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猿ごろし
[【時代小説発掘】]
2010年4月24日 12時34分の記事


【時代小説発掘】
猿ごろし
花本龍之介


(時代小説発掘というコーナーができた経緯)

【梗概】:
淀どのは、なぜ江戸の徳川家に嫁いだ妹お江に助けを求めず、愛息秀頼とともに大坂城で滅んだか?華麗なる戦国絵巻を背景に、今その謎が解かれる。

【プロフィール】:
花本龍之介。広島県尾道市に生まれる。
上京後、各種の職業につく。逗子市に居住。現在居合道七段。

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【時代小説発掘】
猿ごろし
花本龍之介


一 吉祥天女

 夜空に満天の星が煌めいていた。
 信長が本能寺で変死してから十年、秀吉がほくそ笑みながら築きあげた巨城は、輝く星の群れを背にして高い城壁の上で黒々と聳え立っていた。大坂城本丸・奥の御殿の一室では、四基の大燭台のあかりに照らされて、ポルトガルから送られてきた黄金の寝台の上で、人の目にふれさせてはならぬ秘図がくり広げられていた。
「これ、猿! お前は、わらわの伯父・信長さまから天下を盗み取った日の本一の大悪人じゃ。こらしめてくれようぞ」
 吉祥天女によく似た豊満な美女は、南蛮渡りの皮の鞭で、四つん這いになった醜い老人の尻を力まかせに叩いた。
「い、痛い、わしが悪かった。ゆるしてくれ」
 苦痛に頬をゆがめると、老人は猿そっくりの顔になった。
「ゆるさぬぞ猿め。小谷城を攻めて炎上させ、わが父浅井長政を死に追いやり、あまつさえ兄の万福丸を冷酷にも串刺しの刑にしたことは、けっしてゆるさぬ」
 ぽってりとした美しい唇を噛むと、半裸の美女は哀願する老人の背中を力いっぱい踏みつけた。老人は悲鳴をあげた。ふっくらとした綺麗な足で踏まれると、腰骨はぎくりと不気味に鳴ったが、老人はよほど頑強な躰らしく折れたようには見えなかった。
「すまぬ、お茶々。いかに信長公の命令とはいえ、お市さまが住む城を攻めてはならなかった。ゆるしたもれ、お茶々」
 老人は禿げた頭を下げて皺だらけの両手を合わせた。
「また茶々といったな猿め。わらわは一城の主、淀どのじゃ。そう呼ばねばゆるさぬぞ」
 緋色の腰衣一枚の淀どのは、ちょぼちょぼと顎鬚が生えた関白太政大臣・豊臣秀吉の頬を張り飛ばした。
「あ。淀どの、淀さま。わたくしが悪うございました。どうか、もっとその白い足で踏みつけて、鞭で思い切り打ってくださいませ」
 染みだらけの秀吉の口元が、だらしなく緩んで涎(よだれ)が恍惚として流れ落ちた。
 淀どのの躰は、ふっくらとして驚くほど柔らかかった。乳房も大きく子を産んだにしては、不思議なほど乳首は小さく桃色がかっていた。色好みの武将らしく秀吉も千人斬りを果たしていたが、やはり淀どのを越える女体はいなかった。
 淀どのが、猿こと豊臣秀吉を殺そうと決意したのは、まだ彼女がお茶々と呼ばれていた十五歳のときのことだった。   

