馬場差 |
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2011年12月6日 12時36分の記事
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がんばれ地方ケイバ!
スピード指数とは各競走馬の走破タイム(時計)を指数化することにより、 競走馬の能力を客観的に示すものです。 例えば、ある日に笠松の1400mで100の指数で走ったA馬と、 別の日に笠松の1400mのレースを90の指数で走ったB馬が一緒に走った場合、 A馬が勝つ確率が高いということが言えます。 (ここで必ず勝つ訳ではないのが競馬のおもしろいところですが) 指数の算出方法について まず、指数の成り立ちを式で示します。
スピード指数=(基準タイム−走破タイム)×距離指数+馬場指数+(斤量−55)×2+100
というようになります。
聞き慣れない言葉もあると思いますので、 一つずつ説明することにします。
・走破タイム 走ったタイムのことです。時計とも言われます。
・基準タイム 各競馬場の各距離をある馬が全力で走った時に記録するタイム。
例えばA馬とB馬が1400mを全力で走り、1分38秒7のタイムでした。 同じ競馬場の同じ馬場条件であればこの2頭は同等の力を持っていると考えることができます。 しかし、A馬が佐賀、B馬が荒尾で走ったタイムであればこのタイムの意味は大きく変わってきます。 ここでそれぞれの基準タイムを確認しましょう。
佐賀1400m 1分39秒1 荒尾1400m 1分38秒0
A馬は佐賀1400mの基準タイムより速く走り、 B馬は荒尾1400mの基準タイムより遅く走ったということになります。
仮に基準タイムの指数を100とすれば、 A馬の指数は105 B馬の指数は92 となり、その指数差は13となります。
指数差13は具体的には約6.5馬身差となり、 A馬とB馬が同じレースを走った場合には、 単純に言えば、A馬がB馬を6.5馬身ちぎる可能性が高いと推測できます。
・距離指数 距離ごとに異なる1秒の価値を指数に置き換える為の指数。
異なる競馬場で走った馬同士が基準タイムというものさしで比較できることはわかりました。 では、距離が一緒でなかったら比べられないの? という話になります。
ここで登場するのが距離指数を呼ばれるものです。 簡単にいうと、陸上の100m走での1秒の差と、 マラソンでの1秒の差とでは1秒の価値が違うので、それらを補正する指数です。
具体的に、スプリントの1200mとマイルの1600mとで、 1秒の価値を補正してみましょう。 簡単のため1600mでの指数を基準(3秒差=指数差30)とすれば、 1200mでの3秒差は以下のとおりになります
1600m/1200m × 3秒差 = 指数差40
同じ3秒差でも1200mと1600mとでは指数差にして10もの違いが出てきます。
これらを各距離について計算したものが距離指数と呼ばれるもので、以下のようになります。
1000m → 1600/1000 = 1.60
1200m → 1600/1200 = 1.33
1400m → 1600/1400 = 1.14
1500m → 1600/1500 = 1.07
1600m → 1600/1600 = 1.00
1700m → 1600/1700 = 0.94
1800m → 1600/1800 = 0.89
2000m → 1600/2000 = 0.80
2400m → 1600/2400 = 0.67
・馬場指数 その日のコースの走りやすさを示すもの
いままでの話で各競馬場の各距離でのタイムを 指数というものさしで単純に比較することができるということがわかりました。
ここで、ひとつの疑問が湧いてきます。
基準タイムを元にタイムを比較するのだが、 この基準タイムはいつも同じでよいのだろうか? 馬場が重くなった時には基準タイムを変更する必要があるのではないか?
