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くる天
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受験勉強について
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受験勉強について
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2012年8月24日 13時56分
九月二日
 
するとその子は空を向いて、はあはあはあはあ笑い出しました。その声はまるで鹿の笛のようでした。それからやっとまじめになって、
「又三郎だい。」とぶっきら棒に返事しました。
「ああ風の又三郎だ。」一郎と耕一とは思わず叫んで顔を見合せました。
「だからそう云ったじゃないか。」又三郎は少し怒ったようにマントからとがった小さな手を出して、草を一本むしってぷいっと投げつけながら云いました。
「そんだらあっちこっち飛んで歩くな。」一郎がたずねました。
「うん。」
「面白いか。」と耕一が言いました。すると風の又三郎は又笑い出して空を見ました。
「うん面白い。」
「昨日|何して逃げた。」
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2012年8月17日 13時56分
共有分割とは
 
「おい、みんな、もうだめだぞ。噴火だ。噴火がはじまったんだ。てぐすはみんな灰をかぶって死んでしまった。みんな早く引き揚げてくれ。おい、ブドリ、お前ここにいたかったらいてもいいが、こんどはたべ物は置いてやらないぞ。それにここにいてもあぶないからな。お前も野原へ出て何かかせぐほうがいいぜ。」
そう言ったかと思うと、もうどんどん走って行ってしまいました。ブドリが工場へ行って見たときは、もうだれもおりませんでした。そこでブドリは、しょんぼりとみんなの足跡のついた白い灰をふんで野原のほうへ出て行きました。
ブドリは、いっぱいに灰をかぶった森の間を、町のほうへ半日歩きつづけました。灰は風の吹くたびに木からばさばさ落ちて、まるでけむりか吹雪のようでした。けれどもそれは野原へ近づくほど、だんだん浅く少なくなって、ついには木も緑に見え、みちの足跡も見えないくらいになりました。
とうとう森を出切ったとき、ブドリは思わず目をみはりました。野原は目の前から、遠くのまっしろな雲まで、美しい桃いろと緑と灰いろのカードでできているようでした。そばへ寄って見ると、その桃いろなのには、いちめんにせいの低い花が咲いていて、蜜蜂がいそがしく花から花をわたってあるいていましたし、緑いろなのには小さな穂を出して草がぎっしりはえ、灰いろなのは浅い泥の沼でした。そしてどれも、低い幅のせまい土手でくぎられ、人は馬を使ってそれを掘り起こしたりかき回したりしてはたらいていました。
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