 その時⁻⁻⁻⁻⁻⁻
 越前北の庄城は、秀吉の軍勢およそ五万に包囲されて落城寸前であった。
「母上さま! どうか、われら三姉妹と共に、この城を落ちのびてくださいませ」
「ならぬ。よいか茶々、これから母は、そなたに重大な使命をあたえる。決して死ぬではない。どんなことをしても生きのびて、あの憎き猿めを必ず殺すのじゃ。これは母の遺言ぞ」
 突き放すように言うと、お市の方は鉄砲狭間から見える金の千成瓢箪を指差した。
「あの猿は、わが織田家へ小者として仕えた時から、いやらしい目でわらわを見ていた。兄の寵愛をよいことに、あるときなぞ酒に酔いしれたふりをして手を握ってきたこともある。思い出しても、おぞましい」
 お市の方は、両手で自分の胸を抱くようにして身ぶるいした。
「このたびの合戦も、わらわを柴田勝家どのに奪われた遺恨で無理やり仕掛けたものじゃ。さきほど三成とか申す秀吉の使者がきて、わらわとそなたら三人は主筋に当たるゆえ、大切に養育いたしますので引き渡し願いたいと言ってまいった。よほど、このお市が欲しいらしい」
 お茶々は思わず母の白い手を、ぎゅっと握りしめた。
「それほど秀吉が未練をもつているなら、母上も生きのびられたらよろしいのに」
「おほ、ほほほ。そうよ、だからこそ、わらわは死ぬのじゃ。籐吉郎の猿めが指をくわえて見ている目の前で、この天守と共に壮絶に焼け死ぬのが、わらわの末期の望みじゃ」
 お茶々が初めて耳にするような奇妙な声で笑うと、お市の方は狂ったような視線で娘の躰を眺めた。
「これから猿を殺す手立てを伝授いたす。茶々、すぐに着ている小袖を脱ぎなされ」
 とまどった顔のお茶々にそう言うと、お市の方は豪奢な金箔押しの京織りの打掛けを、さらりと床に脱ぎ捨てた。
「さ、早う。もう、あまり刻(とき)がない」
 手ばやく帯を解くと、お市の方は次々と着ている物を脱いで全裸になった。母と同じように裸になると、お茶々は豊かなふくらみを見せはじめている乳房を、思わず手のひらで隠した。
「両手を脇におろしなされ。母もそうするゆえ恥ずかしゅうはない」
 午後の陽光が狭間から差し込み、幾筋もの光の束になって、どっしりとした木の床を明るく照らしていた。その光線を挟んで、三十七歳の母と十五歳の娘は、緊張した顔で裸のまま静かにむかい合っていた。しばらくお茶々を見つめていたお市の方は、ふっと息を吐くと、肩の力を抜いて微笑した。
「美しゅうなられたものじゃ。幼い頃はいっしょに湯浴みなどしたが、大きゅうなってしみじみとそなたの裸を目にするのは初めてじゃ」
 雛人形のようにととのった母の顔に、お茶々は見とれていた。
「わたくしも、母上のお躰を見るのは初めてにございます」
 着物を身につけている時は、ほっそりと痩せて見えたお市の方も、裸になると意外にもほどよく腰がしまって肉置きも豊かだった。
「そなたは、わらわより父・長政どのに似たようじゃな」
 透き徹ったような白い肌と豊かな黒髪はお市ゆずりだったが、ぱっちりとした二重の瞼と派手な目鼻立ちは、寂しげに見えるお市の方の美しさとは異なるものであった。
「ちかごろは、少し太りはじめて困っております」
 恥ずかしげに、お茶々は視線を足元へ落とした。
「なんの、肉付きのよい女を好む男衆もたくさんいやる。とくに年寄りの殿御は、細身の女体より豊満な女が好きなものじゃ」
 お市の方がそう言った時、,二の丸あたりで鉄砲の音と、うねるような鯨波(とき)の声がした。お茶々の傍へ歩み寄ると、やさしく娘を抱きしめた。
「自信をもつことじゃ。そなたは、この母よりはるかに美しい。よいな、男はすべて足元にひれ伏すと思い込みなされ。そして、いつも胸を張り、凛として気位たかく生きていくのじゃ」
 耳元でそう囁くと、一歩うしろへ下がって心の底にとどめるように、しみじみとした目でお茶々の躰を眺めた。
「あの猿めの好き心を、とろかすのじゃ。籐吉郎は、わらわに懸想している。このお市が地上から消え失せれば、この世にあるのは、わらわの面影をやどしているお茶々だけぞ。猿めがそなたに夢中になるのに、さほど時はかからぬであろう」
「でも。母上とわたくしは、そこが、たいそう違いますもの」
 お市の方の下腹部を見ながら、お茶々は言った。
「そなたは、浅井の血筋を引いたのかの。長政どのも、体毛がひどく薄かった」
 思い出し笑いをこらえるように、お市の方は手で口を押えた。
「ほ、ほ。そう言えば信長どのも、あのような、つるりとしたお顔でありながら、あそこだけは黒々としていやった」
「母上は、どうして伯父上のそんなところをご存知でしたの」
 不審げにお茶々は首をかしげた。
「あれは清州の城にいた頃であったが、信長どのは悪ふざけがお好きでの。木の上に隠れて、下の道をせかせかと忙しそうに通る籐吉郎めがけて、小水をあびせかけたことがあった。それを土塁の上から、わらわは見ておったのじゃ」
 お市の方は、懐かしそうな目をした。
「まあ。それでは、猿はひどく驚いたでしょう」
