このブログのトップへ こんにちは、ゲストさん  - ログイン  - ヘルプ  - このブログを閉じる 
ただただ優柔不断
[日本の政治]
2021年2月20日 0時16分の記事

五輪組織委員会会長に就任した橋本氏が、最初は自民党を離党せずと名言して、それから一転離党に至っています。橋本氏のその言動、明らかに優柔不断です。情けないの一語に尽きます。

「橋本氏、自民離党せず 『疑念持たれないよう行動』」(2021年2月19日 時事通信)

「橋本会長、一転自民離党へ 『中立保てぬ』懸念受け」(2021年2月19日 時事通信)

【PR】Licom高画質ライブ配信・通話システム


以下の日刊スポーツの記事では、立憲民主党国対院委員長の安住氏が、橋本氏に自民党を離党しないと「自民党の自民党による自民党のための五輪になり、会長就任に冷や水を浴びせる」と伝えています。

「橋本会長離党のみ 国会欠席なら『河井さんのよう』」(2021年2月19日 日刊スポーツ)

橋本氏に求められている政治的中立とは、五輪憲章が求める政治的中立性はもとより、わが国の政治における政治的中立もあるのです。この政治的中立は国民に対する義務なのです。なぜなら、そうでないと「自民党の自民党による自民党のための五輪」となり、当然、五輪が自民党の政治宣伝に利用される可能性があるからです。東京五輪には国民の税金が投入されますが、それを払うのは自民党党員だけではないのです。自民党支持者以外の様々な考えの国民の税金が投入されるのです。わが国には多様性があるのです。
であるのに、それが「自民党の自民党による自民党のための五輪」では、あまりに不公平、100%、わが国の多様性の無視となるわけです。ですから、せめて橋本氏は離党を即決すべきでした。
しかし、それができなかったのですから、これは当然、「自民党の自民党による自民党のための五輪」となり、わが国の社会にある多様性を完全に否定することになり、それはまさに完全に党利党略となるわけです。この程度のことが判断できない参議院議員というのはちょっとレベルが低すぎるのですが、資質に明らかに問題を見いだします。
そして、以下の読売新聞の記事のように野党から言われて離党に至っています。言われないとやらない政治家、ホントにレベルが低い。政治と国民への眼差しがまったく感じられません。

「橋本聖子議員一転、自民党離党の意向固める…野党の猛反発受け」(2021年2月19日 読売新聞)

また、橋本氏は五輪開催に専念するわけですから、国会議員としての職責は当然、果たせません。これは必然、議員辞職をすべきであるのは間違いありません。また、橋本氏は自民党の参院比例代表として当選しています。それでいて、離党をしたのですから、議員辞職することは必然です。自民党の比例代表で出馬してこその当選ですから、離党したのなら、当然、自民党の次点のものに議席を渡すのがケジメというものです。離党という決断をしたのなら、徹頭徹尾、筋を通さなければなりません。橋本氏の言動は非常に優柔不断さを感じます。情けないの一語です。そしてやはり政治と国民への眼差しがまったく感じられません。

放送法4条違反か?
2月18日のアエラには以下のように、橋本氏の離党と議員辞職について書かれています。


だが、橋本氏はすぐには首を縦には振らなかった。参院議員5期を務める橋本氏は、森氏の要請で政界に転出した。橋本氏も森氏について「お父さんです」と公の場で語るほど、心酔していた。自民党幹部がこう語る。

「橋本氏が消極的だった理由は、森氏の存在です。会長辞任後、森氏は川淵三郎氏を後継指名したのに官邸に潰された。それなのに自分がすぐ引き受けるのはと迷っていた。さらに組織委員会の会長になれば、大臣だけではなく、議員辞職をも求められる可能性があるのも懸念していた。だが、そこを自民党が調整して、大臣は辞任、議員辞職はせずという方向で話をつけた。ただ、自民党に離党ついては今後の調整だ。それでもなかなか踏ん切りがつかなかった。橋本氏は文春砲に高橋大輔との“ハグ&キス”写真を派手に報じられていたので、火だるまになるのを恐れたんだろう」

「菅首相“推し”も処遇、文春砲で最後まで渋った橋本聖子”新会長”『議員辞職はしなくていい』と説得」(2021年2月18日 アエラ)


