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くる天
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【衆院選】私の検証 自民・エネルギー政策編
[”民主主義はタダでは手に入らない!”政治・経済・デタラメディア]
2012年12月9日 17時38分の記事

次にエネルギー政策であるが、エネルギー政策に関して、自民は表向きは原発の扱いについては判断先送りということだが、先送りという事はすなわち今回の阿部氏再登壇同様、

「ほとぼりが覚めたころを見計らって旧態依然で動かしまくる。」

ということに他ならない。
そもそも争点化しないで判断を先送りするのは、脱原発が潮流となっている今、続原発をまともに表明すればまずいから以外に理由はない。

であるなら最初から続原発と結論は出ているということだ。

安倍氏「技術開発の結果も分からないうちに結論を出すのは無責任だ。」

以前にも似非評論家田勢某についての投稿の際に指摘した事があるが、これは推進派の盗人猛々しい全くの詭弁に過ぎない。
「技術開発の結果も分からない」とはまさしく安倍氏の言う通りだ。
しかし、そんな、「技術開発の結果も分からない」ようなものを日本中におっ立てまくり杜撰な管理の下に置いた責任はあくまで自民を始めとする推進派にこそある。脱原発派の責任では決してない。
てめえの欠陥をあたかも対立候補の問題点であるかの如くなすりつけ、それを理由に脱原発派を批判するなんぞは自民十八番の、盗人猛々しい論法もここに極まれりというべきものであり、その盗人猛々しさと責任転嫁の悪辣さにおいて自民はまさしく人後に落ちないと私が考える所以である。

昨年の福島第一で詳らかになったのは、原発推進派がこれまで唱えてきた原発が安価でクリーンで安全なエネルギーというお題目は全くのデタラメだったということだ。

高度経済成長をも瞬時に泡沫にしかねないほど高くつき、使用済み核燃料という、その影響が消えるまでに数万年という気の遠くなるような時間を要する手に負えないゴミを産生し、生態系を丸ごと滅ぼすという地獄をこの地球に招聘しかねないほどの危険性を潜在的に有する、それが原発の実体だ。

原発を動かさないと電気料金が割高になるという推進派の詭弁があるが、原発が安くつくのは必須不可欠であるにも関わらず廃炉費用を賦課してないからに過ぎない。
言わば、コストの先送りという帳簿上のイカサマであり、当然ながら廃炉には巨額の費用が必要になる。中長期的に見れば安くつくわけでは決してない。そんな金喰い原子炉が日本に54基ある(今回の事故で6基廃炉決定)。
廃廃炉費用以外にも使用済燃料管理費用が生じるが、六ヶ所は未だ肝心のガラス固化が稼働できないというお粗末さだ。

廃炉以前にもんじゅは、未だ1Wも発電してないが、維持管理に毎日6400万の費用が垂れ流し状態である。
原発はコスト的に全く見合わない。
化石燃料由来エネルギーは海外から燃料を買っているので原発のほうがコストがかからないとする推進派の主張があるが、原発にしても燃料を輸入に頼っている構図は全く同じだ。
ウランを採掘し、燃料棒に加工して原発に運ぶまでにどれだけの石油を使うのかか。
海外依存度を理由に原発を選択するというのは全くの詭弁に過ぎない。
ちなみに地政学的リスクに絡めて脱原発だとホルムズ海峡の有事の際がどうのという人間がいるが、原発があろうがなかろうが化石燃料の供給ルートを止められたら日本は終わる。
「原発があれば中東で何が起きても安心」ということにはなりはしない。
市場競争原理から言っても、原発はコストが膨大過ぎて、手を出す酔狂な企業は絶対にない。 市場主義、新自由主義観点からも「脱原発」が当然の帰結だ。
電力会社は長くても最低40年毎にその損失を算入しなければならないが、建設後から甘い蜜を吸い続けた社長は誰も損をしたくないという利己的な考で廃炉から逃げ続けて日本を破滅の淵に追いやることすら厭わない。

こんな無責任な電力会社を野放しにしていたらそのうち日本には人がすめなくなろうだろう。

以上見てきたようにこんなトンデモ事業が、にもかかわらず営々と続いてきたのは、ひとえに、原発利権という甘い蜜に群がる自民政権と経済界、政官財というアリがそのおいしい思いをやめたくなかったからという極めて狡からい理由に尽きる。

コスト的にも全く見合わないものを、ただ電力会社の経営とそれに癒着する原発利権というマフィアのために動かしているだけ、それが原発の実体だ。
まさに異常のひとことであり、そんな異常者どもが国や経済の中枢にはびこり、税金を吸血し続けたというのが自民政権下の原子力政策の実体だ。
そしてその金の亡者がもたらした無残な結果が、福島第一であり、全国にある老朽化し今や究極の迷惑施設と化そうとしている原子炉だ。