「なんの、あの猿めは平気なものよ。顔にかかった小水を指でこすって、ぺろりと舐めたうえ、ありがたや木の下を歩いて殿のご小水をいただくとは、なによりの幸せ。なにとぞこれを記念に、木下という姓をいただきたくそうろう。と言って、すたすたと歩いていきおった。あの胆の太い信長どのも、これにはあっけに取られて男根をしまうのも忘れていた姿は、いま思い出してもおかしゅうなる。おほ、ほほほ」
 大声をあげて笑うお市の方につられて、お茶々も楽しそうに笑いだした。
 落城の時が刻一刻とせまっているさなか、それを忘れたかのように笑い興じるこの母と子は、やはり乱世の英雄・織田信長の豪胆な血を色濃く引いているのであろう。
「ああ、笑いすぎて、腹が痛い」
 細い指で目じりの泪を拭き取ると、お市の方は表情をあらためた。
「よく聞きなされ。この躰は女の最大の武器ぞ。これから、そなたは父母の仇である憎き猿めの陣へ送られるであろう。ただしそのような思いは、顔の色にも出してはならぬ。胸の底に秘めて、あの猿を殺すときまで苦しくともじっと耐えるのじゃ。そして全力を上げて、あの猿面冠者を誘惑するのじゃ」
「ですが母上、その方法がわかりませぬ」
「なに、たやすいことよ。こうすればよい」
 そう言って、お市の方はうつむくと、下からすくいあげるようにして左目でお茶々を見ながら、艶然と頬笑んでみせた。その刹那(せつな)、お茶々の裸体を雷に打たれでもしたように、痺れるような感覚がおそった。
「これが流し目じゃ。猿に会うまでよく稽古しなされ」
 脱ぎ捨てた衣服のあいだから錦の袋を見つけると、お茶々に手渡した。
「これを使うがよい。母の形見じゃ」
 お茶々が袋から取りだしたのは、手のひらに納まるほどの金色の小鏡だった。
「忘れるでないぞお茶々。男という生き物は、見かけはどんな豪傑でも、いやそうであればあるほど、いったん心をゆるせば閨(ねや)のなかで赤子のように甘えるものじゃ」
「赤子、で、ございますか」
 茫然としてお茶々はつぶやいた。
「そうじや。鬼柴田と呼ばれた勝家どのも、わらわの剛毛を見るなり、怖がってなかなか手を出そうとしなかったが、しまいには赤子にかえって、なんとわらわの乳首を吸うて泣き叫ぶ始末であった」
 お市の方は、声をひそめた。
「それだけではない。裸になったわらわのこの足で、思い切り背中や頭や顔を踏んでくれ、と狂ったように哀願するのじゃ」
 目を丸くすると、お茶々は慌てて口をおさえた。
「殿御というものはの、女の上にまたがって駿馬をぎょするようにいたすのが好きな者もおれば、その逆に女の下になって、いたぶられるのが好きな者もいる。性癖というての、人それぞれじゃ」
 お市の方がそう言った時、牡丹の花を描いた板戸を、外から激しく叩く音がした。
「お方さま。大蔵にございます。そろそろ刻限になりますが」
 その声を無視すると、お市の方はお茶々を、抱きながら、いきなり唇と唇を合わせた。
「これが口吸いじゃ」
 言葉も出せず震えているお茶々の肩をもう一度ひき寄せ、真珠のような小さな歯を舌先で強引にこじ開けると、思い切り長い舌を差し込んだ。
「この世の名残りぞ。お茶々も、わらわの舌を強う吸うてたもれ」
 戦国の世に生まれた一輪の名花とたたえられたお市の方と、美貌と若さではひけをとらぬお茶々は、魔性に取りつかれたように、ひしと抱きあうと夢中になって口を吸った。
 天守の下では勝家の軍勢と秀吉の軍勢がせめぎ合っているのか、鉄砲の音がますます激しくなり、喊声が高くなった。銃弾があたって絶叫する断末魔の声が、絶え間なく聞こえるようになった。その声を耳にすると、お市の方はふいに手をお茶々の下腹部へ伸ばすと、指先で股間をまさぐった。
「ああっ⁻⁻⁻⁻⁻。母上さま、おゆるしを」
 お茶々の全身を、名状しがたい快感が走り抜けた。
「ここを使うのじゃ。お茶々、この女の武器は、どんな大筒や鉄砲にも勝てる。使いかたさえ間違えなければな」
 お市の方が身を離すと、足の力が萎(な)えたお茶々は床に崩れ落ちた。
「もし猿めが遠慮して、そなたに手を出さぬようなら、隙をみて口に舌を差し込んで思い切り吸うてやるのじゃ。あやつがお茶々に夢中になるのは違いない」
 床に散らばった綺羅びやかな小袖や打ち掛けの上に横たわって、もの憂げにうなづくお茶々の耳にお市の方はささやきつづけた。
「⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻よいな」
 最後にそう言って、手早く衣服を身につけると、ぼんやりとしたお茶々を立たせて、着せ替え人形のように小袖を着せて帯を締めた。
「この城もまもなく燃え落ちるであろう。猿めは、わらわの小谷の城と北の庄と二つの大切な城を焼きおった。復讐をするのじゃ。お茶々、あの猿めを殺して、かならずあやつの城を炎上させよ。そのためには、お初とお江(ごう)は手駒として、どのようにでも使うがよい。これがこの母の最後の頼みじゃ」
 床の上の打ち掛けを取ると、さっとお市の方は肩に羽織った。
「さらばじゃ!」
 天守のさらに上階へむかう板戸を開けると、お市の方は振りむきもせず去っていった。

