二年目。 95　第八章　美少年アスラン - 「アースルーリンドの騎士」

オリジナル小説「アースルーリンドの騎士」
「二年目」のミラーサイトに成っちゃいました。
昔はこっちが本家だったんですが………。

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二年目。 95　第八章　美少年アスラン

[★二年目　連載]

2010年9月12日 3時53分の記事

アイリスと二人切りの時のスフォルツァは無様ですが…。

やはり学年では、ダントツいい男のようです…。

しかしアイリスは当初、お姫様だったとは…。

この後、垂らしで浮き名流しまくりなんですがね…。

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カン…！カン！
相手の子が、笑う。
「…剣は…使えるんだな！」
カン…！
「どうして？」
彼は屈託無く笑う。
「だって乗馬はからっきしだろう！」

僕はつい…頬が熱くなった。
「みんな…ここ目指して訓練して来てる？」
彼は目を見開く。明るい空色の瞳を。
「当たり前だろう！
第一…ある程度出来なきゃ付いて行けない！」
カン…！

確かに…皆、乗馬も剣も…慣れた様子だった。
つい…その子に聞いた。
「スフォルツァは…やっぱり強いと思う？
代表に成れる位？」
相手の子は、びっくりして剣を下げる。
「…強いだろう？
自分が戦って勝てると思う？」
僕は首を横に振る。

けど数人…際だって強そうな子が他に居る。
銀髪の子は背も高かったし…隙が無い。
それに暗い栗毛の子も。

僕とハウリィをにやにや笑って見る連中の一人も…乱暴な剣だけど、強かった。
「スフォルツァが一番に成るとは思えない」
カン！

彼は打ち合った後剣を下げて近寄る。
「確かにザッダンは玄人肌だ。
けど…」
彼はスフォルツァを指さす。
「スフォルツァは冷静さもちゃんとある。
それに剣の振りが隙無く激しい…」
僕が見た、後の二人にも視線を送り、僕を見る。
「他の連中よりずっと…度胸も据わってて捌き方も知ってるみたいだ。
賭けてもいい。
スフォルツァが代表に成るよ」
彼の言い切りに、僕は目を丸くした。

見ていると…スフォルツァは美男で…誰よりも存在感があり、ゆったりして見えるけど、剣を振り始めると激しい。
けど…鋭い振りをするかと思えば…相手を軽くかわし、確かに…かっか来るようなタイプじゃなかった。

余程剣を、持ち成れてる。
それに…戦い慣れてる風だった。
それに体格も…。
すらりとして見えるけど…肩も胸も、同学年の中では逞しく見えた。
対するアイリスは優雅そのもの。
彼が身を振り焦げ茶の艶やかな長い巻き毛が散る様は、色白の肌と赤く染まる唇に映えて､とても綺麗で………。

二人は対等のように見えるのに、途端アイリスは眉を寄せて体勢を崩す…。

その度、スフォルツァは決まって…顔を歪めてアイリスの様子を伺い…アイリスが顔を上げ、大丈夫だ。と微笑を零すと途端、ほっとしていた。

つづく。

チューリップピンク

今日も読んでくれてありがとうチューリップピンク

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『北領地[シェンダー・ラーデン]の恋人』
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