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明らかな人材難 その理由は? ?
[日本の政治]
2021年2月18日 23時55分の記事

2月18日放送のフジテレビ『バイキングMORE』をたまたま観ていたら、坂上忍氏のトンデモナイ発言がありました。

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時間はちょうど午後0時55分くらいからのものですが、同氏は以下のように言っています。


坂上
橋本さんとね、その森さんの師弟関係ってあるけど、なぜ、橋本さんがベストなのかって言ったら、これは当然、高橋さん、政府とも繋がれる、森さんも納得ができる、だからもう落とし所としてはこの上ない適任になっちゃうんですよね。

高橋美恵(バルセロナ五輪テコンドー日本代表)
そう見えてしまいますよね。どうしてもやっぱりあの組織委員会、いま皆さんおっしゃられてるように、組織委員会のトップが重要なんだ、それは、やっぱり今までやられてた森さんの力がすごい大きかったからだと思うんですね。だからこそ、そこが重要だと。まだその力が残ってるのかな、だから、やっぱりすごくコミュニケーションが取れる橋本さんがベストなんじゃないかなっていうような話が出てるのかなという風には、感じてしまいます。

坂上
岸田さんね、僕なんかが思うのはね、そのなんか中立性とかね、なんかオリンピックの理念とかね、こういうこと言うと後で春日さんに裏でぶん殴られると思うだけど、コロナ禍においてね、僕は個人的にはコロナとオリンピックだったら、プライオリティはコロナの方が高いと思っていて、コロナの問題ってのは外しようがないオリンピックになることは、これ間違いないわけじゃないですか。だったらねもう、どうせ橋本さんが会長になったとしても、橋本さんだったら森さん、バックアップしやすいわけじゃいないですか、それで、コロナ禍ということを考えたら政治的介入だって致し方ないんだっていうことで、俺はね、もういいんじゃないのと気がしちゃってんですけど、でもそこらへんというのは、やっぱり上っ面っていうのは、きれいにしておかないとまずいんですか。

岸田雪子(ジャーナリスト)
森さんが、これまでですねその都知事が変わっても、総理大臣が変わっても一手に引き受けて、この東京大会の実現のために尽力されてきたと、この事実は厳然と存在しますよね。パイプであったり調整力であったり、そのスポンサーの皆さんとの関係性であったりとってことは、森さんが築かれてきたものが大きいわけです。橋本さんご自身も、それを間近でよくご覧になっていたと思いますので、あのこの森さんが築かれてきたその調整であったりとか人脈っていうことですね、これ全て否定して橋本新体制でって事では決してないと思います。ただその何か職につけるとか、かつて川淵さんがおっしゃったような相談役であるとか、ていうことですと、あのそこは違うんじゃないですかっていう声が、当然あの国際的にも見られると思いますけれども、あのそういった実務の部分で、あの何らかのお力を借りるということは、あの否定されるものではないのではないかなと私は思いますね。


『なぜ、橋本氏が森氏の後任にベストなのかは、当然、政府とも繋がる、森さんも納得ができる、だからもう落とし所としてはこの上ない適任』という主旨の坂上氏の発言は、まさに本ブログ「アベ氏では必ず政治闘争になる なぜならまだ疑惑が晴れていないか」(2021年2月14日)で指摘した森氏による五輪私物化のポイントとしてあげたことです。
この森氏の五輪私物化については、以下の元JOC参事の春日氏の発言を観ての指摘です。


さらに「森さんもOK、政局もOKとなると、安倍さんしかいません。日本ではどうかわからないですけど、国際的にも評判がすごい、いいんですよ。政治を抑えて五輪ができるのは誰なのか」と根拠を述べた。


森氏は問題を起こして辞任に追い込まれたわけですが、その森氏の後任人事について「森さんもOK」というのでは、五輪組織委員会を森氏が私物化していることに他なりませんし、まさに院政という言葉しかあてはまらないでしょう。
坂上氏が言う『森氏も納得』の後任人事というのは、この「森さんもOK」と同じことであるわけです。坂上氏の発言は、コメンテーターの高橋氏への質問という形をとっていますが、明らかに誘導で、坂上氏の主張がメインになっています。ただ、高橋氏の発言は、文字を起こすといかにも困ったという内容になっています。あくまでも坂上氏の主張を質問という形で言っているに過ぎないと考えます。実際、こういう質問形式になっている主張がこの番組の流れを作っているわけです。
坂上氏はまさに元JOC参事の春日氏と同じことを言っているわけですが、実際、この番組に春日氏が出ているわけです。これを観て、なるほどねと心から思いました。


これはかなりの問題発言
上掲した坂上氏の発言で、以下の部分は非常に問題がありますし、一方でバカげた内容です。再掲します。


岸田さんね、僕なんかが思うのはね、そのなんか中立性とかね、なんかオリンピックの理念とかね、こういうこと言うと後で春日さんに裏でぶん殴られると思うだけど、コロナ禍においてね、僕は個人的にはコロナとオリンピックだったら、プライオリティはコロナの方が高いと思っていて、コロナの問題ってのは外しようがないオリンピックになることは、これ間違いないわけじゃないですか。だったらねもう、どうせ橋本さんが会長になったとしても、橋本さんだったら森さん、バックアップしやすいわけじゃいないですか、それで、コロナ禍ということを考えたら政治的介入だって致し方ないんだっていうことで、俺はね、もういいんじゃないのと気がしちゃってんですけど、でもそこらへんというのは、やっぱり上っ面っていうのは、きれいにしておかないとまずいんですか。


この坂上氏の発言は、オリンピックの政治的中立性とか理念を否定しているのですから、これは大問題です。オリンピックはその理念が何より大事なわけです。それを日本のテレビで大々的に言ってしまっては、主に西洋で歴史を築いてきたオリンピックを否定するに等しいものです。精神性を否定するということが、もっともいけないことと、坂上氏はわかっていないのでしょうか? 森氏発言と同程度かそれ以上の問題発言です。あまりに稚拙です。これではオリンピックを日本が開催する資格がないと言われても仕方がありません。
新型コロナウイルスの問題は人々の命と生活が関わる問題です。オリンピックを人々の命と生活を犠牲にして行うべきではありません。だから来年2021年に行うべきなのです。今年に無理矢理行おうとするから辻褄が合わなくなったり、理念や精神性が蔑ろにされて、上記のような私物化が容認されることになるわけです。2021年に開催を決定して、理念や精神性をしっかりと確認して、体制を一新すべきなのです。
そして、来年開催すれば、無観客でやらずに観衆を入れて大会ができる可能性は今年よりははるかに高くなりますし、そうなれば、このコロナ禍で大変な想いをした旅行業や飲食業にとってのものすごい大きなチャンスになります。しかし、今年開催ではこのような絶好の機会を間違いなくフイにします。ですので、来年2021年開催がベストなのです。その方向性しかないでしょう。この坂上氏は本当に頭が悪いなと心から思いました。

「明らかな人材難 その理由は? ?」(2021年2月19日)へ続く。

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1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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