ハラベエつれづれ草 NO2 | |
[ハラベエの徒然草] | |
2009年11月16日 20時36分の記事 | |
ハラベエつれづれ草 NO2更新します♪ ※ハラベエつれづれ草 毎月6・16・26日更新日に なりました。よろしくお願いします。
ハラベエつれづれ草 ?2 09・11・16 前回のハラベエつれづれ草の末尾に、次回は芝居を陰で支える裏方の一人を採り上げ、その人生を綴ると予告申し上げましたが、急遽今回の?2は?1に引き続き、ミヤコ蝶々さんに関する話題に変更することにしました。 筺底に埋もれていた、一葉の写真を発見したからです。 ※蝶々さんのテレフォン・カード↓ 蝶々さんと愛犬との2ショットを、テレフォン・カードにしたものです。 平成八年に京都南座・道頓堀中座で上演した『雪のぬくもり』という芝居で、やくざの女房……いわゆる極道の妻から、尼さんへと変貌していく女性の半生を描いた物語でしたが、蝶々さんは自前の髪をあっさり剃り落して役作り。 ご覧のようによくうつるので、テレフォン・カードにつかったのです。 常々、楽屋の化粧前の横の小机に、お父さんと最初のご主人、そして南都雄二さんの遺影を飾り、お線香の煙を絶やさなかった蝶々さんでした。 その抹香くささを敬遠する向きもありましたが、この時ばかりは神妙にならざるを得ない厳かさを感じたものです……その場で交わされる会話はいつものようにくだけた、洒落の多いやりとりでしたが……。 さて、その作務衣姿の懐に抱かれている子、これが『ハラベエさんの☆犬星・猫星☆』第三章から登場しているゲラン、蝶々家の犬類の代表格です。 既にテレビの画面にも登場していた頃で、自分が一番偉いと錯覚してるのではないかと思うほど……態度の大きい、いや悠然とした立居振舞でした。 芝居の稽古場に連れてこられると、演出席の蝶々さんの横に坐って、長い時間身じろぎもせず、稽古風景を見つめていました。 レギュラー出演の『いとし・こいし』の、もう亡くなられたいとしさんなど、出番が終わると「あんなんでよろしいか?」と洒落でお伺いを立てたこともありました。 そんな時、相手をじっと見詰めるゲランには、ある種の風格さえ感じられたものです。 当時の蝶々さんは舌好調でした。 芝居もさることながら、カーテンコールが大ウケだったのです。 当初は、芝居が終わってすぐ幕が開き、出演者が登場して二言三言のご挨拶という、通常行われる形態でした。 ところが、その挨拶が結構ウケてだんだん長くなり、そのうち全員並ばせておくのも気の毒だからと一人でやるようになり、ついには立ち話もなんだからと椅子テーブルをセット。 お客さんも、ひとつ余分に出し物が見られるといった感じで大喜び、観劇の感想も、芝居の中身より「最後の話がおもろかった」となって、喜んでいいのかどうかはともかく、蝶々公演の目玉として定着していきました。 トークの内容は多岐にわたりましたが、やはり時事問題を蝶々流の揶揄でばっさり切り捨てるのが秀逸でした。 「国会中継見てたら、みんな機嫌ように居眠ってはりまんなあ……年寄りが多いから無理ないけど……あれ、背広着てるからよろしいねん……パジャマ着てたら……老人ホームや」 現在は、議員さんも若返ってますが、どうなんでしょう。 蝶々さんは、お客さんを親戚と表現していました。 お客さんも、大方はその感覚でいたようで、蝶々さんの身の上にはおおいに関心を寄せています……たとえば南都雄二さんとのことです。 「私との間には子供がない……向うには子供がうまれた……ワン・セットできあがってる……別れなしょうがない」 まるで他人事みたいに、深い悲しみを笑いのオブラートに包んで語る蝶々さんでしたが、その雄二さんが鬼籍に……。 大阪キタの太融寺での葬儀には、現在の奥さんの存在もあることですし、仕事仲間として参列、遠慮して目立たぬところに……そして火葬場で……。 「せんせ、お骨上げでっせ……早よ行かな、ええとことられまっせ……いうてせかしまんねん……どこがええとこか知りまへんけど、とりあえず手頃なんを一ついただいて帰りました……ところが、そのお骨をどこにおいといたらええもんやら……家の仏壇に入れるわけにはいかんというし……ほんなら……せんせ、冷蔵庫に入れときましょういいまんねん……なんでお骨を冷蔵庫に入れるねん……かしわ(鶏肉)やあるまいし」 絶妙な真(ま)の語り口の中に、おかしみとやるせなさとがない交ぜになって……爆笑……そして拍手……その手がやがて涙を拭う手に……。 文字にするより、テープで生の声を聞いていただいたほうが……と思いつつ。 私はこれから……聴いて……楽しみ……蝶々さんを偲ぶことにいたします。 では今回はこの辺で……。 ※次回はNO3 11月26日更新日です、 お楽しみに♪ ランキング参加中です ポチッと押してもらえたらうれしいです♪ くる天 人気ブログランキング フルーツメール | |
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