くる天 |
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プロフィール |
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飯島浩樹 さん |
シドニー通信員の『豪リークス』 |
地域:海外 |
性別:男性 |
ジャンル:ニュース 世界情勢 |
ブログの説明: オーストラリア在住 某民放局シドニー通信員からの情報。 |
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TPP上から目線の豪州 |
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2011年2月11日 18時14分の記事
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きょう(11日)海江田経済産業相とエマーソン豪貿易相がシドニーで会談した。議題の中心はもちろん日豪経済連携協定(EPA)と、環太平洋連携協定(TPP)。
会談後の記者会見では、双方とも「交渉中」の懸案という理由で、具体的な話し合いの内容等については多くを語らなかったが、日本人記者の「豪はあくまでTPPにおいて関税100%撤廃を原則とするのか?」という質問に、エマーソン貿易相は「日本が開かれた貿易をすることは日本のためになる」との見解を繰り返し述べた。
現状でも日本は大量の資源、食糧を豪州から輸入していて、もしTPPで100%関税撤廃になったとしても豪州の日本向けの輸出が飛躍的に伸びると言うわけでもない(より多くのオージービーフが牛丼店にでまわるかもしれないが...)。
オーストラリアには中国やインドなど他にもお得意さんはたくさんいて、昔のアメリカのように日本の市場開放を“無理強い”するという感じではない。
豪州は日本とのEPAやTPPの交渉をあくまで”上から目線”でしているように感じる...。
エマーソン貿易相の口ぶりからは、かつてアメリカの対日強硬派がそうっだったような尊大さや傲慢さは微塵にも感じられないが、「もし日本がEPAやTPPを本気で進めたいなら協力しましょう。」というどちらかといえば受身で、資源大国の余裕からくる”上から目線”的な姿勢が感じられるのだ。
実際日豪間のEPA交渉が10ヶ月も全く行われなかったにもかかわらず、豪州政府が強く日本に交渉再開を求め続けという形跡もあまりない。
前任のクリーン貿易相もそうだったが、エマーソン現貿易相も、国際感覚と礼節をわきまえた人物といった雰囲気があり、会見で豪国営放送の記者が「捕鯨の問題が話し合われたか?」という場違いな質問をしても「全くしなかったよ」と笑顔で答えていた。
会見場からの帰り際「捕鯨問題」の質問をした記者に「なんであんな質問したの?」と聞くと、「ボス」に言われたから質問をしたのよ。この8月に日本に行くんで楽しみにしているわ」ときさくに話してくれた。
日本ではTPPを締結すれば「豪州産農産物に侵略される!」など戦々恐々としている農家もいるようだが、当のオーストラリアでは日本とのEPAやTPPは、一般の国民の間では特に話題にものぼっていないというのが実情だ。
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