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TOITAの「航空無線通信士受験クラブ」第31期受験直前講座 (7)自由空間の特性の解答その1
[無線工学]
2023年2月17日 9時30分の記事

               第31期受験直前講座
          (7)自由空間の特性の解答その1 

今回は、自由空間での平面波について前回出題致し
ました演習問題の解答と解説を行います。
問題が難しく、無線従事者資格の 上級資格に通ずる
内容ですので、分かりやすい説明を 致しますので、[
解答と解説] の両方をお読み下さい。
また、お話すべき事が多いので、解答と解説は、今回
から3回に分けてお話を致します。

それでは、もう一度、問題からご覧下さい。

演習問題 (6)
次の記述は、自由空間における 平面波の伝搬につい
て述べたものです。 (     ) 内に入れるべき字句を下の
番号から選んで下さい。 ただし、 平面波の位相速度を
c [m/s] 、周波数を f [Hz] 及び 波長をλ [m]とし 自由
空間の誘電率を  ε [F/m] 及び 透磁率をμ [H/m] と 
します。

 (1)  c は、c = fλ [m/s] で表される。 その値は、約 ( 
      ア ) [m/s] である。
(2) c を ε と μ で表すと、 c = ( イ )となる。     
(3) 位相定数βは、( ウ )[rad/m] で表され、1 [m] 当
      りに変化する位相量を表す。
(4) 任意の点における電界強度 E [V/m]と磁界強度H
   [A/m] の比 ( エ )は、自由空間固有インピーダン
    スといい、その値は、ほぼ ( オ ) [Ω]。   
(5) 電界 E と磁界 H が画面上に図に示す関係にある
    とき、 電波は、画面の ( カ )  の 方向に進む。
       


※ 図は、右手系で 表示しています。上、左、奥が"+"で
    す。
※ 電界と磁界の関係は、試験では、左手系で描かれて
   いますので、Hが右になっています。
    当ブログでは、右手系が一般的ですので、 右手系の
   図としました。

 1 3x10^10     2  75π     3  εμ [m/s]
 4    π/λ    5      E/H       6    表から裏
 7 3x10^8       8  1/sqrt(εμ) [m/s]
 9    H/E          10   2π/λ   11 120π
12 裏から表  

※ sqrt() は、( ) の中の平方根を表します。

[解答と解説] 
問題の解答に先立ちまして、問題文の中に 意味が良く
分からない言葉あると思いますので、そちらの説明から
致します。
(1)平面波
   平面波を  ネット上で調べられた方もいらっしゃると思
   いますが、式で説明されていて良く分からなかった事
   と思います。
    図-1をご覧下さい。

 
             図-1

   白黒の絵ですが  画面奥から手前に向かって来る波
    を表しています。
   赤い線で示しました様に一直線に連なった波頭が幾
   つも手前に向かって押し寄せてきます。

   この様に進行方向に対して 直角方向に 波頭が揃っ
   ている波を平面波と言います。 
    これに対して 図-2 の様に任意の P 点から球状に波
   面が広がっていく波を球面波と言います。
 

             図-2


続きは続きを読むをクリックしてお読み下さい。
全文無償で公開しています。


受験クラブからの重要なお知らせ

TOITAの「航空無線通信士受験クラブ」は、2023年2月末日をもって
閉講とさせて頂きます。
永らくのご愛読と応援を頂きまして誠に有難う御座いました。
なお、今後は、TOITAの「航空無線通信士受験塾」又は、TOITAの「
航空無線通信受験クラブ」FC2校
でご覧頂く事ができますので、今後
ともご愛読の程、宜しくお願い致します。
 
                            2023年2月1日 TOITA




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               第31期受験直前講座
          (7)自由空間の特性の解答その1 

今回は、自由空間での平面波について前回出題致し
ました演習問題の解答と解説を行います。
問題が難しく、無線従事者資格の 上級資格に通ずる
内容ですので、分かりやすい説明を 致しますので、[
解答と解説] の両方をお読み下さい。
また、お話すべき事が多いので、解答と解説は、今回
から3回に分けてお話を致します。

