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くる天
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銀座若ママ ゑずこ社長BLOG-ブロくる
ゑずこママ さん
銀座若ママ ゑずこ社長BLOG
地域:東京都
性別:女性
ジャンル:仕事 会社運営
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ブログの物語達は、現在経営7年になる、ある銀座のオーナー若ママの奮闘記である。掲載は、連載(火金)で「銀座の猫の物語」と、爆笑短編読み切り物語とする。
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銀座若ママ 奈美平の話
 
2011年1月13日 1時21分の記事

今から約6年前、ゑずこママの店に奈美平というおばさんがいた。

おばさんというより、おばあさんである。


奈美平はガリガリで、重度のリウマチを持っていた。

当時は今程携帯ネットでの募集掲載は流行っておらず、雑誌によっての募集掲載で女の子を集めた。

その頃はゑずこママもまだ店を始めて一年くらいで、とにかく客が欲しかった。


よって、面接資格は18歳から50歳くらいまで、学生OLフリーター主婦大歓迎と掲載した(現在は法律が変わり年齢は18歳以上としか記載不可能)。

要は、客さえ持っていれば年齢不問ということである。

すると、集まった女は、一番若くて35歳の女の子、いや、女の子というより女、そして、最上は自称58歳の奈美平である。

当時ゑずこママは27歳、奈美平を筆頭に女たちにはナメられたもんだった。

まず、女も35歳を

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まず、女も35歳を過ぎて、銀座初の水商売に来るのはそれなりの事情と癖を持ってくる。

普通の女は、結婚してるか、定職についているかなのである。


例えば、この時、奈美平の手下であったアイマイちゃんという子がいたが、昼間の仕事と掛け持ちでやっていた。

普通の35歳なら、特別金を貯める目的がない限り、給料安い高いに関わらず、夜の仕事は必要ないのである。


このアイマイちゃんは地方に出張に行くと嘘を抜かし、3年半前に店を退職された。


この嘘がゑずこママの耳に入ってきたのは、アイマイちゃんが退職された7日後である。


まあ、このアイマイちゃんに関しては別編で語ることにしよう。


このように、歳をとって水商売をしにくる女は、自分を可愛がる嘘をたっぷりと言い、しかも、それがバレる。

この繰り返しで店を転々としていくのだ。


奈美平もずっと水商売で、この繰り返しだったのであろう。


奈美平は自称58歳とは言うものの、著者の想像と見た目では65歳以上である。


ゑずこママ「トイレに血がついてたよ。女の子たち、生理の時はちゃんと振り返って便器を確認するように」


女の子たち「わかりました」

奈美平からは承知の返事がない。

そら、奈美平の血ではないであろう。


もし奈美平の血であったなら、こいつは子宮が痔である。


ゑずこママ「奈美平、今日誰か来ないの?あんたホントは何歳か知らんけど、銀座50年くらいやってんだろうから誰か呼ばないとダメだよ」

奈美平「わかってます」

と話してると奈美平の客が来店。

奈美平「キャーいらっしゃい!お猫さん待ってた!」

このお猫さん、歳は50過ぎの、奈美平とは昔一発くらいはハメたかも、の物好きの客である。

この日の店は暇で、ゑずこママを含め女4人でお猫さんを囲んだ。

お猫さんも良いんだか悪いんだか窮屈そうである。

65歳以上であろう昔ハメたかも、の、おばあさんと、35歳の女2人に、27歳のゑずこママに一気に話しかけられるのだ。


それから30分後、青木昆布が鈴猫を連れて来店する。

青木昆布「キャあー飲むぞ、広島天国!」


サルも木から降りてきて歌い始めた。


ゑずこママ「鈴猫も何か歌えば」

鈴猫は靴を脱ぎ歌い始めた。

店はたった客3人なのだが大盛り上がりである。

ゑずこママ「奈美平こっちきて青木昆布の横に座りなさい」

奈美平「は〜い」


青木昆布は降りた木に登りかけ、

「クソババ、近よるんじゃねえ」

と、切り忘れたマイクが青木昆布の声を拾い、店中に響いた。


ゑずこママ「じゃ鈴猫のとなりね」

と、奈美平は鈴猫のとなりについた。

鈴猫「お前いくつだよ、うわっ、あっ、加齢臭!わっ!」

と、そうは言っても、さすが鈴猫である。


その場にうまく合わせ楽しく酒を飲む。


すると奈美平も嬉しくなり、重度のリウマチの手で鈴猫の手をにぎり、その手を奈美平の社会の窓辺まで持っていった。

鈴猫はどうしていいのかわからない。


できるだけ、手の意識を無くし、遠くを見る、ではなく、青木昆布の顔でも見て気を紛らす。

鈴猫の手の下は、まず、奈美平のミニスカート、ミニスカートの下はシミーズ、シミーズの下はサルマタ、サルマタの下はタイツ、タイツの下はパンティー、パンティーの下は尿漏れ専用ナプキン、ナプキンの下に縮れ毛、縮れ毛の下に、奈美平の一物がてきとーである。

奈美平の一物までは、それなりに距離はあるのだが、鈴猫はやっぱり青木昆布の顔でも見て気を紛らし、固まっていた。


鈴猫がさりげなく「俺歌うわ」

と、歌って逃れた。


そして、鈴猫は歌い終わり、ウカツながら手を放ったらかしにした瞬間、鈴猫の手はまた、奈美平の重度のリウマチの手につかまり、女65歳以上の社会の窓辺へと戻った。


鈴猫「ババアも何か歌え」

と、奈美平に歌わせ、席を移った。

鈴猫「あ〜もう、ヤバかった」


……この日の閉店後、奈美平はゑずこママから指導を受けた。


ゑずこママ「楽しく飲んで客に触るなとは言わない。あまり触り続けてると仕事に手が回らなくなるから、気をつけるように。ただ、客の手をあんたの窓際に置くのはマズイ」


奈美平「わかりました…」


この奈美平は半年で退職された。


退職事由は、酔っ払ってウイスキー山崎のキャップを閉め忘れ、立ち上がった瞬間に、キャップの開いたウイスキー山崎がシミーズに引っ掛かり、客のボトルを倒して酒を空にしたことによる過失である。

あれから約6年、多分、今でも誰かの手が奈美平の社会の窓辺にあるはずだ。


鈴猫よ、
社会見学すればよかったぜよ。
※一応フィクションとします。づゑ 著



最終編集日時:2011年2月2日 20時38分

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