せた。 皆は外へ向かう。 久保雅文は、台所に入る。 「久保雅文さん。 今のところ、大丈夫。 味見だけね…」と朱は、中華スープの味見を小皿でさせた。 内山は、メザシそばの時に久保雅文に手伝って貰うだけで十分だと話す。 「ありがとう。皆さん…」 「ええ。大丈夫...」と周たちは明るい。 久保雅文は外に出た。 光代はショップで忠夫や麻美と話していた。 久保雅文を見つけて友人が馳けて来る。 友人と千を結ぶと、ミホも片方を求める。 「来ました。ミホです」と秣美。 光代は、同じ目の高さになる。 |
2011年1月8日 12時9分 |
紅と久保雅文 |
彼らは再びマットや砂場に散る。 絵がのびのびしていた。 女の子も男の子もだ。 やはりこんな空間が要るのだ。 子どもたちには、特にだ。 と久保雅文は強く思う。 陶器市では、お金を払う主婦がいた。 広子や華子たちが受取っている。 「売っているのかア…」と眩いた。 「そうよ。久保雅文さん…」と脇に来ていた園美が応える。 「重井さんたちが、再び注文することを前提に、分けて上げたのが始まりです。…」と春江。 「あら、そう。 ありがとう…」 「久保雅文さん。 また今度にしましょう。 もうそろそろ、お昼の時間ですから…」と出る。 「そうですね。では…」 光代に従い、紅と久保雅文は降りた。 |
2011年1月7日 12時9分 |
可愛い子供たち |
「久保雅文が、一人ここにいても、君たちは大丈夫だもんねっ」 「うん。いいよオ」と伸一たち。 近所の子たちも来ていたのだ。 マリアは苦笑いする。 友人たちの後ろへ歩いた。 「久保雅文ィっ」と伸一が走って来る。 「チョコ、あるウ」 「うん。あるよ…」ミニバーが沢山あった。 「食べさせて、あー」と大きな口だ。 一つ入れて上げる。 「わアーっ」と十人ほどが集まった。 久保雅文は次々に小さな口々に入れる。 「いつも、こうかい。伸ちゃん」 「うううん…。マリア、手洗って、いうもん…」 「うんっ」と皆。 可愛い子たちだ。 |
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