くる天 |
|
|
プロフィール |
|
ゑずこママ さん |
銀座若ママ ゑずこ社長BLOG |
地域:東京都 |
性別:女性 |
ジャンル:仕事 会社運営 |
ブログの説明: ブログの物語達は、現在経営7年になる、ある銀座のオーナー若ママの奮闘記である。掲載は、連載(火金)で「銀座の猫の物語」と、爆笑短編読み切り物語とする。 |
|
RSS |
|
|
携帯用アドレスQRコード |
|
QRコード対応の携帯で、このコードを読み取ってください。 |
|
|
銀座若ママ カマヤツの話 |
|
2011年1月7日 3時13分の記事
|
|
|
このカマヤツというやつ、歳は49の黒淵の眼鏡をかけたおばさんである。
3年前の2月に雑誌で募集したときに入ってきた。
この雑誌というのはおもしろいもので、決まって高齢の変な奴が面接にくる。
きっとおばさんは携帯サイトだと見方がわからないのであろう。
その時、カマヤツみたいなのしか面接に来なかったので、仕方ないから使うことにした。
よく巷では、若い子は会話もできずに世の中を知らない、おばさんはお話ができるからいい、というが大間違いである。
少なくとも夜のおもてなし業では、若い子が一番。
素直だし飲み込みも早い。 会話も客の話は良く聞く。いるだけで明るくなるもんだ。
それに引き換え、おばさんはひどい。
熟成された癖を持ち込み、言うことは聞かない。
聞いてるのかもしれないがなるようにならない。 客の話は聞かず、自分の人生を語る。
いるだけで、店がマンホールの中のように暗くなる。
と、まあカマヤツもひどかった。
ゑずこママ「カマヤツ、暖房2度上げてきて」
カマヤツ「はい」
で、しばらくしても暖かくならない。
ゑずこママ「カマヤツ、暖房上げた?」
カマヤツ「上げましたよ」
おかしいと思い、ゑずこママが確認に行く。
ゑずこママ「カマヤツ、送風になってるけど」
カマヤツ「え、そうですか、すいません」
こいつ、温度設定の横の運転切換を2回押したのである。
エアコンひとつ操作できない。
眼鏡しっかりかけてるのに、何を見てるんだかである。
こいつの目はフシアナ2個なのだ。
そして、一週間経ち、ゑずこママが店を片付けてると、カマヤツがカウンターのところにきた。
カマヤツ「ちょっとママ、お金くださいよ」
ゑずこママ「は?今日月末じゃないよ」
カマヤツ「何言ってるんですか、給料は週払いですよね」
ゑずこママ「はぁ?いつ、誰がそんなこと言った、月末だと面接の時言ったろが」
カマヤツ「・・・そんな。どうしよう」
ゑずこママ「というわけで、一昨日きやがりなさい」
カマヤツ「私、今、本当に困ってて。。一円でも欲しい状態なんです」
ゑずこママ、後ろ向いて電話の横のお金箱をチャラチャラとして、 「じゃあ、2円、あげよう」
と、2円差し出した。
カマヤツ、眼鏡の下のフシアナをパチクリさせて、 「日払いはいただけますか?」
ゑずこママ「日当の半分までならいいよ」
と、カマヤツは日払いになった。
これから4ヶ月後、このカマヤツは下水を詰まらせたことでゑずこママを怒らせ、退職された。
おばさんになって、水商売にくるというのは、相当な事情を持ってくる。
癖はハンパじゃない。
ま、昼でも夜でも素直な若い子が一番である。
ゑずこママも若くて何よりぜよ。 ※一応フィクションとします。づゑ 著
最終編集日時:2011年2月2日 20時34分 |
|
|
|