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くる天
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TALES OF  NIGHTINGALE-ブロくる
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TALES OF  NIGHTINGALE
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〜〜真実が浮かび上がるのは、夜。見つめるのは、ナイチンゲールの瞳。〜〜
「TALES OF NIGHTINGALE」にお立ち寄りくださいましてありがとうございます。当ブログでは、真実を見つめ続けるナイチンゲールの視点を借りて時事政治経済、フィギュアスケートなど関心のありますことについて硬軟問わずネットの森の片隅で語っております。
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ロンドンの戦い 〜なでしこ アメリカ戦〜
 
2012年8月16日 20時8分の記事

お盆でバタバタの間隙縫いつつ、やっと試合とニュースその他一通り見ましたが…やっぱり悔しい花一匁。のそのあまり昨日おとついは雑感書けなかった…週末までほっとこうかと思ったけど忘れそうなので書いとこ。

なでしこの試合について街角インタ受けてた皆様、例外なく眠たそうだったのがいとをかし(笑)。起きてないと感想言えないもんね〜!(笑)

さてアメリカ戦。スタジアムの向こうに覗く紫色の空と星屑をちりばめたような八万の観衆のスタジアムとのコントラストが際立ち、幻想的でえもいわれぬ美しさ。世界の頂点を決めるゲームに相応しい荘厳さすら感じさせて、選手が口にしていたようにこの場でこのゲームを戦える幸せが伝わってくるようなワンシーンでした。こんなところでプレーできたらホント、選手冥利だよなぁ…。
スタンドの日米の応援がどのくらいの比率だったのか知りませんが、日本がボール持ったときの観客席の地の底からわきあがるようなどよめきに感動。

16分キラーなパスでしたが…。
17分も惜しい。こぼれ球慌てないでほしかったですが…。
37分、惜しい!
51分は決定的だった…ゴールまでコース生きてたのに…。
68分は危なかったな…。
得点シーン…やっと点入ったぁ〜〜、良かったああ…あれあるのとないのとで読後感ならぬ視聴後感がもう雲泥の差…。
最後の10分は見ごたえありましたね〜あれで勝ってたらもっと良かったけど(笑)。

アメリカのパスワークに対する対応が中途半端。削るのか、出させてカットするのか、様子見でずるずると一緒に下がってしまっていたな…工夫がなかった。
それと自ボールの時に目線が落ちがち。目の先しか見てないから、最適なスペースはあるのにそこにパスが出せない。もしかしたらボールを取られるのを怖がってたのかもしれませんが、もっと周り見ないと逆に取られやすくなる。この目線の萎縮がパスの精度の悪さに繋がっている部分はあったな…。
失点部分はどちらも相手を褒めるべきでしょう。あそこまで勢いのあるシュートを打たれてはどんなキーパーも止められない。仮にキーパーの手にあたっても弾かれてこぼれ球を押し込まれていただろう。
一点目はサイドから切り込んで日本の守備を分散させ、中央突破。スペースを広く使ったのが奏功しました。ロイド一人にしてやられましたが、スペース探すのが上手い選手ですね。モーガンは速さはあるけど判断がいまひとつ。闇雲に突っ込んでる感がなきにしもあらず。
アメリカのディフェンスは、もっと緩いのかと思ってたらどっこいどうして。得点シーンもあれだけ手数踏まなければ取れないなんて、アメリカさんもフランス戦の日本と同じくらい必死で守備してましたな。まぁ、日本の攻撃にスピードがなかったのもありますが…。
ハンドスルーの部分については、人間のやる事には限界もミスもあるし、大事な試合になればなるほどひとつのジャッジが試合の流れを左右することもあるので、ビデオ判定等取り入れてほしいと思いますが、しかしおかしいものなら例え自国人でも批判できるドイツはすごいね。体裁最優先で不祥事を監視する機関も一緒になってもみ消しまくってる日本じゃ考えられん。ドイツのフェアネスを見た思いだ。

