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くる天
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ファウンデーションの歴史(中世・近世)
[補正下着ミネルバ]
2020年2月25日 12時39分の記事

軍人は古代より、活動に適した服装を選ぶのであり、それは古代ギリシアのキトンや、その上着とも言えるヒマティオンのような、布が広がり、流れるような衣類では困った。ギリシアでもローマでもそして西欧中世においても、戦闘する軍人は鎧を纏うのが普通で、それは身体にぴったりと合ったものが好まれた。

中世西欧でコルセットと呼ばれた衣服は、男女共に使用した、胴の部分で身体にぴったりと合う、外衣であり胴衣であった。今日のコルセットは、16世紀頃より、女性の衣服として、フープスカートと呼ばれる、胴から下がチューリップのように、あるいは釣鐘のように広がった衣装が流行し始めてからである。

初期のフープスカートは、ファーズィンゲールと呼ばれる、腰のすぐ下に巻き付け、ヒップを強調するアンダースカートの一種を付けた上に装着したが、このとき、胸の下からヒップまでの、胴の部分のラインが一つの魅惑のポイントとなった。胸の下から胴の部分を締め付け、ウエストを細く、優雅なラインに補正する下着が、コルセットであった。

元々、女性がウエストを細く見せるため、腰に布を巻いていたのは、12世紀頃より見られる習慣であったが、イギリスでは、大陸のコルセットと並行して、17世紀頃に、ステイズと呼ばれる胴部を細くする補正下着があった。ステイズの原形は15世紀頃にすでにあり、左右見ごろに分かれた張り骨のステイを、身体の前で合わせ、紐で二つをまとめ、締め上げることで、胴の形を作った。

コルセットはイギリスのステイズと同様、初期の頃は、クジラ骨や鋼鉄を芯使って、胸部下から腹部までを覆い、着用した後、紐を締め上げることで、腰を細くし、また胸部下からウエスト、ヒップへのラインを流れるように美しいものに整えた。19世紀初期には、コルセットは、腰を覆うように、下に長くなり、更に、19世紀半ばには、ガーターを吊り上げる靴下留めが付属したタイプが登場した。




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