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自由で民主的な一党独裁
[日本の政治]
2018年8月23日 0時0分の記事

本日(22日)のテレビ朝日『報道ステーション』では、中央省庁の障害者雇用に水増しの疑いがある問題を報じていました。先の通常国会で問題になった官僚の国会での虚偽答弁、文書偽造、デタラメなデータを提出した厚労省問題など、行政府の国民に対する嘘、不誠実な姿勢が横行は日常の問題になっていますし、またその新たな事例が出てきたわけです。中央省庁がかなり腐敗しているのではないかと思わせるに十分なニュースです。

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報道ステーションでのこの問題についての解説は、中央省庁と民間との交流が必要というようなものでしたが、最近、政権寄りと評判が悪いテレビ朝日や報道ステーションらしい解説です。確かに民間との交流は必要でしょう。しかし、この問題の本質は政権党の管理責任の何ものでもないのではないしょうか? 55年体制と言われ、60年以上の間、ほぼ一貫して与党・政権を担当してきた自民党、ほぼ一党独裁と表現できるこの体制に腐敗臭がしているから、このような省庁の問題が生じているわけです。テレビ朝日がこのような本質的なポイントをスルーして、中央省庁と民間との交流云々といっているのは、さすがだなと感心しました。
今やこの一党独裁がそもそも社会全体、国家一般において最大の問題なのです。このような状態は既に賞味期限切れになっているのです。

「障害者雇用水増し拡大 野党追及、13府省庁『精査中』」(2018年8月21日 日本経済新聞)

先日、ネトウヨのような話ししかしない知人が電話をかけてき、長いつきあいなので電話をとったら開口一番、「石破茂が尖閣問題に火を付けた」と言うわけです。尖閣問題の発端は70年代初頭にさかのぼり、そのころは石破氏はまだ十代なので、さすがにそれは違うだろうと言ったのですが、聞く耳を持たないわけです。話を聞いていると田中角栄を褒めるなとさかんに言うわけなのですが、要するに自民党総裁選前に安倍陣営の対抗となる石破氏、田中角栄・竹下派の系譜を応援するなと言いたいわけなのです。別に私は現在、自民党員でもなんでもないですが(元々は自民党員)、この種の電話を受けたのはこの1ヶ月で2回目、さすがに呆れると同時に笑ってしまいます。この方がせっせと誰のためにボランティア活動をしているのかは知りませんが、ボランティアなら尾鼻さんのように社会に役立つことをもう少ししてほしいと思います。この方は偉そうな口調で言うのですが、全く無意味な会話に本当に閉口しました。こういうレベルの低い、意味のない会話は本当にしたくないと心から思います。これも一党独裁の弊害なのかとつい思ってしまいます。

さて、米国で95歳の元ナチス守衛が国外退去させられたと報道されています。

「95歳の元ナチス守衛送還=ドイツが身柄引き受け−米」(2018年8月22日 時事通信)

この報道でポイントは、米政府声明の「米国はナチスによる犯罪や人権侵害を手助けした者を許さず、米国に彼らの安全な居場所はない」(同上)というところでしょう。
この声明を見て、それなら戦前の国際連盟脱退の当事者でナチス・ドイツとイタリア・ファシストと同盟を結ぶことを首謀した松岡洋右と親戚である安倍首相と米国はどのような関係を結ぶのだろうかと率直に思いました。安倍首相は国民が広く知るように戦前への復古主義、ナチス・ドイツと手を結んだ時代に日本を戻そうとしていますし、そのような価値観を信奉しています。安倍首相の取り巻きや同首相の支持者は皆、このような復古主義者で、国民の権利を剥奪することを何とも思っていませんし、そういう主張を繰り返しています。

19日のテレビ東京で池上彰さんが鈴木貫太郎を中心に戦争を考える番組をやっていましたが、この番組の最後、鈴木貫太郎が戦後日本の復興に必要なこととして平和と嘘をつかない国民になることをあげていたことを紹介していました。つまり、政治家と軍人の嘘が戦前・戦中、日本を暴走させ、破滅に至らしめたと言うことなのです。それが当時の為政者であったものの分析であるわけです。とても良い指摘だと思いましたし、よくこのことを紹介してくれたと思いました。
この番組で吉田茂氏のことが取り上げられていました。吉田氏というと戦後日本を作り上げたスターのように言われますが、その孫の麻生副総理のナチスに見習えなど、ナチスにこだわる言動を考えれば、吉田氏がそんなスターではないことは一目瞭然ですし、実際、吉田氏は岸氏と同じ戦前・満州の血統であるわけです。そういう系譜から考えれば、現在の自民党政権ツートップは戦前の日本と深く関わる血脈であり、同時に思想・信条において戦前を賛美して、その戦前から何ら全く変っていないわけです。松岡洋右と親戚で思想的にその時代に戻そうという者が、総理の座にあること自体、日本は全く変っていないことの証明ですし、信じられないことと改めて思います。
米政府はこのような日本とどのような関係を作るのかと考えてしまいます。記事にある米国の言葉を見ると、今の日本の政権とは関係を断つと言っているようにしか見えません。そのようになる可能性があるのが、現在の時代状況ですが、米国のダブルスタンダードになるかもしれません。米政府の真価が問われています。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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