選手別では、
岩渕はまだ青い。シュートは百戦錬磨のソロに読まれてました。この大一番で使うにはまだまだでしたが、これからしっかり経験を積んでなでしこを牽引してほしいです。
鮫島は完全に穴になっていたな…。鮫島については一次リーグ開始当初から幾度となく指摘してきたようにもっと早く代えるべきでした。特に前半の後ろ半分、あのスペースが完全にアメリカさんのスペースになって好き勝手に使われていた。監督に檄飛ばされてから少し動くようになってましたが、唯一起用の理由が分からない選手でした。この部分については、全体の総括であらためてもう少し詳しく書いてみたいと思います。
交代で入ったアメリカ4番は胸が厚くてものすごく肺活量ありそうだった。あんな選手が控えなのか…アメリカの層の厚さを感じました。
近賀は簡単に取られてましたね…なんでだろ…疲れかな?精彩がなかった。
丸山入れるなら私なら大儀見を外すな。大野の存在は非常に効いてたし、丸山と大儀見は役割がかぶって、補完ではなく、相克の部分があった。大野ならどちらとも補完の関係として相生とすることができる。ただ故障あがりの丸山は、ほとんどぶっつけ本番の状態で攻守反転のジョーカーとして使うにはやはり少し無理があったように思います。
それとキーパー。やはり私なら代えてるかな…。福元は多少疲れも見えましたし、実力拮抗すればするほど、運の部分が大きくなる。ここ一番はやはり運のある海堀を使って欲しかった。

さて、敗因ですが、ふたつある。

ひとつめは連携プレーの精度の差だ。
売りだったパスが最後まで本調子ではなかった。
パスは回を追うごとに良くなってはいたが、最後まで精度が悪く、コントロール・スピードとも足りてなかった。あれじゃ勝てん。アメリカが止めようのないドンピシャの連携を見せた事を考えれば、決定力の差の部分を差し引いても、ゲームを組み立てるためのパスや連携の差の部分のほうがむしろ大きいように感じた。

これについてはそのそもそもの原因が他にあるので、総括のほうで言及することにして、敗因のふたつめは、決定機を作れる選手層の厚さの差。
アメリカは、役者多く、例えひとりの選手が調子が悪くても他がそれをカバーして、全体を通して戦力をあまり上下させることなく波の少ない戦いをする事が可能だった。
決勝に関しては、ワンバックの疲労をロイドが補っていた。
おまけにこの多様性はDFの撹乱にも繋がる。
私が試合前に決勝はできればカナダとやりたかったと書いた最大の理由はこれですが、シンクレア一人だったなら、日本の守備力なら十分封じ込め可能だったでしょう。
果たせるかな、日本は”第三の女”とも言うべきロイドに食われました。
翻って日本は前線に大儀見一人。これでは何もできない。また大儀見に代わって投入できる選手もいなかった。
バレーで女子が銅取れたのは、真鍋監督のアイパッド戦略(笑)もさることながら3決に迫田というフレッシュが投入できたからですが、木村は中国戦がピークで後は消耗してましたから、彼女一本なら負けてました。

日本にはこの迫田にあたる選手がいなかった。
そして、ゲームを組み立てられる沢は守備に追われておちおち前線に上がってこられない。
起点が作れず、前線は孤立したまま。
掲示板で田中と二枚で使えればと書いたように、田中の投入は非常にいい判断でしたが、もっと早く、できればスタメンで沢と二枚使いするべきでした。
先行されてしまったのでより攻撃的にするために、私が考えていたのとはポジ逆でしたが、田中を入れて沢を攻撃参加に専念させた事は戦術として非常に理に叶ったものであり、惜しむらくは、時間が足りなかったですね…やはり。一点目を入れられた時に代えられなかったかと思いますが、まぁ、でも一点はワンチャンスですから、監督があそこで様子を見たのは責められないと思います。まぁ、でも私ならスタメンで田中と沢を今回と反対ポジ(守備重視)で起用してる。仮に先行されたら今回のように入れ替える。
沢一枚では攻守にわたる彼女の負担が重過ぎて結局両方が中途半端になってしまっていた。これがやはり一番痛かった。ここを考えるなら、日本は戦術的に最善を選んだとは言い難いな、やはり。

そして、上記のように田中投入で沢が攻撃に専念できる形ができましたが、それは裏をかえせば沢が攻撃参加しないと点が取れないとということ。今回の日本の限界はやはりそこだった。
アメリカがワンバックの代わりがいくらでもいたのに対し、交代要員も含め日本は駒が足りてなかった。それが全てであり、最大の敗因でした。