この記事を観ると、橋本氏が議員辞職と離党に躊躇していることは明らかです。そして、これが橋本氏の五輪組織委員会会長就任のネックであったことも明らかです。
本ブログ「明らかな人材難 その理由は? ?」(2021年2月18日)では、2月18日放送のフジテレビ『バイキングMORE』で坂上忍氏が、オリンピックの政治的中立性とか理念を否定していることを大問題だと批判しました。
しかし、上記アエラの記事を読むと、坂上氏がオリンピックの政治的中立性とか理念を否定したのは、この橋本会長人事で、離党・議員辞職をせずにすむ流れを作る意図があったのではないかと推測します。この発言の前段では、坂上氏は以下のように言っているのです。


坂上
橋本さんとね、その森さんの師弟関係ってあるけど、なぜ、橋本さんがベストなのかって言ったら、これは当然、高橋さん、政府とも繋がれる、森さんも納得ができる、だからもう落とし所としてはこの上ない適任になっちゃうんですよね。


坂上氏の意図については、あくまでも推測ですが、森氏はもとは産経新聞にいて、森氏と橋本氏は師弟関係と言われていますから、フジ・産経の『バイキング』で、このような世論誘導があってもまったく不思議ではないと考えます。
もし、仮にそうなら、これは完全に政治的中立性を逸脱しています。もちろん、それは放送法4条の政治的中立性についての違反です。これは徹底的にチェックすべきことです。
上記ブログで申し上げたように、坂上氏の発言は政治的中立性をうたう五輪精神を踏みにじっているわけですが、さらに放送法4条の政治的中立性についてをも実は踏みにじっている可能性があるのです。まことにとんでもない問題発言と考えます。



最終編集日時:2021年2月20日 0時17分

このブログへのチップ   0pts.   [チップとは]

[このブログのチップを見る]
[チップをあげる]

このブログの評価
★★★★★

[このブログの評価を見る]
[この記事を評価する]

◆この記事へのコメント
コメントはありません。

◆コメントを書く

お名前:

URL:

メールアドレス:(このアドレスが直接知られることはありません)

コメント:




◆この記事へのトラックバック
トラックバックはありません。
トラックバックURL
https://kuruten.jp/blog/tb/katagiri/455808
くる天

◎ 必読の書

○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

○ 『CIA日本が次の標的だ―ポスト冷戦の経済諜報戦』


◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
本ブログについて
日本と世界の政治経済の本質を読み解く-ブロくる
片桐勇治(政治評論家) さん
日本と世界の政治経済の本質を読み解く
地域:東京都
性別:男性
ジャンル:ニュース
ブログの説明:
世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか? この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう! 最低週1回の更新です。
プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
ブログ内検索

カレンダー
<<2021年02月>>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28      
カテゴリ
全て (1411)
日本の政治 (1322)
ザ・フナイ (15)
中東情勢 (4)
アジア・太平洋情勢 (2)
戦争の構造 (3)
世界の読み方 (15)
書評 (1)
勉強会・講演会のお知らせ (3)
本ブログの重要記事

注目です!

「韓国のリベラルはとてもレベルが高い」(21年2月3日)←New!
「やはりイギリスが言い始めた」(21年2月4日)←New!
「東京オリンピックは2022年に開催すべき」(20年12月31日)←New!

値千金のブログ記事:岡田晴恵特任教授、国のコロナ対応に激怒!番組出演中に声を震わす 「このままだと3月4月にピークがきます」 (20年2月25日)
○本ブログ「この緊急時にこの政権の遅さは致命的? 」(20年4月16日)
○本ブログ「アメリカ政府が認定した当然のこと」(20年4月4日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月1日)
○本ブログ「朗報と考えられることと安倍政権の犯罪的な無能と愚鈍?」(20年4月4日)
「ノーベル賞受賞者が新型コロナウイルスの早期回復(終息)を予測した理由:「我々は良くなっていく」(訳文)」(20年3月23日 ロサンゼルス・タイムズ)
最近の記事
04/23 22:15 注目選挙区の島根1区
04/23 15:24 衆院3補選の前哨戦としての地方首長選挙と小池氏
04/19 23:34 イランに対してイスラエルが攻撃
04/19 15:07 円安ドル高は実はドル暴落の結果にすぎない
04/14 23:49 中東大戦・第三次世界大戦の危険性が大きくなっていると考えます
04/13 21:22 金の暴騰が意味すること
04/11 12:40 韓国総選挙の結果の意味すること
04/04 10:23 『裏金問題』の本質は民主主義を破壊することであり、同時にアベ政治の弊害であること
02/23 15:14 天皇陛下のお誕生日に際し心からのお慶びを申し上げます。
02/09 22:37 『国民を甘やかす政治をしてはならない』といった池田勇人
携帯用アドレスQRコード
QRコード対応の携帯で、このコードを読み取ってください。


Copyright (c) 2006 KURUTEN All right reserved