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「細胞社会」のもつ「自主性」「根源的な力」 5
2015年7月27日 16時49分の記事
画:髄鞘をもつ末梢ニューロンの模式図(不正あり)
軸索にシュワン細胞が幾重にも巻き付くことによって髄鞘が形成されている。 シュワン細胞のすき間にはランヴィエの絞輪がある。
muon
2015-03-18/
エンシ(``)ョウかもね
より
。
『細胞「私」をつくる60兆個の力(NHKサイエンスZERO)』2011
-「NHKサイエンスZERO」取材班+近藤滋・笹井芳樹 編著
(「免疫は他者=細菌が鍛える」 P81〜)
「免疫寛容」 P84〜
(T細胞は他の免疫細胞が取り込んだ細菌の情報を得ようと 接触を試みるが Treg細胞は細菌を取り込んだ免疫細胞に素早く取りついて T細胞の邪魔をし 情報が得られないT細胞は その免疫能力を抑えられてしまう
他者を攻撃するはずの免疫細胞に 実はその反応を抑えるブレーキ役が存在する)
1995年 坂口志文博士-京都大学再生医科学研究所所長(現・大阪大学免疫学フロンティア研究センター)が
(概念だけでない)「免疫寛容」の存在を突き止めた
Treg細胞も腸内細菌-クロストリジウム菌 によって変化する
(本田博士が)無菌マウスにクロストリジウムを投与したとき
9%だったTreg細胞が3週間で36%と飛躍的に増加
「クロストリジウムは、非常にたくさんの代謝産物を産み出すことが知られています。食べ物を分解して代謝産物を生み出し、その代謝産物がTreg細胞の誘導に効果を発揮している可能性が高いと考えています」
クロストリジウムは人間が消化できない食べ物を沢山分解している腸内細菌
食べ物を分解したときに出る 代謝産物
それが腸を刺激して T細胞をTreg細胞に変化させるのではないかというのが本田博士の想像している流れ
体内に入ってきた他者を「徹底的に排除すればいい」という単純な関係でないことは明らか
(杓子定規に排除するわけにはいかない)
免疫システムがつくる自己と他者の境界も柔軟に 動的に対処する必要がある
(柔軟にして強靭な見張り役に育てるには実践的な訓練を経てつくりあげるのが有効)
(Th-17細胞やTreg細胞が誘導されるなど、免疫システムが腸内細菌との相互作用によって高度化されるのは、その象徴といえるでしょう)
その相互作用のおかげで、細胞の世界の境界は実用的な柔軟さを保ち、臨機応変に変わるものになっています。そして、境界が動くたびに、細菌(単細胞生物)は自己になったり、他者になったり、クルクルと立場を変えるのです。
ちなみに、Treg細胞を誘導したクロストリジウムは、あの伊藤博士が30年の奮闘を繰り広げた腸内細菌です。じつは本田博士の研究は、伊藤博士から愛蔵のクロストリジウムをもらって進めたものでした。
「46株のクロストリジウム菌を伊藤先生からいただいて、無菌マウスに飲ませると、ものすごく強力にTreg細胞が誘導されたので、非常にびっくりしました。伊藤先生のそういう基礎研究がなければ、私たちの研究も、5年、10年は遅れていたと思います」(本田博士)
「長年やってきたことが、新たな結果を得ることができたということで、うれしく思っています。我々の取り組んできた対象にどういう意味があるのかをさらに明らかにしてくれたわけで、非常に感謝しております」(伊藤博士)
アクセル役とブレーキ役が揃った免疫システム
他者である腸内細菌の助けなくしてはありえない
(その事実を日本人研究者たちのコラボレーションが明らかにした)
「細胞からみた脳の世界」 P87〜
(免疫システムが他者を自己として扱う例の逆)
免疫システムが自己を他者として扱う例
すぐに思い浮かぶのは「自己免疫疾患」
(免疫システムが自己である自分自身の正常な細胞や組織に対して 攻撃を加えてしまう疾患)
(関節リウマチや膠原病)
「自己を他者と勘違いしてしまう」
免疫システムの「誤作動」のほかに
「自らの細胞や組織を攻撃する」ことがある
いま注目を集めているのは 脳のなかの免疫システムの働き
細胞のもつ自立性や相互作用の力が脳の世界独自の形で発揮されている
脳にある細胞 神経細胞はいったんできあがると 分裂をしない長寿命の細胞(体細胞としては例外的な存在)