二 戦国の三姉妹

 天守閣が紅蓮の炎を上げながら轟音をたてて崩れ落ちたのを見て、お茶々は妹ふたりの細い肩をつかんで力強く言った。
「お初とお江、もう泣くではない。われら三人は、どんなことをしてでも必ずあの猿めを殺すのじゃ」
「でも、お姉さま。どうやって猿を殺すのか、わたしわからないもの」
 九歳になったばかりのお江は、しゃくり上げながら訊いた。
「心配いらぬ。さきほどまで母上とわたくしは、猿を退治するくわだてを話しあってきた。そなたたちが、この茶々のいいつけにしたがえば、きっと両親の仇を討ち滅ぼすことができようぞ」
 城壁のむこうの乾門のあたりで、激しい銃声がして寄せ手の雄たけびの声がひときわ高くなった。
「もはや落城じゃ。ほどなく敵軍があらわれよう。猿めが姿を見せても、けっして笑顔はならぬ。嫌い恐れる振りをするのじゃ」
「はい。姉上のおっしゃる通りにいたします」
 お初の返事と共に、一番年下のお江も健気に、こくんと頭を下げた。
「お茶々さま。秀吉どののお使いが、まいられましたぞ」
 生まれた時から乳母として世話をしてくれている大蔵と饗庭が、安堵した顔で走り寄った。その後を追うようにして、旗指物を背にした凛凛しい若武者を先頭に、三十人ほどの鎧武者が、お茶々たちを取り巻いた
「羽柴筑前守の家来、石田三成にございます。姫君さま方を、主君のおん前にお連れもうしたく参上つかまつりました」
 戦場ばたらきの武者には珍しく、色白のととのった顔立ちをした目元すずしい若者であった。
「大義であった。三成、わらわが茶々じゃ。こなたは妹のお初、うしろに隠れたのが末の妹のお江じゃ。以後、よしなにたのむぞ」
 凛とした張りのある声が、騒然とした合戦場に響きわたった。その声を耳にした武者達は、生まれもった気品にうたれて、知らぬうちに地面に膝を突いていた。
「ははっ。わが殿は命にかえても、お市の方さまをお助け申せとのことでしたが、この三成めの力がたらず城と共に落命されました。まことに、無念にございます」
 兜をぬいで脇に抱えると、三成は眉目秀麗な眸から大粒の泪をこぼした。
「これ、三成とやら。母上を救いだす役目を果たせずとも、われら三姉妹は助けねばなるまい。泣いているひまがあれば、早ようわらわを筑前のもとへ案内いたせ」
 十五歳とは思えぬ大人びた挨拶に、三成は濡れた頬を手で拭うと平伏した。
「筑前は、どこにいやる」
「はっ。大手門に陣をかまえておられます」
「おお、あそこか。ならば、この茶々が搦め手の間道から案内しよう。三成、わらわのあとについてくるがよい」
 この勝負、出会った時から石田三成の負けといってよいであろう。三成は、この少女に終世あやつられ、ついには命まで失ってしまうのだから。
 お初とお江の手を引いた大蔵と饗庭をしたがえて、お茶々はしっかりとした足取りで歩きはじめた。

「おうおう、お茶々さまもお妹ごのお二人さまも、ようご無事で。もう心配はいりませぬぞ。この秀吉がお世話いたしますからのう。それにしても、お市さまは残念でござりました。あれほど何度もおむかえの使者を送りましたのに」
 派手な猩猩緋の陣羽織を着て床几に腰を掛けていた秀吉が、お茶々一行をみるなり両手を広げて近寄ってきた。秀吉の猫なぜ声と大仰な身振りと笑顔にむかって、お茶々はしとやかに笑い返した。
「かたじけのうございます。ですが母上はご自分のお心のままに自害いたされました。わたくしは三人の娘のためにも、羽柴さまのお世話になればよかったと思っております」
 淋しげに頷くと、お茶々は妹ふたりに目くばせした。とたんに、お初とお江は声をあげて泣きだした。
 「これは、どうなされた。幼い身に、よほど恐ろしかったのであろう」
 慰めようと秀吉が近寄ると、ふたりは顔をしかめて大蔵の背後に隠れた。
「ははは、えろう嫌われたようじゃ。のうお茶々どの、秀吉は女こどもには誰よりもやさしいと言うてくだされ」
 照れかくしに笑うと、秀吉は助けを乞うようにお茶々を見た。
「はい。この茶々は、ようわかっております。母も籐吉郎どのは、ほんによう笑わせてくれて楽しい人であったといつも申しておりました」
 わざと籐吉郎という昔の名を持ち出して、お茶々は頬笑んで見せた。
「お市さまが⁻⁻⁻⁻。それは、ありがたい。いや、あの頃は籐吉郎どころか、信長さまからも生駒屋敷の吉乃さまからも猿、猿と呼ばれて大忙がしでござった。まだお茶々さまが生まれる、ずんと前のことでござるよ」
 お市の方から楽しい人と言われたと聞いて、秀吉はよほどうれしかったらしい。満面に笑みを浮かべると、三成を手招いた。
「このような殺伐とした戦陣に、たおやかな姫御寮は似合わぬ、すぐに輿を仕立てて京の織田有楽斉長益さまの屋敷へお送りいたせ」
「ご配慮まことに痛み入ります。叔父の屋敷ならば、妹たちも心おきなく暮らせると思います」
 優雅に会釈すると、お茶々は艶然とした微笑を秀吉にむかって投げた。お初とお江は姉に命じられた通り、嫌悪の情をあらわにして後ずさると、逃げるように三成のあとを追った。 
「人たらしで名高い殿も、あの二人の娘ごには、えろう嫌われたようでござるな。よほど恐いとみえて、あのように石段を駆けおりていきますぞ」
 傍にいた髭面の黒田官兵衛は長い穂先の槍をひと振りすると、笑いながら秀吉を見た。
「ま、そこはな、むずかしい花ほどな、手折るのが楽しい、ということもあるからの。それにしても三人のなかでは、やはりお茶々が一番お市さまに似ておったな」
 にやりと笑うと、秀吉はゆるみかけた兜の緒を締め直した。
 大手の石段を降りると、内堀の橋の手前でお茶々は足を止めた。
「われら姉妹だけで話したいことがある。そちは橋を渡ったところで待っていやれ」
 黙って頷くと、三成は部下を引き連れて橋を渡って行った。
「よいか。しっかりと目を開けて、崩れ落ちたあの城を心の底にとどめるのじゃ。母上はあの黒い煙りの下で、すでに亡骸になり果てておられるのじゃ」
 お江は、声をあげて泣きはじめた。お初も大きな目に泪をいっぱいためている。
「泣くでない。小谷の城が燃えあがった時は、わらわは五歳じゃ。お初は三歳であったが、おぼえていやるか」
 お初は首を横に振った。
「そうか。わらわは二度も自分が住む城が燃えるのを見た。そのたびに父と母が死んだ。この次に焼け落ちるのは、秀吉めの城じゃ。そうでなければ浅井家とわらわの無念は晴れぬ」
 歯を喰いしばるようにして、お茶々は城跡を見上げた。
 「でも姉上、仇の秀吉は城を落とすほどの軍勢をもっています。それにくらべて、われらはたったの三人、どうやれば猿の城を燃やすことができるのです」
 二つ違いの十三歳になるお初は、心細い顔をした。
「女の武器と知恵を使うのじゃ。つかいかたは、この姉が教える。三成めが不審げにこちらを見ておる。さ、橋を渡りましょう」
 時代に翻弄(ほんろう)された三人の娘たちは、もう一度、母のお市の方が死んだ城を見上げると、石田三成が待つ橋のむこうへ静かに歩きはじめた。

