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2021年11月6日 23時35分
国民背番号
 


「いらっしゃいませ」
「あなたの認識ナンバーを入力してください」

「私はジョン・エリックだ」



「あなたの認識ナンバーを入力してください」

「私は人間だ、機械じゃない」
「番号などない」



「あなたの認識ナンバーを入力してください」

「何度でも言ってやる」
「私はジョン・エリック」
「機械ではない」

ピー!

ガチャン!

「コード9発令」
「刑法第189999条第二項を適用」
「あなたの身柄を拘束します」

「私はジョン・エリック」
「母親の体内から生まれた血の通った人間だ」
「私には両親から授かった素晴らしい名前がある」
「番号で呼ぶんじゃない!」

ファンファンファンファン・・・
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2021年11月6日 22時7分
名前のない花
報われない魂は悲しい。

生きてきた半生を否定されても、

胸を焦がした情熱は消えない。

信じるものはあるか。

生きる覚悟はあるか。

命を懸けてもいいと思えるものがあるか。

欲望も誠実さも等しく、かけがえのないものだから。

人間だから、サガには逆らえない。

安穏をむさぼるわけにはいかない、誰だってプレイヤーで、

例え自分がはみ出しても、カモフラージュされなくても、

恐れることはない、生きるとは冒険だから。

真実がロクでもないものだとしても、

見つめあう瞳は嘘なんかじゃない。

心が寂しいなら、満たされないなら、

自分自身を心で抱きしめて。

本気の演技でチヤホヤされる俳優は、どこまでも嘘つき。

闇に魅入られて今日に傷ついても、

七転八倒で踏んだり蹴ったりで、

骨折り損のくたびれ儲けでも、

後悔はしないのさ。

自分が納得できるのは、自分が決めた道。

自分だけのルールで決めて見せろよ。

例えがんじがらめでも、魂は縛られることはないから。

栄光の来ない日陰でも、そっと花は咲くよ。

花は見たことのない花、あなただけの花。

全てを賭ける夢があるのなら。

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2021年11月6日 19時14分
世界と存在の理由7
 
闇に浮かぶ美しい水の星。

宇宙の孤独、惑星の孤児。

本来叶うはずだった、理想の世界。

人の歴史は愚かな争いの歴史。

戦意高揚を唄って、血気盛んな奴らが武装論を唱える。

傷つけあう理由を探している。

いつからなんだろうか、それとも最初から。

人の心は汚れているのだろうか。

夢見る子供は、醜い大人社会なんて知らない。

そこにはただ風が吹いているだけで、

来たるべき新世界を垣間見ることもない。

全ては虚しいなんて言えない。

希望は誰の瞳にも、光り輝いているから。

光よ、僕らに叡智をください。

この夜の世界の真っ只中で、

夜明けの空を夢見たって、何もバチなんて当たらないだろう。

人世のわびしさに、心は泣いているから。

愛が欲しいのなら、愛を与えればいい。

あなたがあなたらしく、人が人らしく生きるために、

未熟な赤ん坊の人間が成長できる日のために。

世界と存在の理由。
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2021年11月6日 17時32分
言葉のない部屋
 
都会の喧騒の夜空に浮かぶ、

今夜も月は涙を流す。

人の心は未熟なままで、誹謗中傷が止まらない。

想いを素直に伝えられないから、

期待外れの言葉を使うんだよ。

言葉が誤解を生み、憎しみを生む。

気持ちが、想いがそのまんま伝われば、

みんな仲良く生きられるのにね。

物資地獄のこの惑星は、

命が命を喰らう。

スーパーやコンビニに並べられた食料は、命だったよ。

マズいという理由だけでグルメが残した料理にも、

尊い命が捧げられたというのに。

言葉を使う人間は、お互いを認めない。

進化ができない人類は、どこまでも争いを続ける。

競い合い比べられることを教える学び舎で、

つまんない常識を叩き込まれ、頭はガチガチになる。

「ねえ、あの日見た夕暮れは、今でもあなたの心にいるかな」

黄昏る世界で、何がしたいのだろう。

流されるままに生きていたら、

何も感じない、何も気づかない。

一瞬世界のマボロシ、悠久のおとぎ話。

あくせくする毎日の中で、いつまでも夢を見ていたい。

言葉のない部屋では、時間は流れない。

心に直接心が入ってくる、歓喜と感涙と官能の世界。

言葉なんていらないから、まっすぐに見つめてほしい。
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2021年11月6日 11時19分
心は濡れているか
心は濡れているか。