多細胞の場合、体をつくる細胞(これが体細胞です)は代謝によって置き換わっていきます。
(古くなったり、傷ついた細胞はアポトーシス(細胞死)を起こして、その変わりに細胞分裂によって新しい細胞が補われます。体の部位によって置き換わる平均的な日数は長短ありますが、皮膚細胞は28日のサイクルで、古い皮膚細胞は垢となって剥がれ落ちていきます)
神経細胞と心筋細胞は 例外で…
ほとんど新たな補充はなく、一度生まれた細胞がずっと生きつづけます。人間の場合は、100年を超える寿命をもっているということになります。
皮膚細胞の1か月足らずという短命に比べると 雲泥の差
その一方
神経細胞でできた脳を使って 学習・記憶などする
「神経細胞は一部が変化することで 脳全体の柔軟性を生んでいる」河西春郎博士/東京大学大学院医学系研究科教授
脳内部に張りめぐらされたネットワークをつくる神経細胞は ひとつひとつがさまざまな方向に樹状突起を出している
わずか1ミクロンのトゲ
-スパインがたくさん並んでついている
スパインは ほかの神経細胞とつながる接合部
シナプスを形成している
スパインに起きる変化に注目した河西博士
「じつは、このスパインは記憶を保存していると考えられます。スパインは大脳の神経のネットワークの要なんです」
この小さなスパインが、記憶とどう関わっているのか、そのメカニズムの解明に活躍したのは最新の2光子顕微鏡です。マウスの脳の神経細胞に、あらかじめ蛍光色素を仕込んでおき、ある波長の赤外光を当てると、蛍光色素が発光します。その光を2光子顕微鏡で捉えることで、生きたマウスの脳の神経細胞を、直接リアルタイムで観察できるようになりました。さらに2つの光子を同時に蛍光物質に当てる特別な光学技術を用いて、これまで以上に、組織の表面だけではなくその内部深くまでみることができます。生きたマウスの神経細胞の観察では、直径約10ミクロンの樹状突起が根のように深い部分までつながっている姿まで確認できます。
体積の増加は一時的な記憶であると河西博士
「スパインというのは、その記憶にとって1ピクセルにあたる記憶素子だと考えられます。あることを経験すると、その情報は信号になってネットワークに伝わります。その刺激でスパインはすばやく変化し、記憶を一時的に蓄積していると考えられるのです」
脳は さまざまな刺激をスパインにメモリさせることにより 記憶を蓄積している
(マウスの脳組織を取り出し 一週間生かし スパイン観察-河西博士)
スパインの変化はきわめて活発
(2〜3日のあいだに 無かったスパインが生まれたり
反対に しっかりあったスパインが消えたり)
新しい記憶をどんどん蓄積する一方
不要となれば消される運命
その柔軟な仕組みが脳の機能を支えている
「私たちが観察していたのは、1個の神経細胞のスパインなんですけれども、実際には、まわりじゅうたくさんの神経細胞のたくさんのスパインに囲まれています。だから新しい記憶をつくるために、新しいスパインをつくるには、無駄なスパインを取り除く必要があります。この積極的な切り捨てが、よりよい脳のネットワークを生むのです」河西博士
一度生まれたら死ぬまで細胞分裂しない神経細胞は、スパインをつくったり、消したりすることによって、脳に記憶を蓄積するという高度なシステムをつくりあげたのです。
このシステムのなかで、私たちは改めて細胞の自主性をみることができます。後天的な経験をDNAに反映することは基本的にできません。その対応は、神経細胞という現場で自主的に行われているのです。
P93〜
「免疫が担う自己の形成 …脳のなかの免疫細胞」
(学び 記憶するという機能の根底に 神経細胞という現場で起きるスパインの消滅がある)
長い時間の変化での 神経細胞の対応
脳の免疫システムが重要な役割をはたしている
マウスを使って 脳が成長に伴ってどのように変化していくのかを研究している 鍋倉淳一博士(愛知県岡崎市 生理学研究所/生体恒常機能発達機構研究部門教授)
脳の免疫細胞として知られ 「脳のなかのお医者さん」と呼ばれる 「ミクログリア細胞」
2009年に鍋倉博士たちのグループは その「お医者さんぶり」を示す映像を発表し 世界の注目を集めた
ミクログリア細胞は脳卒中や脳血管障害で傷ついたとき働くとされ、特に不要となったものを取り除く役割をはたしていると考えられていました。