三 四条河原
      
 お茶々とお初とお江が橋を渡ってから、八年の歳月が流れていた。
 そのあいだに姉お茶々の命じるままに、お初は佐々木道誉の流れをくむ近江の名門・京極高次に嫁ぎ、幸せに暮らしていた。お江は三度も夫を失って出戻りしていたが、間もなく徳川への楔(くさび)として関東へ下り、家康の嫡子・秀忠と婚姻を結ぶことになっていた。
 首尾よく関白秀吉の側室になって子を産んだお茶々は、居城の名を取って淀どのと呼ばれていた。
「ええい、おもしろうない。これ猿関白、なにかやって見せやれ」
 手にしたギヤマンの盃を分厚い絨緞の上に投げつけると、淀どのは秀吉を睨みつけた。
「なにを、そう荒れていなさる。そなたの言うがままに、利休を切腹させ、京に大仏を造ることにした。不満はあるまい」
 最近、急激に痩せはじめた秀吉は、おろおろしながら言った。
「一粒種の鶴松を三歳でなくした悲しみは、この関白とて同じことじゃ。そなたを慰めるために、朝鮮の戦さを放りだして肥前名護屋の城から急ぎ大返しをしてきたのじゃ」
「なにを言やる」
 淀どのは、目尻を吊り上げた。
「鶴松が死んだのは、淀の城に居たからじゃ。不吉なあの城を早よう壊せというたのに、まだそのままではないか。ゆるさぬぞ」
 深紅の南蛮酒に酔いしれて真っ赤な顔をした淀どのは、着ている物を脱ぎすてた。桃色に染まった美しい肌があらわになると、秀吉も焦ったように裸になった。
「おゆるしくだされ、淀のお方さま。お言いつけ通り、すぐに淀城を破却いたします」
「それでよいのじゃ、禿げ鼠め」
 淀どのは秀吉を蹴り倒すと、足の裏でぐいと顔を踏みつけた。
「その名だけは、おやめくださいませ。あの六天大魔王と呼ばれた、恐ろしい信長さまを思い出して、震えがきます」
「ふん。せいぜい、怖がるがよい禿げ鼠。わらわは明けがた伯父上の夢を見た。寝所のむこうから金属のふれあう音が近ずいてきたかと思うと、固く錠をおろした板戸ががらりと開いて、あの銃弾をもはじくという南蛮甲冑を着て、真っ赤なマントを身にまとった信長さまが入ってこられた」
 たちまち秀吉の顔が青ざめると、わなわなと震えだした。
「そ、それから、上様はなんとなされた」
「茶々、苦労。それにつけても禿げ鼠めは、けしからぬやつじゃ。予が光秀に弑逆されたことにつけ込み、織田の天下を盗み、わが次男の信雄を配流し、三男信孝を死に追いやり、娘の三の丸を側室にしおった。そう言われて、ばりばりと歯噛みをして、口惜しげに血の泪をお流しになられた。あまつさえ妹お市の子である、そちに赤子を産ませるとは不埒千万、目にあまる所業じゃ。近々むかえにまいるから、首を洗って待つよう猿めに伝えよ。そう言われると、また足音荒く鉄御門に向って歩いてゆかれた」
「うわああ!」
 淀どのの言葉を聞くなり、秀吉は黄金の寝台から床へ転げ落ちた。見ると、白目をむいて口から泡を吹き、悶絶している。
「情けない。これが天下人か」
 しばらく眺めていた淀どのは、丸机の上の水差しを取って、顔にあびせ掛けた
「うぷっ、ぷ・ふう⁻⁻⁻⁻⁻ 」
 水を吐き出すと、われにかえった秀吉は怯えた顔であたりを見廻した。
「い、いま、信長さまがやってきた。わしの襟首をつかんで、こりゃ猿この世を存分に楽しんだろう。そろそろよい頃じゃ。すぐにこちらへまいって、また予の草履取りをいたせ!そう言って、もの凄い力でずるずると引きずられた。あわやという時に、そなたが水を掛けてくれたので助かった。いや、寿命が縮まったぞ」
 息も絶えだえになって寝台によじ登ると、秀吉は横になって深々と溜息をついた。
「なんの、そのようなことはあるまい。猿関白めは、死んだ鶴松のぶんまで長生きしそうな顔じゃ」
 無惨に尾丞|骨が浮き上がった秀吉の尻を、淀どのは軽く叩いた。
「もう、かんべんじゃ。今宵は疲れた。静かにやすませてくれい」
 よほど信長の姿が怖かったのか、すがるように淀どのに抱きつくと、乳房の間にすっぽりと禿げ頭を突き入れて眠りはじめた。