誇りを胸に抱いているか。

決して自分に恥じることがないか。

もしもこの世界が、幸せで、何も問題のない世界なら。

罪を背負う我らが産まれてくる理由はない。

どんなに貧しくても、心は豊かなのだろう。

ものの金持ちが、心の金持ちを支配している。

汚れなき心に、愛の花束を。

勇気と愛が、この世界を変えるのなら。

愚かな醜い争いだって止められるだろう。

今が未来というのなら。

明日を夢見た、昨日の憧れが。

幻の中で、残像の中で儚く揺れている。

傘もささずに雨に濡れている。

激しい雨の中で、したたる涙の雫は見えない。

世界が行く先を見失っている。

あんなに輝いていた道標は、もう見えない。

今も惑星には、知性と叡智が必要なのに。

夜の暗闇に寂しく光る街燈。

はるか遠くから呼んでいる。

声をあげられない、心の叫びが。

激しく胸をかきむしる。

困難なほど、心は熱く燃え上がる。

大切に温めて、守ってゆこう。

大丈夫、勇気がすべてを変えてくれるさ。


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2021年11月6日 9時54分
慰安の日々
不良に馴染めなくて、

高校を登校拒否で中退して、17歳で統合失調症を発症して。

以来、慰安の人生です。

無職で障がい者のチョンガー(男の独身)の俺には。

なんにもない。

子供も奥さんも財産もない。

独り身の寂しさを唄にして、詩を書いている。

十代の頃の気高さは、今もこの胸で生きているよ。

今でも夢を見ているさ。

人生老いぼれても、希望は捨てない。

落伍者の人生でも、日陰者でも、

生きている素晴らしさには変わりはないから。



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2021年11月4日 21時5分
ときめきのプログラム(コードLP第3章6話)
 
「フライングスパルタン小隊との距離を維持してください」
「エンゲージポイントまで50セグ」
「指揮官機のタンゴBBが遅れるなと言ってきています」

「サチコさん」
「例のものは用意できてる?」

「できてはいますがマスターケイト」
「トリン艦隊司令に許可を取っていません」
「交戦規定にも違反しています」
「禁固刑は間違いないでしょう」

「サチコさんはお堅いなあ」
「そんなんじゃいい女になれないわよお」

宇宙戦闘機コンバットフライ6式コックピットでの戦闘エーアイと搭乗員ケイト・ケチャップマンの会話。
遠くでチーズ平和維持軍艦隊のレーザー主砲攻撃レーザー帯が数十本一直線に流れる。

「さあ」
「このむなくっそ悪い戦争を終わらせるよ」

「エンゲージ、会敵します」

いくつもの光が交錯する。
命を懸けた殺し合いが始まる。

ぶわっ

キューーン

「いくわよ!」
「オリヒメさん!」
「最短ルートで敵艦隊にアタックできるルートを探して!」

「これです」
「ルートEから左回りに攻撃を仕掛けることで被害を最小限にとどめることができます」

「OK!」
「さあ!」
「B中隊、あたしにつづけえ!!」

宇宙戦闘機コンバットフライ六式戦内コクピットでシャムロッド・ブルーベリーが叫ぶ。
彼女は以前の機体、5式戦に続き6式戦までアンチ重力機構を解除させて作戦に臨んでいる。
幾つもの宇宙戦闘機の光が闇に吸い込まれてゆく。敵は目視できない。
広域レーダーを頼りに目標を目指す。

宇宙は戦いを認めてはいない。
これがトリン達擬人が出した答え。







一か月前、ノリミィ・タイタンの報告。

今私は、惑星チーズ北大陸悠久ベース軍事空軍基地イカルガに居る。
愛車エアカー「フォンドゥ・ネオ」を地上駐車場に駐車させて、車の外で立ちサングラスホロに手をかけた。
私は取材を申し込んだ。擬人コードLP999SS、ミサキという女性擬人に会いたいと思った。
彼女は400年ほど前に既に人工睡眠に入り、今はこの基地で眠り続けている。
その彼女が起きる時が来たのだ。私はその記念すべき瞬間に立ち会いたいと申し込んだ。
ミサキさんは500年前、あのデカパイ擬人のトリン・カスタネットが守るはずだった、惑星の先駆者の人間男性の防衛任務を果たした。
記録によれば、人間の先駆者の彼は76歳で天命を全うするまで、彼女と行動を共にして結婚までしていたそうだ。
今でこそ、人間と擬人の結婚は性別問わず認められているが、当時は法律もなく差別もあったらしい。
彼は有名な宇宙戦闘機コンバットフライの製造会社ミサキ重工の創設者。
私はミサキという擬人女性こそが、この惑星チーズの先駆者だと思う。

