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くる天
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亡国のアベノミクス
[”民主主義はタダでは手に入らない!”政治・経済・デタラメディア]
2013年1月27日 13時18分の記事

政権に返り咲いた安倍自民が早速手をつけたのが、大規模財政出動による景気刺激策だが、消化に困るほどの大盤振る舞いで景気回復を図るという。

実際衆院選半ばから、それに呼応するように株価は上がり、為替は円安に振れ、後藤謙次武者陵司田勢康弘他の四国デマ新聞御用達の自称専門家らはそれ見たことかとばかりに持て囃しに喧しい。

しかし今の活況は、一種のアナウンスメント効果によるものに過ぎず、実体経済を反映したものではもとよりない。
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それが持続可能かつ抜本的な経済対策に繋がり、本当に超長期的スパンで日本の社会に資するか否かは全く別の話だ。資するどころか、日本をより深刻な危機に陥らせる確率をより大きくする可能性すら宿命的に孕んでいる。

要するに上記エセ弁士達は、物事を今この時点の表層という「点」のそれも一面しか見られないバカに他ならないが、これだけ金をつぎ込めば一時的に活況を呈するのは当たり前といえば当たり前の話だ。
財布の心配をせずにいくらでも大盤振る舞いとなれば、おこぼれに与ろうというハゲタカもそらたかり放題だろ。
しかし、日本の経済に対して何らの責任も負わないそれらハゲタカ達は、一旦円が信認に値しない紙切れだと判断すれば今回と同様の速やかさで一斉に引き上げることになる。

かくして日本経済は致命的な引き付けを起こし、もはや打つ手は戦争か侵略略奪かといった違法脱法行為にしか道はなくなる。

例えそのような未来が招聘されなくとも、今回のような大盤振る舞いによって株高円安で喜ぶのは、第一義的に上記投資ファンドやゼネコン利権等の「持てる者」である事は紛れもない事実だ。
そしてそれが安倍の言うとおり川下に波及するか否かは全く担保されないままだ。
実際財政出動の恩恵に与った企業の余剰はまず人件費よりも内部留保に向かうだろう。
政府の抜本的政策が最も必要である末端にまで行き届くかどうかは全く不明であり、往々にして川下ほどこのような公共事業中心の大規模財政出動の恩恵が先細ってしまうのは歴史の証明するところだ。
生活保護費の引き下げや複数税率導入決定の先送りとあわせ、持てる者を向いた自民の姿勢は貫徹している。

名ばかり立派なアベノミクスとやらの本質的な誤りその一がここにある。

経験則でいっても同様の財政出動による景気刺激が一時的には効果が得られても歴史が証明しているところである。

だからこそのこの借金水膨れだ。

本当にそれら財政出動が実効あったならば今頃日本は世界に類なき潤沢な国庫を持っていなくてはならないが、あるのは途方もない借金の山だけだ。
もし、この歴史的事実にもかかわらず同様の財政出動が有効と考えるのならば、これまでは借金積み上げという失敗に終わり続けたこの政策が今回に限り成功すると考える、その根拠を提示しなければならないが、そんなものはどこにも見当たらない。

あるのはただ、「景気は気分、これできっと景気は上向くはず!」(笑笑)という、国の中枢にあるまじき思考停止のお気楽論だけであり、であるならば、アベノミクスは、極楽トンボによる敗色濃厚のバクチといわざるを得ない。
バクチな政策が慎重な政策よりはるかに深刻なダメージを与えることは言うまでもないが、失敗を重ねれば重ねるほど、事態はより深刻になるのは物の道理だ。
マカオのカジノならともかく、そんな負けが濃厚なバクチは、国政では決して行っては鳴らない禁じ手であるが、のみならず今回の大盤振る舞いを執り行うのが、これまたその借金を積み上げた自民だという事実は、敗色をより濃厚にしこそすれ、それを薄める理由にはならない。

財政出動という借金をするならまず過去の借金を清算しなければならないという最も基本的な約束事を守るどころか掟破っているのがこのアベノミクスだ。

これがアベノミクスの誤りその二だ。

第三の誤りは、外部環境による制約の無視だ。

市場の飽和と地球環境のキャパという二重の縛りにもかかわらず、それらの実態を無視した高度経済成長よ再びと燃えているのがパラノイア安倍であり、どれほど自民が長年の一党支配で磨きあげた巧言令色の限りを尽くそうとその悉くロジックを欠いた本質的かつ致命的な誤りは糊塗すべくもない。

第四に公共投資をすればするほど維持費用で身動きが取れなくなるのは、原発立地自治体が多額の原発マネーを受け取りながらそれで乱立させたハコモノの維持管理で赤字に陥っている行く末と同様である。

そもそもだ。

使い道に困るほど金が有り余っているというなら財政出動もひとつの方便になりえようが、今の日本の国庫はさかさに振ってもビタ一文も出ない金欠だけならまだマシ、先進国に比類ないほどの借金を積み上げているというのが実状だ。
今回のアベノミクスはその過去の借金を直視せず、性懲りもなくその失敗続きの同じ手法を用いる事に他ならない。
言わば、過去の失敗者によるその失敗した手法の更なる踏襲というのが今回の財政出動である。
こんなデタラメもそうはない。
もはや誤りというより最も深刻な異常がここにある。
このパラノイア安倍の手法は、例えて言うならば自らの借金を将来世代に付回しにしただけでなく、今また子や孫の財布に手を突っ込んでいる放蕩息子ならぬ放蕩親父の所業に他ならない。

記念撮影という”実績作り”(それを「実績」と思えるところがそもそも自民の異常さの何よりの証だが。)を見透かされて幻に終わった一月の日米首脳会談同様、自民の手法は、耳目を集める術には長けていても、見た目の華やかさとは裏腹に、実効性との乖離という点で共通している。

これまで衆院選に関するコメント等でも再三指摘したように、政治に即決即効を求めれば、その手法はいきおい極端過激にならざるを得ない。
そしてそれは党利党略に燃えれば、いきおい政策は、どんどん大盤振る舞い・大衆迎合になるという、為政者側の嗜好と共存共栄・相加相乗の関係にある。まさに負の連鎖によるスパイラル構造に陥る可能性は極めて高い。

民主と自民の経済政策の相違は、端的すれば国庫を自分の財布か他人の財布かという立場の違いでもある。

少なくとも自分の財布と考えれば、必定シブチンに、他人の財布と思えば後先考えずにどれだけでも金は使い放題になるのは誰でも容易に想像がつくところだろう。

前者が民主の理念であり、後者が自民のそれだが、どちらがより責任ある態度であるかは言うまでもない。

以上見てきたように極めてクレイジーな姿勢に立脚し、それをあますところなく実践しているのが、自民アベノミクスであり、何故借金水ぶくれという深刻な実態と過去の失敗を無視した極めて楽観的な根拠なき名ばかり経済政策がまかり通るかといえば、仮にこれが失敗してもその首謀者たる安倍を初めとする自民及びその愉快な仲間達は誰も責任を問われることがないからである。
実際現政権にある者は例え亡国アベノミクスが失敗に終わりこの国が更に深刻な危機に瀕しようとそれらに責任を取ることはない。
重税という形にしろ、国家破綻という形にしろ、被害を蒙るのはそれに信認を与えた国民だけだ。

例によって選挙前にこれらを明確に指摘・言及せず、自民圧勝に導いた逆賊メディアの罪の重さはもはや言うまでもないが、国民も財政出動すなわち自分の子孫への付回し請求書だという事にいい加減気づいたらどうか。





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