不動産関連資格として、最もポピュラーなのが「宅地建物取引士」だろう。本年3月末までは「宅地建物取引主任者」といわれていた業務独占の資格だ。
「主任者」⇒「士」になったからといって、業務内容は変わらない。弁護士や税理士、司法書士、社会保険労務士などの「士」と同様に、「士業」になったわけではないのである。
宅地建物取引士の資格は、不動産会社の売買・賃貸といった取引を業とする会社に所属して生きる。つまり、宅地建物取引士の資格を持っていれば、不動産の売買・賃貸関連の業務すべてに対応可能な使い勝手のいい資格だともいえる。
一方で、民間資格として、賃貸不動産専門資格の「賃貸不動産経営管理士」(一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会)があったり、従業者向け教育認定プログラムとして「不動産キャリアパーソン」(全国宅地建物取引業協会)があったりと、宅地建物取引士周辺の資格、教育プログラムが花盛りだ。
しかし、冷めた声が不動産会社経営の現場から漏れてくる。「新卒でも宅地建物取引士の資格を取得して入社するのが当たり前。取得してこない新卒社員は、出始めからやる気があるのかねと疑ってしまうよ」と厳しい指摘すらある。
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