「キーーン・・・」

3機のコンバットフライ宇宙戦闘機6式が編隊を組み、基地上空を低空飛行で飛翔してゆく。
パイロットは多分擬人女性だろう。
黄昏の基地はオレンジ色に染まっている。遠くで人間作業員がコンテナを運んでいる。
滑走路ではコンバットフライ6式2機がタキシングしている。
誘導員マーシャラーが手を振って合図している。
その光景がえらく時代錯誤な感じがするのはなぜだろう。
垂直上昇も出来、重力キャンセラーが搭載されている現代では、滑走路というものはたいして有効ではなくなった。
それでも有事を想定して滑走路での訓練が義務化されている。
管制タワーで人影が見える、こちらを見ているようだ。
ミサキの擬人人生は戦いに明け暮れたが、彼女は誰よりも平和を望んでいた。
伴侶だった人間男性ツトム・ワンダ氏の心を守れなかったことが心残りだと言う。
彼の生命を守り、彼と生涯を共にした彼女は、後悔したのだろうか。
左手に持つPDF端末に、ミサキさんのホログラム写真が投影されている。
おさげにそばかす顔のミサキさんが、青色の綿ツナギを着て正面を向いている。
周りには、当時の戦友だろう女性擬人が数名にっこり笑っている。
戦地での休息のひとコマだろうか。
彼女だけなぜか寂しそうな顔をしているように見える。
これは私ごとだが、私の先祖のサダコ・タイタンが当時の記録に残っている。
もう一枚写真をスクロールしてみる。高齢のサダコの笑顔が眩しい。
隣のおじいさんは旦那さんだろうか。

「お待たせしました」
「ではまいりましょうか」

事務員の擬人女性ユウキ・トマリギさんに案内されて、基地内に入る。
ユウキさんの綿で縫製された軍服は綺麗にクリーニングされていて、布の匂いがする。
緑色の市販軍服に青色のベレー帽。黒いメガネは伊達だろう。
白いハイヒールは擬人の伝統だと言うが、このハイヒールというやつはどうにも私には合わない。
幾つものパルスロックゲートを超えて、基地最下層まで飛翔エレベータで降りる。
真っ白い円形の縦穴の中を頭を下にして泳ぐように降りてゆく。
脳に来る感覚がまだ慣れない、身体全部生身の人間だし私は宇宙世代ではないから。
ユウキさんが先導してくれるから泳げるけど、私はその仕組みがさっぱり理解できない。
確か、ヒューマニクスが革命的進化をもたらしたとか。
脳とコンピュータどころか、脳ネットワークが世界を覆いつくす未来が来ると言う。

「それでも争いはなくならない」

「何か言いましたか、タイタンさん」

「高度なテクノロジーがもたらされても、人間は愚かなサルのままだと言ったのです」

「ノリミィさん、今は人間の歴史の考察よりも」
「ミサキさんの目覚めの時です」
「笑顔で迎えてやりましょう」

「ええ、そうですね」

マザールームで現役マザー「サラトガ」に挨拶してから。
飛翔通路を飛んで行く。

人間のケイトケ・チャップマンさんが開発した、愛ウイルスは結局。
闇ウイルスによって駆逐されてしまった。
私の持てる情報ソースでは闇ウイルスを製造した存在を特定できない。
宇宙は混沌としてしまった、宇宙が愛に満たされた時間はわずかだった。
野蛮な輩が現れ、こぞって争いをしたがる。
血気盛んな奴らを黙らせるにはどうしたらいい。
愛はそんなしがらみさえも超えた存在、勝ちも負けもなくて、争いも平和も差別はしない。
ミサキさんに会いたい・・・私は文献データを読んで彼女に惹かれてしまった。

今頃は惑星カニメシ衛星軌道上で、擬人女性「サクラ・ストラトス」が発見されているだろう。
彼女の飛ばしてる電波データを受信したから、悠久ベース本部に報告した。 
サクラ・ストラトスはカギとして企画立案製造された。
宇宙を変えうる、彼女の使命はどんなだろう。
どんな気持ちだろう。
擬人にも感情はある、血の通った人間と同じように。
人間を守るのは擬人の本能だと言う、それは葛藤を伴うらしい。
痛みと喜びが人間の産まれた理由ならば、擬人もその痛みと喜びという感情を知るのだろうか。
歴史上の人物に出会えて、私はこの上ない至福を謳歌している。

