このブログのトップへ こんにちは、ゲストさん  - ログイン  - ヘルプ  - このブログを閉じる 
くる天
プロフィール
kfd09trg さん
暗殺のオペラの評判
地域:指定なし
性別:男性
ジャンル:ニュース 世界情勢
ブログの説明:
暗殺のオペラの評判
カテゴリ
全て (1)
アクセス数
総アクセス数: 831
今日のアクセス: 0
昨日のアクセス: 0
RSS
暗殺のオペラの評判
 
2012年9月3日 13時46分の記事

【PR】Licom高画質ライブ配信・通話システム


先刻から二人の会話を熱心に聞いていた近藤女史は、このとき急に眼を輝かせて尋ねました。
「お話し中を失礼ですけれど、川上糸子さんがどうかなさいましたのですか」
 小田刑事は答えました。
「実は、川上糸子がこの先の二丁目の空家で殺されていたのです」
「ええっ!」
 と、女史は、思わず大声を出しました。
「川上糸子とおっしゃるのは、あの女優の川上さんのことでしょう?」
「そうです」
「それは何かの間違いではありませんか」
「今このゲルセミウムの罎が発見されたので、あるいは殺されたのでないかもしれません」
「いいえ、それを言うのではありません。殺されたにしろ、殺されたのでないにしろ、その女は、川上糸子さんではなく、もしや人違いではありませんか」
「それはたしかに川上糸子でした」
「でも、川上さんは、いま、伊豆山の温泉にみえるはずです」
 これを聞いた俊夫君は、とつぜん口を出しました。
「え? それは本当ですか」
「もとより確かなことは言えないですけれど、実は昨日、川上さんから絵ハガキが来たのでございます。それに、年内は帰京しないと書いてありました」
 こう言いながら、近藤女史は立ちあがって奥へ行き、間もなく一枚の絵はがきを手にして入ってきました。俊夫君は、それを受け取って検べました。
「なるほど、一昨日出した手紙ですねえ。それにこれはたしかに川上糸子の筆跡です。川上糸子とあなたとはお近づきなのですか」
「はあ、川上さんは一週間に一度か二度は必ず美容術を受けに見えます。近頃は銀座あたりに二三美容院ができましたけれど、あちらは知った人によく会うので、うるさいと言って、こちらへお見えになりました」
「最後に川上糸子がこちらを訪ねたのはいつでしたか」

このブログへのチップ   0pts.   [チップとは]

[このブログのチップを見る]
[チップをあげる]

このブログの評価
評価はまだありません。

[このブログの評価を見る]
[この記事を評価する]

◆この記事へのコメント
コメントはありません。

◆コメントを書く

お名前:

URL:

メールアドレス:(このアドレスが直接知られることはありません)

コメント:



◆この記事へのトラックバック
トラックバックはありません。
トラックバックURL
https://kuruten.jp/blog/tb/kfd09trg/220712
最近の記事
09/03 13:46 暗殺のオペラの評判
最近のコメント
コメントはありません。
最近の足跡
足跡はありません。

Copyright (c) 2008 KURUTEN All right reserved