 関白の隠居所として秀吉が築いた伏見の城は、淀どのが手を下すまでもなく大地震で崩れ落ちた。すぐさま淀どのは、伏見城と京の方広寺大仏殿の再建を秀吉にせまった。大坂城天守下の、巨大な豊臣家の金蔵にある莫大な分銅法馬金と天正大判を浪費させるための方策であった。
 秀吉が普請に気を取られている隙に、淀どのは気鬱の病いを癒すためにと、叔父・織田有楽斉の京屋敷へ逗留したいと申し出た。
「おお、それはよい。有楽の屋敷は茶人大名らしく、賀茂川に添うた風雅な場所にある。ゆるりと楽しんでくるがよい」
 すぐに行列をととのえて大坂城を出ると、淀川を逆かのぼって京へむかった。
 建仁寺近くの広大な屋敷の門前で出迎えると、有楽斉は眩しそうに淀どのを見た。
「これは、淀のお方さま。ご健勝なようで安堵いたしました」
 膝に両手を置いて深々と辞儀をする有楽斉を見て、輿から降りた淀どのは白い手を横に振った。
「叔父上さま、他人行儀な挨拶はおやめくだされ。昔のように茶々と呼ばれるのが一番うれしゅうございます」
 頬笑みながら近寄ると、淀どのは子供のような仕草で有楽斉の手を握った。
「ならば、お茶々どの。茶室と庭のほかは、何ひとつ贅をこらさぬ屋敷なれど、心ゆくまで気ままにゆるりとなされ」
 おだやかな性格そのままに、信長の末の弟は淀どのの手を引いて庭を案内した。 
 