(実態はわからないままだった)
鍋倉博士たちは 独自に改良した2光子顕微鏡を用いて「ライブ映像」の撮影に世界で初めて成功した
その様子はまさに、お医者さんの行う触診のようでした。ミクログリア細胞は神経細胞のつなぎめであるシナプスに近づいては、触手のセンサーを伸ばし、その健康状態をチェックしていたのです。その頻度は通常、1時間に1回、正確に5分間でした。その過程を博士たちは
「まるでシナプスに聴診器をあてるように先端をふくらませて異常がないか“触って検査”」していたと報告しています。
このミクログリア細胞による検診は、脳梗塞などのために障害を受けると、より慎重なものに変わります。じつに1時間以上、シナプスの健康状態をチェックすることになります。
その触診は「精密検診」だ と 鍋倉博士たちは表現した
その後の進み具合をみると 「最後通牒」のようでもあり
「しばしばミクログリア細胞による“精密検診”のあと、あたかも修復が困難であると判断したかのようにシナプスが消えてなくなる」というのです。免疫細胞としてミクログリア細胞が貪食した可能性が指摘されています。
(そのときの発表は 脳神経が障害を受けたケースを中心にしたもの)
(脳の発達段階でも同じようにミクログリア細胞が働いている可能性が指摘された)
「発達段階のケースは 大人用のネットワークに切り替えていくための回路の「つなぎ換え」である」と鍋倉博士
(「つなぎ換えというのは、一生分裂しない神経細胞にとって脳機能を維持する、または脳の機能を変えていくための重要な過程と考えています(略)」鍋倉博士)
鍋倉博士たちの研究で非常に興味深い点は
「自己」の形成が脳の免疫システムを担う細胞に大きく依っているということ
ミクログリア細胞による 健康か否かという判断基準での選別
(回復できないとなれば そのシナプスは他者の地位へと転落し 免疫によって攻撃される対象となる)
成長していくにつれ 未来は少しずつ限定されていき
選択した生き方において特に必要なものも はっきりしていく
もはや無限の可能性を優先する段階ではない
この段階においておそらく、ミクログリア細胞の選択基準として、「健康か否か」に加えて、「必要か否か」が重要になっていくと考えられます。
必要性が確かなシナプスは保護される一方、不要と判断されたシナプスは、脳の免疫細胞であるミクログリアの攻撃対象になるのです。細胞の免疫システムがあたかも他者と判断したかのようです。
それまでは間違いなく自己であったものが一転して
他者になる…
…細胞世界の境界がもつ動的な一面の如実な表れ
排除されたシナプスは、まったく違う人生の選択をしたとき、大切にされていたのかもしれません。違う人生を歩むなかでは、排除されたほうこそ、自己であったのかもしれません。
それは偶然のようにもみえます。少なくともはっきりといえるのは、私たちの個のありようは、すべてが決定論的に決まっていたわけではないということです。決定論的な要素はあっても、その場その場の自主的な選択が新たな流れをつくっていくということができるでしょう。
選択次第で自分自身が変わる、本当の自分も変わる …そんな人生の機微を、自己と他者が能動的に移り変わる細胞の世界は教えてくれているのです。
。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。。。
マウスの脳での実験 …結果
「私たち」というのは?
現場でも 入り込み方などが半端ではなくて
自(ヒト)他(マウス)の境界が 動的なのかもしれない
と この(薄い)書を開いていて よく浮かぶ
マウスの記憶の更新・蓄積は どのような感じなのだろう
誰かデータを持っていたりするのだろうか
。
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「T大 技術補佐員」 というパート募集が載っていて
「資格」は「自宅等で動物の飼育を行なっていない方」 とのこと
弥生1の1の1 か
研究動物(マウス等)の管理・ゲージ等の清掃…
個人的には関わりがない カカワルコトハナイ
この「段階」は……
もはや… 「必要か否か」の世界だろうか
離れられない 両者 なのだろうか
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