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クリスマスについてのプロパガンダではないか?
[日本の政治]
2022年12月26日 0時0分の記事

一昨日の12月24日、クリスマスイブだけあって、近所のケーキ屋さんには長蛇の列が出来ていました。フライドチキンを買うのも大変そうで、クリスマスイブはやはり、クリスマスのアイテムをしっかりとそろえて祝うことは現在も変わらないなと思います。そんなクリスマス、日本のテレビ報道ではあからさまにプロパガンダが行なわれていたと考えます。

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12月25日の日本テレビ『バンキシャ!』を観ていたのですが、ウクライナからの避難者のクリスマス風景が放送されていました。ロシアの侵攻によって家族離散となって避難を余儀なくされているその悲しい姿が放映されていました。この番組以外のテレビ報道番組でもウクライナのクリスマスの姿が報道されていて、ロシアに侵攻されているウクライナのつらくも心温まる、ひっそりとしたクリスマスを祝う風景が放映されていました。
しかし、この『バンキシャ!』の映像を観ていたときに、ふとウクライナでのクリスマスは来月ではないのかと思いました。実は昨日の朝以下の記事を読んでいたから知っていたのですが、ウクライナやロシアでは、通常、クリスマスは1月7日に祝うものなのです。記事には以下のように書かれています。


先にウクライナ・メディアは、分離派のシノド(宗務院)が10月、クリスマスを12月25日に祝うことを許可したと報じていた(ロシアやウクライナでクリスマスは例年、1月7日に祝われる)。ポロシェンコ元大統領はSNSのテレビラムに投稿し、「我々は12月24日と1月6日にクリスマスイブを祝うというユニークな機会を手にした」と記した。

・ 『ウクライナは欧米にならってクリスマスを祝う=ポロシェンコ氏』(2022年12月25日 スプートニク)




私はこの記事を読むまで、ロシアやウクライナでは1月7日がクリスマスということは知りませんでた。ですので、ほとんどの日本人も同じくこの事実をしらないでしょう。だから、この『バンキシャ!』の報道を観ると『ウクライナ人はなんて可哀想なんだ』と思ってしまうわけです。
今年10月、元大統領のポロシェンコが欧米と同じく12月25日をクリスマスとすると言ったと記事にはあります。しかし、そうはいっても、ほとんどの人の長年の習慣は変わらないでしょう。したがって、1月7日がクリスマスというロシア・ウクライナでの時間感覚で言うなら、いまだクリスマスは来月の話で2週間後と考えていると考えます。
これを12月25日がクリスマスということで言えば、まだ現時点は12月初旬の感じで、まだクリスマス気分は薄いというところでしょう。
このように観ると、西側のクリスマスにあわせて『可哀想なウクライナのクリスマス』というものがつくられている可能性は非常に高く、これは明らかなプロパガンダと考えます。
それにしても、ポロシェンコはどうして自国の風習を破壊して、欧米のそれに変えてしまう『愚』をおかしてしまったのでしょうか? 恐らくグローバリストだから、自国の文化について低く考えているからでしょう。このポロシェンコのような『愚』を侵すプライドのなさとウクライナの腐敗した政治が、自国が英米・ネオコンによって反ロシアの軍事要塞にされてしまい、今のウクライナの惨状を招いた本当の原因ということに、ポロシェンコなどは気がつくことはないでしょう。
恐らく、上記のポロシェンコのクリスマスを1月7日と12月25日にするという『宣言』は、英米・ネオコン大本営のクリスマス・プロパガンダのためのものと考えます。腐敗国家・ウクライナの病巣が、このクリスマスの話にも現われていると考えます。

ところで、上記のスプートニクの記事には『分離派』という言葉が出てきます。そのことについては以下のように書かれています。


分離派(新ウクライナ正教会)は2018年、ポロシェンコ元大統領の肝いりで設立された。伝統的なウクライナ正教会はモスクワ総主教庁の管理下にあったことから、これに対抗するものとして誕生した。2019年にコンスタンティノープル総主教庁は新ウクライナ正教会の独立を承認したものの、世界に15ある正教会の大半はその独立を認めておらず、コンスタンティノープル総主教庁の管理下にある団体と認識している。