アメリカはこの駒の問題とスタミナの問題さえイーブンならフランスやブラジルよりは日本的には戦いやすい相手でした。縦パスさえ気をつければそんなに強くてどうにもならない相手には思えなかった。アメリカのほかの試合を見ていないので断言できない部分はあるものの、割となでしこの出方を見ながら待ちのプレーをしている部分があり、なでしこにワールドカップ取られたショックは日本が想像する以上に大きかったのかもと思わせるものがありました。
ただし念のためですが、それは戦う前からアメリカを舐めてかかるというのとは違います。さっきネタバレ回避のために読まなかったアメリカ戦開始後の掲示板のコメントを読んでましたら、試合前に「アメリカはフランスより勝負しやすいかも」なんて言ってる方がいましたが、今後の警告の意味も含めて敢えて書かせていただきますが、アメリカはどれほど警戒してもしすぎることのないほどのまぎれもない強豪です。マジなのか苦し紛れなのかは知りませんが、内容もその強豪相手に敢えてリスクテークみたいな事が書かれてあったのですが、実際試合に入って相手の戦力を計るのならいざ知らず、アメリカ相手に地力で劣る日本が最初からリスクテークなんかしたら私に言わせれば自殺行為です。
まぁ、あまりサッカーに詳しくない方なのかもしれませんし、お金を貰ってるコメンテーターとは違いますのでこれ以上は書きませんが、もし関係者のなかにそんな見方をする人間がいたなら(まぁ、いないと思いますけど)、そういう見くびりなり油断が、勝利への道を最も阻害するものだという事を心してほしいです。

アメリカとは決勝リーグ初戦で当たりたかったと一次リーグ終わる頃に3301に書きましたが、移動の件がなければ、決勝リーグ初戦で、休養できてる主力を投入し、かつ、沢と田中の二枚で挑めば…う〜ん…ちょっとまだ足りないか(笑)、あとメキシコ男子の守備ができればなぁ…、取れていたと思います(笑)。…ま、その後の勝敗は保証の限りではありませんが(笑)、やはりこの大一番は、最もコンディションの整っていた決勝リーグ最初でやりたかった。 さっきおとついのN特なでしこ半分くらい見ましたが、決勝戦の前に佐々木監督は選手にフランス戦のパスワークのビデオ見せたそうですが、私なら男子メキシコ戦のビデオ見せてる(笑)。あ、でも見せただけじゃダメか、練習しないと(笑)。

ま、上記敗因以外に、アメリカ勝利のMVPは過密日程でしょう。どっかにも書きましたが、終盤になればなるほど体力差は出てくるでしょうから。しかしその点は、なでしこも沢がなんとか最後まで持ったし幸運だったと見ることもできると思います。国内最後の壮行試合のオーストラリア戦のおやつれぶりを見た時はどうなる事かと思っていたのでそこは本当に良かった良かった。

ま、それはともかく上に挙げた敗因ふたつはいずれも修正可能なものであったので、感動貰ったからありがとう!と手放しで言えない理由はそこにある。
勿論選手は一生懸命やったし、佐々木監督もこれまでのど根性論一辺倒の無能監督と比べれば月とスッポンの名コーチである事は疑いない。しかしであるなら尚更、その奮闘に見合うふさわしい戦術を与えてほしかった。沢のキラーはどこが相手でもやはりキラーだったこと思えば痛恨だ。
この戦力・日程を考えれば、本当によくやった銀ですが、そこを考えればやはり一抹の悔しさは残る。
是非今後の検討材料にしてほしいです。

今年の夏の花はなでしこだった。勝って泣き、負けて笑ったなでしこは本当になでしこらしかった。

なでしこの皆様、お疲れさま!


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フィギュアについては、個々の選手およびフィギュアというスポーツの特性についても取り上げてみたいと思っておりますが、個々の選手についての記事につきましてはなるべく客観的に捉えて生きたいと考えておりますので、ファンの方にとりまして耳あたりのいい話ばかりにはならないと思いますので、ご贔屓選手については賞賛コメントしか受け付けないという方がおられましたら、その選手についての私の記事はどうかスルーでお願いいたします。文中敬称略にて書かせていただきます。
なお、著作権は”TALES OF  NIGHTGALE”に帰属しております。無断転載等はお控えください。
以上、よろしくお願いします。


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