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平成13年行政書士試験過去問 問30 民法
[平成13年行政書士試験過去問]
2011年5月25日 9時16分の記事

遺言に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1.未成年者が遺言をするには、法定代理人の同意が必要である。
2.日付を「平成13年10月吉日」とした自筆証書遺言は、有効である。
3.夫婦が遺言をする場合、同一の証書ですることができる。
4.被相続人の死後に矛盾する内容の遺言が2通出てきた場合には、後の遺言が効力を有する。
5.「甲土地は子Aに相続させる」との遺言がある場合、共同相続人全員の合意があっても、甲土地を子Bが相続する旨の遺産分割協議をすることはできない。

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1、この問題の出題形式は、「正しいものはどれか。」を問う問題である。

正しいと確信できる選択肢は○。あいまいな選択肢は△。間違いだと確信できる選択肢は×をつければ自ずと答えが出てくる。

2、まずは、何の問題か把握しよう。

遺言に関する問題である。基本的な問題なので必ず得点したい。

3、選択肢を一つ一つ検討しよう。

1.未成年者が遺言をするには、法定代理人の同意が必要である。

15歳に達した未成年者が遺言をするのに、法定代理人の同意は必要ない。ただし、15歳未満の者は、たとえ財産を保有していたとしても遺言をすることができない
よって、誤り。

(遺言能力)
第九百六十一条  十五歳に達した者は、遺言をすることができる。

第九百六十二条  第五条、第九条、第十三条及び第十七条の規定は、遺言については、適用しない。

2.日付を「平成13年10月吉日」とした自筆証書遺言は、有効である。

日付として「平成13年10月吉日」と記載された証書は、日付の記載を欠くものとして無効(最判昭和54年5月31日)とするのが判例である。
よって、誤り。

参考条文

(自筆証書遺言)
第九百六十八条  自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
2  自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

3.夫婦が遺言をする場合、同一の証書ですることができる。

遺言は、たとえ夫婦であっても、二人以上の者が同一の証書ですることができない。
よって誤り。

参考条文

(共同遺言の禁止)
第九百七十五条  遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。

4.被相続人の死後に矛盾する内容の遺言が2通出てきた場合には、後の遺言が効力を有する。

前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされるため、後の遺言が効力を有する。
よって、正しい。

参考条文

(前の遺言と後の遺言との抵触等)
第千二十三条  前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。
2  前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。

5.「甲土地は子Aに相続させる」との遺言がある場合、共同相続人全員の合意があっても、甲土地を子Bが相続する旨の遺産分割協議をすることはできない。

遺言があっても、相続人全員が同意するのであれば、遺言の内容と異なる遺産分割協議を行うことができる。
なお、遺言の内容を確実に実現するための遺言執行者が選任されている場合は、遺言執行者の同意もないとできない。
よって誤り。

(文 朝日久義)

 

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