これで統一地方選挙の対立の構図が決まったのではないか？　その２

日本と世界の政治経済の本質を読み解く

世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか？　この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう！　最低週1回の更新です。

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先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治

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本ブログについて

片桐勇治（政治評論家） さん

日本と世界の政治経済の本質を読み解く

地域：東京都

性別：男性

ジャンル：ニュース

ブログの説明：
世界は大きく変わり、新しい時代が胎動しています。しっかりと把握していますか？　この時代を読み解くには歴史を見つめ、構造を把握し、パワーの心奥を見つめ哲学を持たなくてはなりません。一緒にこの新しい時代を見つめて行きましょう！　最低週1回の更新です。

プロフィール

片桐勇治（かたぎりゆうじ）プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp

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これで統一地方選挙の対立の構図が決まったのではないか？　その２

[日本の政治]

2023年1月10日 17時47分の記事

昨日の本ブログ『これで統一地方選挙の対立の構図が決まったのではないか？　その１』（２０２３年１月９日）の続きです。

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○　イズミ立民の自業自得
岐阜県では、２０２１年の衆院選で岐阜５区で立民から出馬した今井瑠々氏が、なんと春の統一地方選挙・岐阜県議選で自民党の推薦を受けて出馬する予定と以下のように報じられています。

・　『今井瑠々氏の転身、自民側「昨秋から調整」　立憲衝撃「本当に痛い」』（２０２３年１月８日　朝日新聞）

・　『今井瑠々氏、自民会合出席　古屋圭司議員「非自民取り込んでもらう」』（２０２３年１月７日　朝日新聞）

・　『離党意向の今井氏を処分方針　立民代表「許されない」』（２０２３年１月８日　共同通信）

このことについて、上記３番目の共同通信では、立民イズミ氏はカンカンに怒っていて『許されない。反党行為であり、政治の道から外れている。当然処分は行われる』と言っていると報じられています。
実際、この今井氏の件がロクデモナイ話であるのは間違いないと考えます。かつて私が関わった人にも旧民主党から自民党に鞍替えをした人物がいますが、正直、政治家として中味があるとは思えませんでした。要するに政治より『バッジ』が大切な人ということと私には見えました。政治には清濁併せ呑む現実感が必要という部分はありますが、それは国民のため、国家のためであって、個人のためではありません。
そもそも敵対している政党にヒョイヒョイといけてしまうのは、政治哲学がないからできる芸当で、そういう人は国民のために清濁併せ呑むというレベルの人物では、そもそもないのです。そして、多くの場合、こういう人は同じことを繰り返す。
そして、このような人物は、大抵、自分が議員にならないとダメと自民党のアマリ先生のようなことをおっしゃるのですが、この今井氏に限って言えば、自民王国の岐阜県で、別にこの方でなくとも良いのではないかと普通に考えます。
上記7日の朝日新聞には、今井氏が鞍替えの理由として以下のようにコメントしたとあります。

　今井氏は同日夜、自民から県議選に出馬する理由について、「地元の声を政治に届けるためには、地域に深く根付いて地元の皆様や国と自治体が連携しながら活動をすることが最も重要であり、足元から変えなければ手遅れになると危機感を感じたからです」とツイッターに投稿した。

自民王国の岐阜県で、地元の声を政治に届けるために自民党に鞍替えするというのは、基本的には矛盾する発想なのです。なぜなら、このコメントでは、自民王国の現状では地元の声が届かないから、地元の声を届けるためにその自民党に鞍替えするということになるからです。コメント内容が基本的に矛盾しているのです。はっきり言えばその程度の政治家。
２０２１年の衆院選で立民であった今井氏に票を投じた人のかなりの人々は、今後、今井氏に何かを託すことはないでしょう。それに仮に何かを託したところで、実現できいる政治的な地位や力量はまったくないわけです。
ただ、この今井氏の行動は、政界においてはやはり御法度であるのは間違いありませんが、しかし、立民及び旧民主党系において、今回の今井氏のケースは果たして特別な出来事なのでしょうか？
この今井氏の鞍替えに関わった自民党の古屋圭司氏の以下の言葉に、その今井氏の行動の本質があると考えます。

「今井さんは非自民で活動されてきた方。非自民で運動してきた皆さんをしっかりこっちに取り込んでもらう」と話した。

非自民の陣営を切り崩したい自民側と、とにかく地位がほしい側との利害が一致したと言うことと解しますが、これって、連合『ヨシノ』が自民党にすり寄ったり、立民・イズミ氏が自民党批判をやめてしまったことと、何か違いがあるのでしょうか？
まったく同じことをしていると考えます。党首や支持母体のトップと同じことをしているというのが、今井氏の本質と考えます。それを上記のように立民・イズミ氏が『許されない。反党行為であり、政治の道から外れている。当然処分は行われる』といっても誰も同情しません。
むしろ、イズミ氏が一昨年に党首になってから、イズミ氏に対して『許されない。反党行為であり、政治の道から外れている。当然処分は行われる』と思っている立民を支持してきた有権者は極めて多くいると考えます。このことについては連合『ヨシノ』氏についても同じでしょう。
要するにこの今井氏と立民・イズミ氏や連合『ヨシノ』氏は同じ、５０歩１００歩ということなのです。このように観れば、かつての旧民主党系で自民党へ鞍替えした細野豪志氏、山口壮氏、桜井充氏、松本剛明氏なども基本的には、この今井氏と同じ話と考えます。
こういう旧民主党系の『あやふや感』がやはり根強くあるので、それが国民の信用を失っていくということになるのだと考えます。しかし、いまだにそのことに気がついていない。
そういう体質でさらに既に第二自民党となって大政翼賛体制に入ってしまったイズミ立民とヨシノ連合体制では、今後も今回の今井氏のようなことは起っていくでしょうし、櫛の歯が欠けるようにメンバーが減り、徐々に衰退して、どこかで消滅していくことでしょう。
そして連合も同様に衰退していくものと考えます。
旧民主党系では過去の経歴に大臣の役職があるようなベテラン議員だけは選挙で勝ち残っていますが、しかし、新人は中々当選しにくい状況が常態化しています。それでは、当たり前ですが党勢拡大はできません。ベテラン議員だけが生き続けられることが、立民のポイントになっているのではないかと考えます。立民において、党勢拡大ということが真剣に考えられているとは思えませんし、そこに国民と国家に対する責任感があるともまったく思えません。
上述のようにすでに統一地方選挙については、立民は出遅れています。まったく話にならないレベルです。
こういう状況で、立民・イズミ氏は『岸田政権ただす』と言っているのですが、すでに遅すぎるでしょう。これは最低１年前に言うことです。完全にこの１年が空白となり、その間、今回の今井氏のように退歩しているのです。無論このていたらくは、国民、日本にとっての不利益です。

・　『立民・泉代表「岸田政権ただす」　年頭会見、統一選で上積み』（２０２３年１月４日　共同通信）

事実、上掲した１月８日の朝日新聞には、今井氏が自民党側に接触をしたのは２０２２年の秋口と書かれています。
昨年の参院選でイズミ立民が大敗して、その後、立て直しのための党内人事を行なった矢先に今井氏は行動を起こしているのです。すでに立民内部がグダグダになっているという状況は明らかでしょう。
立民が今後政党として認知されるためには、イズミ氏とヨシノ氏の更迭が最低限の条件でしょう。それを統一地方選挙前にやる。それなくして先はありません。でも、恐らく、この人たちはそういう動きは出来ないだろうと考えます。彼らには、政治家としてそれほどの能力と国民に対する責任感があるとはどうしても思えないのです。

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