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くる天
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続☆エリシュカ
 
2013年9月17日 23時27分の記事



カーニヴァル

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お久しブリーフ!ブーメラン!!!
真宮です=゜ω゜)/☆☆


本編だけ上げます!
先日のエリシュカ小説?の続きです^^

日記なのにいつも急いでるね!テヘペロ☆






* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *





いきなり成長したりしないかな。
例えば豊満な胸とぷっくりとした唇の女性に。
あるいは涼しげな目元で清楚かつ可憐な女性に。


時々思うの。
私が子供だと思って彼は遠慮しているんじゃないかって。




そもそも今はなんでこんなこと考えてるんだっけ?




そうだ。一刻も早く彼の元へたどり着きたい。
足がもっと長ければ――――そんな経緯だった気がする。




とにもかくにも、目指すは嘉禄のお部屋!



この扉を開ければ・・・



ふわっ。



部屋に流れていた風が体を通り過ぎる。




エリシュカ(以下:エ)「嘉禄!!!」

嘉禄(以下:嘉)「・・・・エリシュカ・・・」



突然のことに戸惑った様子を見せることなく、
男の目が少女をじっと見つめる。
言葉の続きを待っているようだ。


しまった。
嘉禄に気付かれないように、何か変わったことがないか
調べようと思っていたのに、次の言葉が浮かばない!

なんて言おう。






エ「あのねっ嘉禄!体はだい…じょうぶ?」

嘉「そうだね。まだ寝ていたいんだけど、ひとりにしてくれる?」

エ「あのねっ今日は私がケーキを焼いたの!嘉禄も食べたらきっと」

嘉「エリシュカ・・・いい子だから、ね?」




諭すような表情。
薄く笑みを浮かべた絵画のような顔に、
涼しげだが強い眼差し。

これも少女には輝いて見えた。



「はい」としか言えず、部屋をあとにする。




何もできず、気の利いたことさえ言えなかったな。


扉に背を預けながら、うなだれる。
成果はほんの少しだ。
風車が飾られたり、鳥かごが転がっていたり・・・

これは完全に御巫先生の趣味ね。
(※御巫先生=カニヴァ作者様様様)


ん?誰よ"みかなぎせんせい"って??
ま、いいわ。他には・・・


そうよ!窓が開いていて、鳥かごが落ちていた!!!



嘉禄のなくしたもの。
答えは「鳥!」



思い立って屋敷の敷地内を走り回っていたのだけれど、
よく考えたら鳥の種類も見た目すらも分からず。

黒白に聞いても「鳥など飼っていなかった」と言うだけだった。



屋敷の敷地はただでさえ広い。
来賓室、大広間、浴室、厨房、お手洗い、テラス・・・

少女ひとりの体力なんて底が知れている。

いくつもある部屋をくまなく調べ上げるのにはあまりの人手不足だった。



いつの間にか陽が暮れ。
踏みしめた緑から視線を外し振り返る。
建物からオレンジの灯りが漏れていた。




また嘉禄の部屋に行ったら、きっと怒られるかな。
嘉禄―――。


出会ったときにはもう、私は彼に惹かれていた。
水色の髪も、その瞳も全部がそう、輝いて見えた

嘉禄はなにも語らない。自分の過去も、好きも嫌いも。



嘉禄・・・・・。




気付いたら、いつの間にか温室の前にいた。
たくさんのバラが天へ向かい伸びている。
丁寧に手入れされているのだろう、とてもいい匂いがする。



エ「ここは嘉禄がよく来ている場所ね。」



そっとバラを撫でてみる。
もの言わぬ花弁が指を離れて揺れる。

エ「嘉禄みたい。」



不思議な雰囲気が素敵だと思う。
もっと知りたいと思わせる、目が離せなくなるのだ。

笑顔を向けてくれる。
黒白も私と嘉禄は似合いだと言ってくれる。
嘉禄も私の話を優しく聞いてくれる。

でも足りないの。


嘉禄の笑みはどこか儚げで、なにか遠くを見ているようにも見える。


少しくらい気持ちを見せてくれてもいいのに。





エ「ねぇ、嘉禄。あなたはなにを無くしたの?」



「無くしたって、なに?」



いきな背後から声がして、反射的に振り返る。
その拍子に棘が指に赤い線を引く。

痛みは感じなかった。
嘉禄がいる。
心に熱いものが広がる。

あぁ、私、この人を待っていたんだ。



疲れていたはずの足が動き、無意識に彼のもとへ駆けていく。


嘉「エリシュカ…服が汚れてるよ。」

エ「ごっごめんなさい!」



気持ちが先走って、彼に抱きついてしまった。
服、汚しちゃったかな。どうしよう。


嘉「指、怪我してる。」



ごめんなさい・・・。
言葉を紡ごうとするけれど、声が涙にさえぎられる。


嘉「エリシュカ?」

エ「嘉禄…なにを無くしちゃったの?私…嘉禄の大事なもの…見つけてあげたくて・・・」



見つけられなかった。
その言葉を伝えるのがひどく怖い。
鼓動がよけいに早くなる。
真っ直ぐな瞳に、ボロボロのみっともない自分が映る。




嘉禄…。


嘉「」

エ「え?今なんて・・・」

嘉禄が何と言ったのか聞き取れなかった。
問おうと顔を上げる暇もなく、少女の体は抱きしめられていた。



その温もりに、香りに、心が落ち着く。
あぁ、嘉禄。



嘉「よく頑張ったね。」







次の言葉は緩やかに柔らかく耳に、心に届く。
充足感が広がる感覚。

バラの香りが、とてもロマンチックだった―――――。










* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *


イラストの嘉禄、黒さハンパねぇwwwwwwwww

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