ということです。
ここで登場するのが馬場指数です。 これはスピード指数のもっとも根幹となるところで、 この馬場指数だけでも競馬を攻略できるといっても過言ではありません。
ここで前述した式をもう一度見てみましょう。
スピード指数=(基準タイム−走破タイム)×距離指数+馬場指数+(斤量−55)×2+100
これをもとにスピード指数を算出してみましょう。
A馬 高崎競馬・1330m(基準タイム:1分33秒9) 走破タイム:1分23秒9 B馬 宇都宮競馬・1500m(基準タイム:1分45秒8)走破タイム:1分39秒2 斤量は両馬とも55キロとします。
このまま眺めているだけではタイムの比較はできないので、 指数を算出することにします。 まずは馬場指数を含めないで計算してみましょう。
A馬の指数=(939−839)×1330/1600+馬場指数+(55−55)×2+100 =183+馬場指数
B馬の指数=(1058−992)×1500/1600+馬場指数+(55−55)×2+100 =162+馬場指数
馬場指数を0とすればA馬の指数は183、B馬の指数は162となり、 A馬のほうが高い指数を出しているということがわかります。
さて、ここで馬場指数について考えてみます。 A馬、B馬がレースをした日の馬場指数というのはそれぞれ以下のようになっています。
A馬がレースをした日の馬場指数 −20 B馬がレースをした日の馬場指数 +10
これを先ほどの式に組み入れて再計算してみると以下のようになります。
馬場指数の考慮前 馬場指数の考慮後 A馬 183 183−20=163 B馬 162 162+10=172
このように馬場指数を考慮するとA馬とB馬の指数は入れ替わることになります。 このことから馬場指数はスピード指数の根幹をなしていることがわかります。
先ほど、
この馬場指数だけでも競馬を攻略できるといっても過言ではありません。
と言ってしまったので、特別に馬場指数だけで競馬を攻略できる方法をお教えします。
これはほとんど同じ競馬場・同じ距離・同じ斤量で行われることの多い、 地方競馬ならではの攻略法になります。
前走を金沢競馬・1400m・斤量55キロで、 A馬が11月14日に1分43秒6、 B馬が11月16日に1分43秒6(A馬と同タイム)で走ったとします。 今回のレースも前走と同条件で行われるとしたら、 どちらが勝つ可能性が高いでしょうか? タイムが同じだから五分五分でしょうか?
答えは否です。
これはA馬・B馬が走った日の馬場指数によります。
11月14日 晴れ 良馬場 馬場指数 +10 11月16日 雨 不良馬場 馬場指数 −10
以上のように、実際にはA馬のほうがB馬より指数で20高いので、 A馬のほうが勝つ可能性が高いといえます。
地方競馬の場合は、ほとんど同条件・同メンバーで実施されるため、 前走の着順とタイムのみで人気が決まる傾向があります。 しかし、人気薄の中にこのA馬のような存在が必ずまぎれていますので、 それを狙い撃ちすれば勝ちにつながっていきます。
では、スピード指数の核となる馬場指数の算出方法につきまして、 具体的に説明していきます。
基本的な考え方は
レースに出走する馬の過去の指数から今回の指数を予測し、 実際に出した指数との違いを馬場指数とする。
というものです。
ここで今回の指数を予測したものを”クラス指数”として、 説明します。
高知競馬 2004年10月10日
クラス指数 実際の指数 馬場指数 (上位3頭平均) (上位3頭平均) 1R 91 82 9 2R 73 55 18 3R − 83 − 4R 104 85 19 5R 90 66 24 6R 98 91 9 7R 104 83 21 8R 114 103 11 9R 106 91 15 10R 133 117 16 11R 132 125 7
上位3頭の平均を取るのは、 レースで全力を出し切るのは勝ちにいった馬と考えてのことです。
3Rでクラス指数がでていないのは、転入馬が多数出走しており、 指数の値に信頼性がないためサンプルから除外してあります。
上記の馬場指数を小さい順からならべてみると以下のようになります。
7,9,9,11,15,16,18,19,21,24
これらから平均(中央値でもよいですが)を求めると、 馬場指数は16となります(小数点以下四捨五入)。
これで馬場指数は求めることができましたが、 それぞれのレースでの馬場指数について考えてみます。
まず、大きく3つのグループに分けると
7,9,9,11 15,16,18 19,21,24 小 平均 大
のようになります。
スピード指数とクラス指数と馬場指数の関係は
スピード指数 = クラス指数 − 馬場指数
ですので、
馬場指数 = クラス指数 − スピード指数
ということになります。
馬場指数が平均より小さいということは、 クラス指数に対して、スピード指数が大きいということで、 言い換えればそのレースの勝負にいった馬たちは、 過去の指数よりも高い指数を出したということになります。 このようなレースは2,3歳戦などによくみられ、 このレースに出走した馬たちはそのあとのレースで穴をあけることがよくあります。
逆に馬場指数が平均より大きいということは、 クラス指数に対して、スピード指数が小さいということで、 そのレースはスローペースであった可能性があります。 そういうレースで勝った馬は次走以降、 あまりパッとしないことがよくあります。 このようなレースは下級クラスでよくみられます。
・斤量についての考え方
最後になりましたが、斤量(負担重量)について説明します。 JRAのハンディキャッパーは
1馬身=0.2秒
に相当するものとして、ハンデを設定する。
スピード指数に当てはめると以下のようになります。
1馬身=0.2秒=指数2=斤量1kg
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くる天 |
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