 五日後の夕暮れどき。早めに夕餉と湯浴みをすませると、淀どのは裕福な商家の女房の姿をして供をふたり連れて、こっそりと有楽屋敷を抜け出した。
 月あかりを頼りに賀茂川添いの道を行くと、ほどなく四条大橋に出た。
「きょうは朝からひどう蒸し暑かったが、ここへくると川風が涼しく吹いて、ほんに生き返ったような心地じゃ」
 橋の欄干から身を乗り出すと、淀どのは楽しげに川を見おろした。四条河原と広い中州には筵(むしろ)掛けの芝居小屋が何軒も建ちならび、その間に屋台店や茶店が無数に灯をともし、その目映い明りで不夜城のように見えた。
「淀のお方さま。これだけ人出が多ければ、かえって人込みにまぎれて危険が少のうございます」
 河原を往き来する人の群れを、饗庭の局が指差した。
「これ、その名を出すでない。早よういま評判の阿国の踊りを見ようぞ」
 淀どのにせき立てられて橋を渡りきると、茶屋町の脇から河原へ降りていった。
 出雲の阿国一座が出ている小屋は造りも大きく、中から聞こえてくる太鼓や笛や三味線の音もひときわ賑やかだった。
「念仏踊りときいたが、ほかの小屋とくらべて、えらく鳴りものが派手じゃな」
「大蔵さま。今は歌舞妓踊りといって、それは花やかなものでございます」
「あいかわらず饗庭は、そんなことだけは、よう知っていやるな」 
「ふたりとも何を話している。わらわは先に入るぞ」
 木戸番に銭を払っている大蔵卿の局を置いて淀どのが入っていくと、筵敷きの土間に座った見物の群れが、どっと笑い声を上げた。軒に吊られた幾張りもの提灯と、舞台の前に並べた雪洞(ぼんぼり)の火に照らされて、猿の面を付けた小男が滑稽な身振りで脇柱に登ったり、宙返りをして満員の客をわかせていた。
 たくみな猿の身振りで、ひとしきり笑わせると小男は最後に面を取った。その顔が猿そっくりだったので見物客は、またどっと笑い囃した。
「よう、猿面関白! 公家や大名にばかり金配りをしていないで、われら町衆も聚楽第へよんで銭を撒いてくれよ」
 この掛け声を聞いた小男が、すかさず懐に手を入れて、銭を撒きちらす身振りをしたから、観客はどっと笑い出した。淀どのも思わず吹きだすと、目尻に浮いた泪を懐紙で押さえた。
「ああ面白い、こんなに笑うたのは久し振りじゃ。胸のつかえが取れた思いがする」
 猿顔の小男が引っ込むと、鳴り物の調子が変って、派手な小袖を着て手に桜の造り花を持った踊り子たちが舞台へ出てくると、うしろを振り返った。
「山三さま! 花も盛りの吉野山、散ってなくなるその前に、早うおいでなされ」
 声を揃えて呼びかけると、扇で顔をかくした前髪立ちの若衆が、酒に酔うた風情で、ふらりよろりと弱法師(よろぼし)の足取りで登場した。静まり返った客席が、扇をはずして若衆が顔を見せると、われ返るような喚声が巻き起った。
「いいぞ、阿国! まってました」
「日本一の男伊達、名古屋山三はよい男!」
 囃したてる男や女たちの声で、しばらく鳴り物の音が聞こえないほどだった。
「あれが、今はやりの傾き者の姿だそうです」
 饗庭の局の耳うちに淀どのは、あらためて舞台の上の阿国をながめた。
 若衆髷に錦の鉢巻きを締め、片身替わりの斬新な大柄の小袖を身にまとい、西陣の男帯に朱鞘の黄金造りの大太刀を差し込んで、腰に金箔張りの瓢箪と火打ち袋を吊るした出雲の阿国は、たしかに都で一番の男振りだと淀どのは思った。
 桜の枝をもった踊り子たちと、たくみな手踊りで戯れていた阿国が、立ったまま見ている淀どのに目を止めると、何を思ったのか手にした桜模様の扇を開いて、さっと投げつけた。空中をなめらかに滑走した花扇は、思わず手をのばした淀どのに見事に掴み取られた。
「あれ、うらやましい!」
 饗庭の局の嬌声に、見物客がいっせいに振り向いて、淀どのを見た。あわてて扇で顔を覆った淀どのの美しさに客席がどよめいて、盛大な拍手が起きた。
「よっ、ご両人」
 鳴り響く拍手と掛け声をあとに、淀どのの一行は芝居小屋を抜け出した。
「あの阿国という者、なかなか機智に富んだ女じゃな。評判になるのは無理もない」
 賀茂川の岸辺に腰をおろすと、淀どのは水の流れに足を浸した。
「いい気持ちじゃ」
「大蔵さまは、どちらへ」
「ちと用をいいつけて、阿国の小屋へ行かせた」
 透き通るように綺麗な水を両手ですくいながら、淀どのは答えた。
「お方さま。阿国の首の飾りに、お気付きになりましたか」
「もちろんじゃ。見事な珊瑚玉の大念珠であった」
「あれは、豊臣秀次さまが、近江八幡のお城へ阿国一座をお呼びになったおり、そちは天下一の称号を持つ踊り手だそうだな。身は男として生まれながら、何ひとつ武功もたてず、ただ関白殿下の姉の子というだけで城をたまわっている。情けないことだ。と言われて、はらはらと落涙されたそうです」
「ほう、秀次どのがな」
 何事かを思い付いたように、淀どのの目が、ぎらりと光った。
「そのあと阿国の首に掛けられていた水晶の念珠と、ご自分の大珊瑚の念珠を取り替えられたそうです」
 川は水音をたてて勢いよく流れている。中州の水草のあいだから青く光るものが、いくつも飛びかった。
「あれは、蛍火か⁻⁻⁻⁻⁻。綺麗じゃのう」
「ほんとに。ですが蛍の命は二十日あまりと申します」
「戦場の人の命と同じか。儚いものじゃな」
主従ふたりが蛍に見とれていると、大蔵卿の局が戻ってきた。
「さきほどの道化役は、猿若勘太夫と申す者にございました」
「して、首尾はどうであった。ことは天下の秘事じゃ。礼の金は、惜しまず渡したのであろうな」
 念を押すように淀どのは言った。
「はい。用意の黄金を拝ませたところ、勘太夫めは驚いて腰を抜かしました。」
「大蔵、腰が使えねば役には立たぬぞ。子種を買うのじゃからな」
「おほ、ほ。心得ております。たわむれて申したまで、猿若はすでに茶屋へむかっている頃にございます」
「それならばよい。では、われらも夕霧屋へむかうとしよう」
 濡れた足を饗庭に拭かせると、淀どのは塗り下駄を履いて静かに歩きはじめた。 

 房事(こと)をすませると、淀どのはすぐに夕霧屋を出た。茶屋にもたっぷりと金を掴ませてある。今宵のことは、もの好きな豪商の女主人が阿国一座の道化役を、金で買って遊んだとしか思っていない。四条河原ではよくあることである。
「噂にたがわず猿若という男、関白殿下にそっくりでございましたな」
 大蔵卿の局は、思い出してもおかしいという口調で言った。
「あたり前じゃ。そう聞いたからこそ危険をおかして阿国の小屋へ出むいたのじゃからな。あやつ小男のくせに子種だけはたっぷりと、わらわの体内にそそぎ入れてくれたわ」
 眉をしかめると、淀どのは腰を小さく振った。
「あのような醜い男と、お方さまのような美しい女人が枕を交わすのは、どうしても納得できませぬ。阿国が扮した名古屋山三郎のような美男とちぎっても、よいではありませぬか」
 祇園社の上に高くのぼった丸い月を、饗庭の局はくやしそうに見上げた。
「おろか者っ。いくら種を買うても、生まれたお子が秀吉に顔が似ておらねば、なんにもならぬ。それゆえ、われらは苦労しているのではないか」
 叱りつけるように大蔵卿の局は言った。
「このこと、もし外にもれれば淀さまのお命はもとより、わらわたちをはじめ奥につとめる者たちは一人のこらず処刑されて粟田口に首をさらされることになるぞ」
 名月の輝きの下で、阿国歌舞妓を見物して浮かれ心地だった饗庭の局は、叱責されて恐れ入った顔をしたが、見えないようにぺろりと舌を出した。

