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雇用増、消費に直結せず 「非正規」多く賃金上昇限定的――日経電子版
[日本の政治]
2015年11月29日 23時49分の記事

昨日、現在の労働環境の悪化が景気を悪くしていて、自民党が掛け声だけで実際には労働環境を改善させていないこと、そして野党民主党も労働政策を真面目にしてこなかったことなど政治の問題を指摘しました。
11月28日、日本経済新聞が、雇用は増えているが、非正規労働者の増加で賃金は増えておらず、消費に直結していないという記事を出しています。

「雇用増、消費に直結せず 『非正規』多く賃金上昇限定的」(2015年11月28日 日本経済新聞)

「時給1000円目標は『民主が本家』 」(2015年11月28日 本ブログ)

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この日経の記事では、完全失業率が低水準であるものの、非正規労働者が多く、賃金水準が低いままで、一方で食料品など日用品の値上がりによって、節約志向が広がり個人消費が伸びていないと指摘しています。安倍政権がマクロ経済政策をしてインフレ傾向に意識的にしているのですから、非正規労働者を増やすなど賃金水準が実質上がらない政策を行えば、当然、国民は節約をするしかなく、個人消費は冷え込みます。明らかにこの状況は政策によってもたらされたものであり、昨日、指摘したように予想できる範疇のものです。人災といえば、人災です。否、全くの人災です。
この記事にあるように給料があがっていないから「節約」するとは、可処分所得が減っていることを意味します。これも昨日、指摘しましたが、ここが何よりのポイントであるわけです。
このような記事を日経が出すことに実は驚きました。財界の新聞である日経では出にくいものと考えられるからです。しかし、実際に出されたのは、全国的に景気の状況や経済の実態がかなり深刻であるということの裏返しと考えます。もしくは、論調の変化が始まったとも考えられます。いずれにせよ、経済新聞がこのような情報や分析を出すことは良いことであると考えます。
記事では、エコノミストの中には、消費傾向などの統計の精度に問題がありプラス面の実態を反映していないと指摘する見方もあると述べています。しかし、昨日指摘したとおり、現状の経済の構造的問題が予測可能の範囲であるのですから、そもそも精度などというレベルの問題では無いことは明らかでしょう。
昨日、ローマ法王フランシスコが、著書『福音の喜び』の中でトリクルダウンを否定していることに触れました。同書57ページで、このトリクルダウンは未だ実証されていない理論と法王は喝破しています。この本を今連載で扱っていますが、大変にすごい本なのです。この言葉を初めて見た時、世界中でこのトリクルダウン理論が言われ、そして世界中で成果をあげず、問題ばかりを起こしているのだと率直に思いました。安倍政権の経済政策はこのトリクルダウンや新自由主義と呼ばれる経済政策ですが、よく考えれば実はこの経済政策は日本独自、安倍政権独自の経済政策ではないことがうかがい知れます。つまり、自分の頭で考えたものではなく、良く言って外国から移植したもの、悪く言えば外国から言われてやっているものと言うことです。それでは、日本にあった政策は行われず、問題が進行するするのは当然でしょう。
軽減税率などというレベルではなく、抜本的に経済的基盤から整える政策を行わないと、国の基盤がどんどん崩れていくことでしょう。それは大半の国民にとっては不幸なことなのです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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