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記念樹
[単体]
2012年2月17日 1時59分の記事

■リーブ単体:SERIOUS■
すみません…ただの自己満足綴りですっ!(謝)
 


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エッジ設計に一役かったリーブにとって、その近くに小さく植えた記念樹は、何にも代えがたい宝物だった。

あいかわらずこの辺りは植物が育たない。
そう言われていた土地に、一縷の望み。
それが一本の記念樹だった。

通り過ぎる人々は、その記念樹に特別な思いをはせるわけでもなく、ただ背景の一部のようにすらりと通りすぎていく。

しかしその記念樹は、一年、三年、五年、と年月を重ねるごとに、段々とその存在感を確かなものにしていった。

空高くそびえる大きな一本の木は、ただじっと黙って、人々を見つめている。

植物が育たないからと、もう絶望的だと、誰かが称したその土地で、そんなことなど関係無いのだとでも主張しているように、どんと構えて、その葉を風のままに揺らしていた。



やがて、誰かがそれを「目印」として利用するようになる。
あの大きな木の下で待ち合わせをしよう、と。



また、違う誰かはそれを「意図的な背景」にした。
エッジ観光にやってきた人々はその木を中心にして写真を撮るようになったから。



誰もが眼もくれず通り過ぎていた一本の木は、いまやそんなふうにして、人々と共に在る一つの存在だった。

そういうふうに変化していく様を、リーブは、優しく微笑みながら見守っていたものである。


そしてリーブは思う。


この記念樹と共に長い時間を過ごしてきた人々が、やがていつか年老いて、その人生を終えようとする時になっても、どうか、どうか、この記念樹だけはここに在って欲しい、と。


例え自分が死んでも、どうかこの記念樹だけは。



END

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