分離派とは、新ウクライナ正教会のことで、それはモスクワ総主教庁の管理下にある伝統的なウクライナ正教会から分離したものといことです。その分離派は2018年にポロシェンコが大統領のときに、同氏の肝いりで設立されているわけです。当時の大統領の肝いりと言うことです。政教分離もあったものではありません。
ですので、この2018年から『伝統的なウクライナ正教会』は大統領に最低軽視されていたでしょう、弾圧の可能性はあったと考えます。以下の記事はそのことをよく表していて、伝統的なウクライナ正教会の聖職者の資産凍結、出国制限などが行なわれていると書かれています。

・ 『宇正教会の大修道院が分離派の管理下に移行、宇政府は一部聖職者の出国を禁止』(2022年12月3日 スプートニク)


以下の記事ではゼレンスキーが『ロシアに関係した宗教団体の活動を禁止、ウクライナ正教会内部の内通者を摘発へ』とあります。

・ 『ロシアに関係した宗教団体の活動を禁止、ウクライナ正教会内部の内通者を摘発へ=ゼレンスキー大統領』(2022年12月2日 スプートニク)


ロシア通の方に半年ほど前に聞いた話しでは、ロシア人とウクライナ人の違いは、東京と大阪ほどの違いもないそうです。実際、ロシアとウクライナの国境からモスクワまでは300キロほどです。東京ー名古屋ほどなのです。そういう近しい関係のロシア・ウクライナにあって、『ロシアに関係した宗教団体の活動を禁止』というのは、大変な数のウクライナ人が弾圧の対象になるということなのです。それはやりすだろうというレベルの話です。
これまでドンバスなどウクライナ東部のロシア語を話すウクライナ人に対するゼレンスキーなどの英米・ネオコンに懐柔・操作された指導層の弾圧が問題となってきました。このような例として、ウクライナでロシア語を話す人の言葉を抑圧するなどケースがこれまで指摘されてきました。以下のウィキペディアの資料ではウクライナでロシア語を母語とする人の割合が出ていますが、その割合は2012年から22年に40%から15%に減ってはいます。しかし、いまだ15%の人がロシア語を母語としているのです。それは相当な数ということです。

・ 『ウクライナにおけるロシア語』(ウィキペディア)


そういう人々をウクライナ政府は容赦なく弾圧してきた。そういう姿が上記記事『ロシアに関係した宗教団体の活動を禁止、ウクライナ正教会内部の内通者を摘発へ=ゼレンスキー大統領』にもはっきり現われていると考えます。
このようなウクライナ政府による『ロシア系住民』への弾圧こそが、プーチン・ロシアが今回軍事行動に動いた大きな理由の一つです。そのことを上記記事は完全に肯定しているのです。

ウクライナのクリスマスについて日本の報道機関によるヘンテコな報道には、英米・ネオコン主導の反ロシア報道が背景にあるものと考えます。要するに英米大本営発表のプロパガンダということです。そういうものを『バンキシャ!』は流していたと考えますが、この番組の報道はこれまでロシア・ウクライナ情勢のプロパガンダだと思われる報道を繰り返し、そのことについては以下のブログ記事に書いてきました。またかという感じですが、この『バンキシャ!』の報道内容では、番組後の1週間の日本での英米大本営のプロパガンダのモデルが観られると考えています。そう言う意味でこの番組は結構ヤバい番組と考えています。

本ブログ『《日本の政治》 戦争屋バイデン(ハリス)の時代 なぜ、日テレはこのようなニュースを流したのか?』(2022年1月30日)

本ブログ『戦時においてニュースは創作される だからご注意を (1)』(2022年4月7日)

本ブログ『戦時においてニュースは創作される だからご注意を (2)』(2022年4月8日)


ウクライナのクリスマスについての日本での報道は、実にロシア・ウクライナ情勢の本質を見せてくれるのです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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