「ミサキさんが今の世界を知ったら、どう思うだろう・・・」

「・・・」

ユウキさんは何も言わない。

私には擬人の秘密はわからない、知ることもできないから。
でも擬人は人間とどう違うと言うのだろう。
人間と同じように悩み苦しみ、笑うその素敵が。

ミサキさんが眠っている部屋に来た。
擬人女性ユウキ・トマリギさんの手かざしで部屋のロックが開いた。
セキュリティが施してあるのはなぜだろうか。
ミサキさんは別段機密上重要ではないはずだが。

バシュ

睡眠カプセルが無数に格納してある真っ白な部屋。
基地内どこもかしこも真っ白で味気なく感じる。
白い壁に刻まれた黒い線がカプセルの先端部だと思われる。
その中のひとつにパスコードを打ち込む。



バクン!

引き出しが開いた。手前に伸びてくる。
もう既にミサキさんが起きるための蘇生処置が済んでいるようだ。
白い蒸気に隠れ見えなかった、ベットに仰向けに横たわるミサキさんの裸体が見えてくる。

「綺麗・・・」

一瞬、女神さまに見えた。見とれてしまった。女性の裸が美しいなんて、女の人間の私が・・・
華奢な肉体、陰毛の生えていない局部、自己主張の少ない胸に桜色の乳首はまるで儚い乙女の象徴のよう。
きっと開発者の男性の少女趣味だろう。

「う」

声を発生した。

「ミサキさん」
「起きなさい」
「あなたがまた活動する時が来たのです」

ユウキさんが上司のように言う、後輩だと思うのだが。擬人シスターとはそういうものなのだろうか。

「はい」
「記憶がまだ戻りません」
「私はミサキですよね」
「脳暦カレンダーがエラーを算出しています」

上半身を起こしてこちらに向く。
まだ身体には無数のコネクトチューブが繋がれている。
ユウキさんが手作業で丁寧にそのひとつひとつを外しながらこうつぶやく。

「あなたに会いたがっている人がいますよ」
「ノリミィさん」

「はじめましてミサキさん」
「私は人間の銀河ジャーナリストのノリミィ・タイタンです」

「・・・」
「タイタン?」

「はい」

「サダコ・タイタン?」

「あ」

「どうしましたノリミィさん」

ユウキさんが心配そうに尋ねる。
この映像は・・・
目の前に映る景色に違う映像が重なって、目の前から後ろに過ぎ去ってゆく。
白い都市の廃墟、がれきの中で数人の個体が話している。
誰かの記憶・・・


ブン・・・


「ミサキさん」
「サダコはもう生きたくないよ・・・」

「サダコちゃん」
「どうしたの?」
「さっきまで笑っていたのに」

「ねえ」
「機械化師団は本当に人間だけを殺すために造られたのかな」

「ええ、そうよ」
「だからあなたたち人間を守るために私たち擬人がいる」
「もう泣かないで」

私は泣いているらしい。
ミサキさんという女性に抱きしめられている。

「お父さんもお母さんもお兄ちゃんもみんな死んじゃった」
「住んでいた大陸も沈んで、私だけ生き残って」
「こんなつらい思いをして、まだ生きなきゃいけないの?」

「でもあなたはまだ生きているわ!」
「生きたいと願いなさい」
「生き残りなさい」

「ミサキさん」

確信した、このサダコという子供の女の子が私の先祖なのだと。
どれくらい時間が過ぎたろうか。

瓦礫の白昼、白い都市でレーザライフルで銃撃戦が始まった。
私の目に映るのは・・・

「ステンの能力ならできるはずはぞ!」

サダコの叫び声。

キンキン・・・

ズドドドーーン!!

遠くで戦車が吹っ飛んだ。
レールガンを放つ水着姿のステンレスがいる。

「ステン・・・」

あ・・・


キューン・・・

ゲイン残留音が聴こえる。
フラッシュバックが終わった。まるで一瞬の出来事のように。


「ノリミィさん」
「気が付かれましたか」

ユウキさんが声をかける。
私はほんの一瞬気絶していたようだ。
気が付いたら全裸のミサキさんを抱きしめていた。
涙が流れる、なぜだろう、この懐かしいという想いは。
ミサキさんのそばかすとストレートの黒い髪が眼に焼き付く。