仮に原発につぎ込まれたこれだけの費用を全て子ども手当なり、代替エネルギーなりに回していたらば、日本は今頃どれほど豊かで安心な国になっていただろうか。
少なくとも大きな地震の度に震源地の原発は大丈夫かと肝を冷やす必要はなかっただろう。
そう、経済云々より何よりも一旦原発がアウトしてしまえば、どれほどの対価を以って贖えないほどの惨禍を立地エリアだけでなく、場合によっては世界中に及ぼす危険性を本源的に有し、その可能性は決してゼロにはならない。

大地震や大津波は千年に一度と言うとその頻度は非常に低いように思えるが、100年やってたら10分の1の確率だ。とても原発立地の理に叶う低い確率とは思えない。そしてたった1度の過酷事故で、場合によっては数万年にもわたって金儲けどころか生き物は誰も住まうことすらできなるなることだってあり得るのが原発だ。そんなリスクを犯してまで得なければならないものが果たしてあるのか。

昨年の大震災はどれだけ安い電力を供給できようが一回の事故ですべてが気泡と化すような原発を運用する危険性と向き合えと言う天の警告であり、福島第一の惨禍は効率ばかり追い求めすぎた、その”罪”に対する”罰”に他ならない。
そして最大の不条理は罰を蒙るのは罪をまい進した利権どもではなく、そこから締め出された市井の人々であるということだ。

そもそも掲示板で既に指摘しているように、1996年、2006年、2007年、2009年に、大津波による福島原発の事故を予想して右翼が言うところの「アカ」が何度も何度も危険性を指摘して、津波対策と電源喪失に備える対策をとるよう要求してきた。

2006年12月22日 総理大臣 安倍晋三
巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm
1-4
吉井英勝(共産党):海外では二重のバックアップ電源を喪失した事故もあるが日本は大丈夫なのか
安倍晋三:海外とは原発の構造が違う。日本の原発で同様の事態が発生するとは考えられない

1-6
吉井:冷却系が完全に沈黙した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
安倍:そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

1-7
吉井:冷却に失敗し各燃料棒が焼損した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
安倍:そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

2-1
吉井:原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測や復旧シナリオは考えてあるのか
安倍:そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

上記のようにそれを「アカの荒唐無稽」と無視し続けてきたのが、自民党、原子力安全委員会、東電、読売、産経。そして原発利権に潤っていた周辺住民だ。

まず問われなければならないのは、それら利権に与った人々の責任であり、その筆頭が自民だ。

失敗の許されない原発で失敗した。

本来なら解党がセオリーだ。

大臣の数十年前の一度の暴力団関係者の結婚式出席が進退問題視されるなら、ここまで利権との癒着しまくり原発を破綻させた自民は即刻解党してしかるべきである。
ところが解党どころかそんな原発推進利権母体の自民が、国民や低俗自称メディアの皮相をいいことに、あたかも原発破綻の全責任が破綻当時の民主政府にあるかのごとく原告席に回って糾弾し倒し、今度の政権を狙うなどとは、どこまで厚顔なんだ、この腐れ政党は。

そしてそんな荒唐無稽に疑問すら呈さない日本。どこまで異常なんだ、この国は。

こんな腐れ政党が跋扈するのも異常だが、その甘言に乗せられる国民も国民だ。
民主が政権についてまだ三年だが、民主がダメならまたぞろ原発破綻原因の元凶ともいうべきこの腐れ自民に回帰なんてどこまでおめでたいんだ?世界中の笑い者だわ。

福島第一の事故については、震災当時政権にあった菅氏の対応のみがフォーカスされ批判されがちだが、民主政権は例えるならば、「敷地にいくつか原発という電気も生み出す”不発弾”を作ったが、絶対安全で爆発する事はありませんから。」と言われて、自民からその土地を引き継ぎ、それが破裂するべくして破裂した時にたまたま居合わせた”管理人”に過ぎない。
時系列を冷静に眺めれば責任の軽重は一目瞭然だ。
にもかかわらず全ての批判の矛先を菅氏に向け、人格攻撃も辞さずに彼を叩きまくった自称メディアとそれに呼応した当時の世論のありようは、日本人が如何に皮相しか見ない無思考かということを、これ以上ないほど雄弁に物語るものであった。この投稿の本旨ではないのでその話は別の機会に譲るが、福島第一事故の責任の重さでいえば、この地震列島に原発をおっ立てまくり、杜撰な管理のもとに放置し続けた自民の責任は、上記のように震災時にたまたま政権にあって事後対応にあたらなければならなかったに過ぎない民主のその比ではない。

