くる天 |
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プロフィール |
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ゑずこママ さん |
銀座若ママ ゑずこ社長BLOG |
地域:東京都 |
性別:女性 |
ジャンル:仕事 会社運営 |
ブログの説明: ブログの物語達は、現在経営7年になる、ある銀座のオーナー若ママの奮闘記である。掲載は、連載(火金)で「銀座の猫の物語」と、爆笑短編読み切り物語とする。 |
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銀座若ママ 山本の爪の話 |
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2011年1月23日 20時57分の記事
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づゑ嬢のお家には、犬猫がいる。
犬は山本で、猫はシロちゃんとポチである。
当たり前だが人間爪が伸びる。
伸びると爪切りで切るのだが、づゑ嬢は爪を切らない。
づゑ嬢の爪は、ある程度の長さになると、勝
勝手に切れていってくれるのだ。
なかなか切れていかない爪は強引に手で切る。
づゑ嬢に爪切りなど必要無い。
なので、犬猫にもそのように教えてある。
爪は自分で切るように、と。
山本の爪切りは、己の歯か、檻のてきとーな段差である。
ポチとシロちゃんの爪切りは、づゑ嬢の店の台帳である、黒い布地の固いノートである。
みんな、自分の爪切りで器用に切るのだ。
そんな犬猫にもたまに、爪が切り切れず、指に切り残しがあったりする。
切り切れない爪は、もう犬猫の手には負えず、そのまま変な形をして伸び続けるのだ。
ある日、山本が全く元気が無くなり、円くなって寝たきりになった。
づゑ嬢「山本、どうした?元気ないね」
山本「………」
山本は横目でづゑ嬢をチラ見して、寝続けた。
づゑ嬢、テストしてみようと、山本の前にチクワを置いてみた。
づゑ嬢「いらないの?いらないの?」
山本「…今食べるよ。食べるけど…ちょっと待って……」
と、チクワを見ながら円くなって寝続ける。
づゑ嬢「あ〜そ、いらないのね!」
と、取り上げようとしたら、
山本「今食べるって!もう……。よいしょっと……」
と、山本はゆっくり起き上がった。
その時、づゑ嬢は、山本の根っ首を持ち、山本を持ち上げて、身体検査をした。
づゑ嬢「山本、どうしたの?元気ないじゃん、具合悪いの?」
山本「……別に…何でもないよ…」
づゑ嬢「ふ〜ん、そう言っても、チクワ見ても喜ばないじゃん」
山本「…もういいよ…眠たいから下ろして…」
と、やはり元気がない。
づゑ嬢、山本をよく見ようと、根っ首を持って、づゑ嬢の頭上の高さまで持ち上げて、山本を下からも見る。
すると、山本の左手の親指と人差し指が真っ赤である。
づゑ嬢「山本、これどうした!」
山本「実は…爪が切り切れず…放っておいたらそのまま伸びて、指に刺さったの…」
づゑ嬢「なんで言わないの!」
山本「言ったって…何されるか怖いし…」
づゑ嬢「とにかく今治してやる」
と、山本を下に下ろし、山本を仰向けにして手術開始である。
まず、親指と人差し指の間の爪を短く切る。
次に人差し指と親指の下の肉球に刺さってる爪を一気に抜く。
先に刺さった爪を抜いて、そのあとに爪を切るという順もあるが、それだと、抜いた痛みで暴れて、爪を切らせなくなるかもしれないのだ。
づゑ嬢「山本、ちょっと痛いけど、我慢ね…これでもくわえてなさい…」
と、少しでも痛みを紛らわせてやろうと、チクワをくわえさせ、歯を食いしばらせた。
そして、づゑ嬢、山本の爪を短く切った。
すると、当然、刺さっている肉球にも響き、
山本「痛!もういいよ!」
と、チクワどころではないと、口からチクワを放し、暴れて
づゑ嬢「はい!あと少しだから!はい、いくよ……はいっ!」
と、づゑ嬢は一気に刺さっている爪を抜いた。
すると、 山本「痛ーい!痛!痛!痛!痛ーーい!!」
と、飛び起き、づゑ嬢の家のキッチンや風呂、トイレ、部屋数個を、ありとあらゆる場所を隅々と、走り飛んだ。
数分後、走り飛び疲れた山本は、づゑ嬢の元に戻ってきた。
づゑ嬢「手、どう?」
山本「だいじょぶ、楽になったよ」
と、手術中食いしばってたチクワを元気に食べた。
づゑ嬢、一応、山本の手を消毒してやろうと、おちょこに焼酎をくんで、それに山本の手を10秒程浸けた。
その後山本は、そのおちょこの焼酎を飲んで就寝である。
山本とは、すごい奴で、肉が見えてた手が、翌日にはほとんど治っているのだ。
なにはともあれ、 山本の健康は、 チクワでわかるぜよ。 ※一応フィクションとします。ゑーづ 著
最終編集日時:2011年2月2日 20時32分 |
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