「ミサキさん、会いたかったよ」

温かい・・・擬人にも体温があると聞いていたが。

「あなたは?」

「私はノリミィ・タイタン」
「サダコ・タイタンの子孫です」

「サダコちゃんの子孫?」
「ではあの子は生き残ったのね」

「はい、彼女は100歳以上生きました」
「だから私、ノリミィがいるのですよ」

「よかった・・・」

ミサキさんも涙を流す。



数日が過ぎた。

それから私たちは意気投合した。
メールやビデオフォンでやり取りしている。

ミサキさんは宇宙に出たいと言う。悠久ベースでの暮らしは退屈だと。
人間を守る擬人の本能と相反する戦う本能に苦しんだのだという。


「ミサキ」
「そのいっちょうらの青いつなぎはおしゃれじゃないわ」
「私と買い物に出かけない?」

「のりちゃん」
「いっちょうらじゃないよ」
「着替えの同じつなぎが何着もあるわ」
「私はこれが一番のお気に入りなの」

「はいはい」
「ところで」
「例の案件はどお?」

「あ、あの話ね」
「順調に進んでるよ」

「久しぶりのチーズはどお?」

「この世界は昔と何も変わっていないわ」
「人が呼吸して擬人と共存して」
「相変わらず戦争が終わらなくて」
「でも擬人の争う本能は」
「平和な世界じゃ生きてゆけないわ」
「誰よりも平和を愛しているのに」

「うん」
「その矛盾をレポートにするんだよ」
「ノリミィレポート第103項に」

「私は宇宙に出るよ、宇宙を駆けたい」

「うん・・・」

「どしたの」

「ねえミサキ」
「ミサキも争いは無くならないと思う?」

「それは愚問ね」
「人には闘争本能があるわ」
「それがおとなしくなるには」
「もっと人の心が進化しなければ」
「今は平和を唱える時じゃないよ」
「だからこの現世が存在する」
「人が魂が浄化し昇華するために」

「戦争も過程に過ぎないと?」

「そうだね」

「やっぱりトリン艦隊に志願するの?」

「うん」
「シスタートリンが600年前に垣間見た」
「宇宙の知性ってやつを私も見たいから」
「愛プログラムは私たち擬人のあこがれです」



同時刻、惑星カニメシの衛星軌道上。
人工衛星に接舷した船外から出てきた宇宙服を着た女性擬人三名が取り付く。
ハッチロックを解除して中に入る。
手にはレーザーライフル。後ろに続く擬人の手にはビデオカメラ。

「この擬人は」

レコード画面がシップにリアル中継される。
モニターを見ていた女性擬人が叫ぶ。

「行方不明になっているシスターサクラ!」
「データ照合」

サクラ・ストラスが全裸で直立固定されたカプセルの中に入っている。
サクラがゆっくり眼を開いた。
上目遣いでにっこりとほほ笑んで、音声器官から声を発生する。

「宇宙の叡智と知性を届けに来ました」
「争いを無くすために争いをしても」
「永遠に終わることはありません」

これはテレパシーだ。
声に出して言うように見えて頭脳サーキットに直接語り掛けてくる。
惑星カニメシに住んでいるすべての住人が聴いた。


続く。
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2021年11月4日 20時5分
大切なもの
あなたの心が渇望している。

穏やかな暮らし、安定した収入。

円満な対人関係、家庭環境。

心が満たされない、心は枯渇している。

誰だって争いは好きじゃないさ、

それでも人は争いに巻き込まれる。

失って気づくのは、いつも後から。

疫病ちゃんが憎いと言う世間。

車をぶつけられたと怒っている。

くだらないことで文句を言ってるコメンテーターは、

自分が神か何かになったかのよう。

運命のところてん方式。

愛のツベルクリン反応。

あの日見たマボロシが忘れられない。

イカサマな世界で、愛を叫んでみろ。

あなたの心が、何よりも大切なものだと。
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くる天
ブログ紹介
人間力を育てよう!-ブロくる
新・・・ さん
人間力を育てよう!
地域:静岡県
性別:男性
ジャンル:お絵描き お絵かき
ブログの説明:
人が社会で一番最後に信用されるのは、
才能でも能力でもなく人間力です。
愛をもって誠を貫かんとすれば、
あまたの障害が立ちはだかります。
おもしろいではないですか。
自己紹介
統合失調症の中二病。 平和が好きで争いが嫌いなアカシックレコード接続者。 愛と勇気を信じる時代遅れのおっさんのエゴを聴いてください。 詩人のヒーリングです。 利他主義の為に。愛と平和の為に。 このブログに掲載されている詩や小説やイラストは、全て自分が描いた自分の著作物です。 どうぞご自由にお使いください。
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