そんな自民が、抜本的な反省をなすどころか、利権とつるんでほとぼりが覚めたころを見計らって虎視眈々と原発利権天国再びに与ろうと画策するというのがこの衆院選だ。
安倍氏も本来なら法廷に立っていてもおかしくない身でありながら、それが選挙カーの上で美しい日本をと連呼するなんぞはブラックジョークも甚だしいわ。
安倍氏が未だその罪を問われることなく今無罪放免で選挙遊説を行っているのは、アメリカの息がかかっているこの国の司法が全く機能していない事の証明にはなっても、彼が無罪であると言う証明には決してならない。

安部芳裕氏によれば、自民党は、原発推進をエサに経団連から選挙資金100億円を借金しているという。

「経団連は原発を続けることを条件に自民に100億円を出すことを決定」
http://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=37191

自民の原発推進は、電力会社や経団連という利権とつるんで国民の生命・財産及び国土をカタにしたバクチそのものだが、バクチで蔵が立ったという話は聞いたことがない。

因みに自民中枢である石破氏の娘は東電に入社している。
http://www.excite.co.jp/News/magazine/MAG6/20110421/154/

その他、

麻生太郎「原発を止めたら電気代が10倍になるぞ」
http://www.news30over.com/archives/3837689.html

福島原発の定期検査の間隔を13ヶ月から24ヶ月に延長していた自民党
http://www.47news.jp/localnews/hukushima/2008/12/post_2422.html

東京電力からの献金の見返りに原発の緩い耐震設計を認可していた自民党
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-09-16/2007091615_01_0.html

IAEAからの日本の古い原発耐震指針への警告を無視していた自民党
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031622470108-n1.htm

米NRCによる日本の原発の冷却機能についての警鐘を無視していた自民党
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=a.lK3UI3LjpM

野党の「福島原発の耐震安全性総点検等を求める申し入れ」を却下していた自民党
http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.html
http://www.amazon.co.jp/dp/B005I19D0O/

自民と利権の癒着は挙げればきりがない。原子力安全委員会の歴代委員長は、自民党議員だった事からもそれは垣間見える。

そして今、安倍自民は経団連と原発堅持で意気投合。
電力会社各社は未着工の原発9基の新増設に「不退転の決意」。
これらの利権が中抜きを繰り返しながらカネを回し合うのがムラのやり方であり、真に実効性あるエネルギー改革などできるわけがない。
こんな利権党が政権にありつけば、またぞろ権益囲い込みの原発マフィアが跋扈する癒着の構図は目に見えている。
これらのズブズブな人間が占める自民に、原発ときっぱり決別し、新たなエネルギー政策を期待しろというほうが土台無理な話である。

自民のエネルギー政策は、最初から続原発で結論は出ており、代替エネルギー等エネルギー戦略における真剣な議論なんかする気は端からないくせに、党利党略のためなら議論のすり替えも責任転嫁も厭わないというのがこの自民であり、あたかも福島第一はなかったかのごとくのこの自民の姿勢ほど、国家を、そして福島の痛みを愚弄した態度も他にない。まさにのまごうかたなき国賊売国党だ。


この間も指摘したが、安倍氏は原発破綻を招いた言わば”A級戦犯”だ。
こんな人間に「美しく強い日本を」などと言う権利はどこにもない。

自民とそこから除外された人々の対立は、ムラ利権社会とそこから除外されている大多数の持たざる者との対決であるが、原発問題はその象徴である。

金のためならその亡者のお追従となってかけがえのない日本の国土と未来を原発マフィアの裁量と幸運に委ね、国土が灰と化す恐怖に怯えながらも一時の栄華に浮かれる事を選ぶのか。

あるいは、どんなに質素でもいいから生命を繋げる事を最優先に置く覚悟を以ってこれまでの経済至上とは違う慎ましくもより安全な未来を模索するのか。

問題はそこまで極限化しているのであり、今回のこの選挙ほど、国民の覚悟と判断が問われる選挙はほかにない。
また、今回の選挙ほど日本の行く末を決定的に羅針するかつてないほどの重さを持つ選挙もないだろう。

原発つきの今の日本列島は水風船を剣山の上に置いて剣山が揺れないよう運を天に任せているあやうさはかなさだということをどれほど苦しくても直視しなければならない。今度原発がアウトすれば日本は終わる。

地震を止められ、津波を止められ、その他森羅万象をコントロールできるなら、----私個人はそれでも原発には反対だが----、原発もまたひとつの選択肢になろう。

地震を止められるのか。

津波止められるのか。

止められないのであれば、原発を止めなければならない。


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