それでは、もう一度、問題からご覧下さい。

演習問題 (6)
次の記述は、自由空間における 平面波の伝搬につい
て述べたものです。 (     ) 内に入れるべき字句を下の
番号から選んで下さい。 ただし、 平面波の位相速度を
c [m/s] 、周波数を f [Hz] 及び 波長をλ [m]とし 自由
空間の誘電率を  ε [F/m] 及び 透磁率をμ [H/m] と 
します。

 (1)  c は、c = fλ [m/s] で表される。 その値は、約 ( 
      ア ) [m/s] である。
(2) c を ε と μ で表すと、 c = ( イ )となる。     
(3) 位相定数βは、( ウ )[rad/m] で表され、1 [m] 当
      りに変化する位相量を表す。
(4) 任意の点における電界強度 E [V/m]と磁界強度H
   [A/m] の比 ( エ )は、自由空間固有インピーダン
    スといい、その値は、ほぼ ( オ ) [Ω]。   
(5) 電界 E と磁界 H が画面上に図に示す関係にある
    とき、 電波は、画面の ( カ )  の 方向に進む。
       


※ 図は、右手系で 表示しています。上、左、奥が"+"で
    す。
※ 電界と磁界の関係は、試験では、左手系で描かれて
   いますので、Hが右になっています。
    当ブログでは、右手系が一般的ですので、 右手系の
   図としました。

 1 3x10^10     2  75π     3  εμ [m/s]
 4    π/λ    5      E/H       6    表から裏
 7 3x10^8       8  1/sqrt(εμ) [m/s]
 9    H/E          10   2π/λ   11 120π
12 裏から表  

※ sqrt() は、( ) の中の平方根を表します。

[解答と解説] 
問題の解答に先立ちまして、問題文の中に 意味が良く
分からない言葉あると思いますので、そちらの説明から
致します。
(1)平面波
   平面波を  ネット上で調べられた方もいらっしゃると思
   いますが、式で説明されていて良く分からなかった事
   と思います。
    図-1をご覧下さい。

 
             図-1

   白黒の絵ですが  画面奥から手前に向かって来る波
    を表しています。
   赤い線で示しました様に一直線に連なった波頭が幾
   つも手前に向かって押し寄せてきます。

   この様に進行方向に対して 直角方向に 波頭が揃っ
   ている波を平面波と言います。 
    これに対して 図-2 の様に任意の P 点から球状に波
   面が広がっていく波を球面波と言います。
 

             図-2

  球面波の波面は、半径:r の球の表面です。
  図の左から右の様に広がっていきます。

(2)位相速度
  問題では、”平面波の位相速度”となっていますが、球
  面波の位相速度と平面波の位相速度は、違うのでしょ
  うか?
  そもそも位相速度とは、何の事でしょうか?
    
  まず、”波とは、何か?”  と言う事から考えみましょう。
   図-3 は、水面を伝わる波を 表していると思って下さい
   。

              図-3

    ”1”から ”13”の濃い青い球は、それぞれの位置に
       おける水位 (水の高さ) だと  思ってて下さい。       
    それぞれの位置の水位の 変化量 (変位) は、 同じ
    なのですが、変化の始まりが "1”から順番に "13"
    迄、等間隔で遅れていきます。
    すると、黒の細線で示した SIN波が見えます。   
    そのSIN波は、右方向へ進んでいる様に見えます。
       
    海の波は、 それぞれの位置の水位が その場
       に動いているだけなのです。
    皆様が小さい頃、お風呂に船やアヒルのおもちゃを
    浮かべて お湯を手で叩いた時の事を思い出して下
    さい。
    波が立ち、お風呂の淵へ向かって 波が進みます。
    しかし、 船やアヒルは、その場で、上下するだけで
    波と共に、 お風呂の淵へ進む事は、ありません。   

    波の伝わる速度とは波の形伝わる速度の事
    のです。この速度の事を 位相速度と言います。       
    この他に、群速度 と言うものがあります。
    群速度とは、 複数の波が重なった時の伝搬速度の
    事です。複数の波が重なった例としては、航空無線
       の VHF帯で使用される  AM変調を挙げる事が出来
       ます。AM 変調とは、搬送波と音声信号を 掛け合わ
       せたもので 搬
       送波の周波数の電波と下側波帯と上側波帯の周波
       数の電波が重なったものになります。

次回は、 位相速度の「 ”位相”とは、そもそも何 ?」 と言う
お話から続けます。
 

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