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未来への展望
[日本の政治]
2020年1月17日 23時35分の記事

以下の日刊スポーツ・コラム『政界地獄耳』には、立憲民主党と国民民主党の合流が上手くいかない原因が書かれています。

「立民との合流拒否組で新党も 国民分裂か/地獄耳」(2020年1月17日 日刊スポーツ)

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)

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その原因は国民民主党党首の玉木氏の動きで、その豹変する動きによってご破算になったと書かれています。そして、その動きは誰かからのアドバイスを受けて行われたとしか思えないという立憲民主党関係者の言葉を紹介しています。間違いなくそうでしょう。そして、それは誰か? 私は自民党と考えます。
また国民民主党で合流に反対しているのが党選対委員長・岸本周平氏と書かれています。この岸本氏はどのような人物かと調べると、ノーパンしゃぶしゃぶとか色々と出てきますが、一番のポイントは以下の部分でしょう。


2004年4月、大蔵省接待汚職事件に端を発した「ノーパンしゃぶしゃぶ接待」では、自らもMOF担から接待を受けていた。事件の余波で、理財局国庫課長を最後に財務省を退官。トヨタ自動車に入社し、同社渉外部長に就任する。トヨタ自動車では奥田碩の政策スタッフを務め、財界における奥田の活動をサポートした。同年7月の第20回参議院議員通常選挙では、同郷の竹中平蔵の選挙参謀を務める。同年10月より内閣府参与に就任し、構造改革を推進する小泉純一郎首相や竹中平蔵経済財政担当相兼郵政民営化担当相らを支えた。
(ウィキペディアより)


竹中平蔵氏の選挙参謀をして内閣府参与として小泉・竹中構造改革路線を支えた、要するに岸本氏は新自由主義者と考えるのが自然というわけです。この種の人物が今回の合流に反対しているというのは非常に象徴的で重要な情報です。
その他、この政界地獄耳に書かれているポイントは、国民の合流反対組が新党結成の動きを見せているとする以下の部分です。


国民民主党関係者が言う。「衆院の党代表代行・古川元久や岸本、前原誠司らが参院や支持母体の連合・自動車総連らと新党結党の動きを見せる。合流拒否組がまとまって党を割り参院を軸とした新党を模索している。新党は国民民主党参院幹事長・榛葉賀津也を軸に塊を作ろうとしている模様だ。彼らには日本維新の会や自民党が支援している可能性があり、その延長では連携を視野に入れるのではないか」。


本ブログ「国民に平気で嘘をつく政治家?」(2019年7月29日)で書いたことを考えれば、この動きやそのメンバーはまったく予想の範囲内で、驚くことはまったくありません。むしろ、昨夏からこのような動きがあったということです。
このブログ記事では榛葉氏と自民党との関係を書きましたが、自民の選挙支援で生き残っている野党の議員で、その動きが自民党を利するものになるのは、当然といえば当然ですが、それは国民を裏切る行為です。国民に正々堂々と私は自民党ですといって選挙戦を戦うべきです。本当に陰険な政治家です。
この新党を模索している人々は、自民党にお任せをしてしまうのが一番と考えます。色分けをきっちりしてはどうでしょうか? 新自由主義の保守という自己矛盾を抱えた自民党の議員はすでに多すぎると思います。ただ、そのような存在はリベラル系の野党内でならある程度、許容されるのですが、結局は自民党の別働隊というレベルを出ないで日本の政治を歪めています。
しかし、それがリベラル系の野党から切り離されると、そのような人たちの存在価値は格段に低くなります。つまり、そのようなつまらない人たちは、自分が自民党のおかげで選挙を勝てたと思っていると考えますが、実際の所は、彼らが毛嫌いしているリベラルの人々が存在を保証していることに気がついていないでしょう。だから、そろそろ、そのような保護を取り外しても良いと考えます。このことは実は労組・連合も同じでしょう。連合右派だろうが、国民民主党だろうが、政策をみればとってつけたような政策ばかりで未来への展望を感じさせません。魂を揺さぶるものがまったくありません。したがって、ほっといてもなくなる存在と考えます。そのような存在をいつまでも大事にする必要はないと考えます。

55年体制との決別
この政界地獄耳のコラムの最後には「55年体制を引きずる子供野党の真骨頂」と書かれていますが、まさにその通りでしょう。55年体制とは何か? それは朝鮮戦争(米ソ冷戦)のための軍事・経済体制です。そのようなところに新自由主義もあります。そして、その主役は自民党ですが、その補完勢力が今や旧民主党や日本新党系とこれまで何度も指摘してきました。そして、大手マスコミの論調は、現在はこの55年体制がはじまったときと状況が変わっていないというプロパガンダやミスリードに溢れています。それが、日本の対韓、対朝鮮半島姿勢などに鮮明に現われています。しかし、朝鮮戦争も結局は大きくこの2年の内に動きました。それはすでに後戻りができないレベルと考えます。
ですので、いずれ55年体制は確実に崩壊します。そういう将来を見据えた上で、立憲も国民も一緒になるしか将来はありません。生き残るためには、自民党と対決姿勢を鮮明にし、平和主義と反新自由主義を掲げ、55年体制が終焉する中での新しい方向性を示すしかないのです。それは時代の要請で、この要請に応じなければ自民党とともに消滅していくのは間違いないでしょう。

立憲民主党
昨日の本ブログ「時代は変わる」(2020年1月16日)では、立憲、国民の合流が止まっているのは、両党の問題であると書きました。しかし、上記の政界地獄耳のコラムでは国民民主党が主因と語っています。これは実際の意味で政界地獄耳の方が正しいと思います。
ただ、思想的には両党とも問題があると考えます。国民民主党については上述しました。そして、立憲民主党も考え直す必要があるように思います。新自由主義や戦争といった部分で、立憲民主党と国民民主党との違いがやはりわからないと考えます。そのような違いの鮮明な印象はありません。
新自由主義と戦争をいかに乗り越えるかが重要なのです。戦争とは防衛ではなく、お金の問題なのです。お金のために戦争は行われるのです。そこに新自由主義(資本主義)が関わるのです。
そして、何よりもこのようなところに法王フランシスコのグローバル資本主義や戦争と対決する本当の歴史観、世界観があると私は解説してきました。果たしてそれと同じレベルの世界観と歴史観をもって政治を構築することができるかが、これからの日本の政治の最大のポイントになります。それが55年体制との決別なのです。
それができたところがきっと未来を感じさせてくれるでしょう。
そして、やはりリベラルの思考も変えて行かなければなりません。保守とリベラルの融合などというどこかの学者の頭で考えたような陳腐なことではなく、もっと大衆との対話をすべきだと考えます。リベラルは大衆の中へ。法王フランシスコもカトリックの指導者に向けて同じことを言っています。今のリベラルは自分の殻に閉じこもり、その殻がとても固くなっていると考えます。肌感覚の対話を行い、体で次の時代を見いだしていくくらいの姿勢とプライドが現在のリベラリズムには必要と考えます。もっともっとプライドをもって。生活との対話、時代との対話、そして何よりもリベラリズムとの対話がリベラルには必要なのです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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