四 世継ぎ誕生 

 出雲の阿国の踊りを見物してから十月(とつき)後、淀どのは大坂城で、玉のような男の子を産んだ。
 鶴松の死に絶望した秀吉は、関白の位を甥の秀次に譲って、太閤殿下になっていた。世継ぎお拾い誕生に狂喜した秀吉は、肥前名護屋から大慌てで大坂へ帰ってきた。
「お手柄じゃ。ようやったのう淀の方、これで豊臣の天下は万々歳じゃ。」
 奥御殿の産屋へ走り込んでくると、淀どのの横に寝ている猿に似た赤子を、秀吉は皺くちゃの顔で覗き込んだ。
「や。これはまた、お拾いどのは、わしにそっくりじゃな」 
「ほんに、太閤さまに瓜二つでございます」
 傍にいる大蔵卿の局と饗庭が、声を揃えて言った。
「おねだりがございます殿下」
「おう、何でも言うがよい。どんなことでも、かなえてやる」
 陣羽織を着たまま寝そべると、肩肘をついて笑いながら赤子を見た。
「早まりましたな殿下」
「なんのことじゃ」
 秀吉は、お拾いの真っ赤な頬を、指で突っついた。
「ご自分の血を引いたお拾いを、天下人になされるつもりは、ないのですか」
 渋い顔をして、秀吉は起き上がった。
「秀次にゆずった関白の位を、いくら子が生まれたといって、すぐに取り上げるわけにはいくまい。世間のきこえというものがある」
 そう秀次が言ったとたん、お拾いは火がついたように泣き出した。
「せっかく太閤さまの血を受け継ぎながら、秀次どのの家来になるのがそれほど悲しいか。ふがいない父御を持つとつらいのう」
 大粒の泪を流しながら、淀どのは産着の下の赤子の足を、やんわりと抓りあげた。お拾いは激しく泣きはじめた。
「べつに秀次の家臣に、なることはあるまい。お拾いが元服してから、関白をゆずらせればよかろう。聚楽第へいってよく話してみよう」
 鶴松が死んでから、鼻づらを引き廻されている淀どのに目をやって、秀吉はおずおずと切り出した。
「わしも、もう五十七歳じゃ、ことを荒立てとうない。天下を五つに割って、その一つをお拾いにくれるよう頼んでみよう。秀次は幼い頃から養子として育てた甥じゃ。あれも可愛いのじゃ」
 目尻を下げて、お拾いをあやしはじめた 
「よしよし。泣くなお拾い、なんとかしようぞ」
「生ぬるい。そんなことでは、この子は必ず秀次めに殺されますぞ」
「ばかな。どうしてそんなことを言う」
 秀吉は鼻白んだ。
「ちと、頭を使ってみなされ猿、いや殿下。このお拾いさえいなければ、天下の六十余州はすべて秀次のものですぞ。この子のみならず太閤殿下のお命をも狙って、聚楽側は刺客を放つは必定!」
 わが身も暗殺の恐れがあると聞いて、さすがに秀吉もたじろいだ。
「どうすればよい」
「わらわなら高野山に追放し、そのあと腹を切らせます」
「そんな⁻⁻⁻⁻。秀次が、ふびんではないか。そなたには情というものがないのか」
 秀吉は目に怒りの色を滲ませた。
「ありませぬ。すべての情を、お拾いにそそぎますゆえ」
 子を思う母親の強さにひるんだ秀吉も、お拾いは食べてしまいたいほど可愛いい。
「もうわかった。そのようにいたそう」
 旅装のままなのに気付いて、秀吉は着替えようとして立ち上った。
「まだでございます。秀次の妻妾と産んだ子どもたち、すべての首をはねて下され」
 喉にからむような淀どのの、しゃがれた声を聞いて、秀吉は絶句した。

 すべては淀どのの思惑通りになった。
 秀次は高野山へ追いやられ、豊臣家が建立した青厳寺であえなく自刃した。
「二十八にもなって、殺生関白はあほうじゃ。酒に溺れて女を追うひまがあれば、さっさと頭を丸めて出家して帝(みかど)の袖にすがれば、命だけは助かったものを」
 口さがない京雀たちはそう言いあったが、三条河原に大穴を掘り、その土を盛った土壇の上に秀次の生首を据え、正室と側室三十五人と手を合わせている幼な子四人を刺し殺して穴に放りこんだ残虐さに、見物の町衆は震えあがった。
 太閤秀吉の人気は地に落ちた。馬上天下を奪った英雄も老いれば愚に返るのか、秀頼と名を変えたお拾いを伏見城に呼び寄せると、朝鮮で戦さをしている将兵のことなど忘れ果てて遊びに興じていた。
「そうだ秀頼どの外へ出よう。花見はおもしろいぞ。淀のかかさまと、まんかかさまと綺麗な女衆だけを引き連れて、醍醐で花見をしよう」
 秀吉を馬にして千畳敷を乗り廻していた六歳の秀頼は、手に握っていた皮の鞭を、ひゆっと振った。秀吉は、ぎょっとした。
「そ、それは、どうしたのじゃ」
「大坂の淀かかさまが、これで叩けば太閤のととさまは、何でもきいてくれる。と言うて持たせてくれた」
 その言葉に、近頃は淀どのの寝所へ、とんと無沙汰をしていることを思い出した。
「あいわかった。秀頼どの、すぐに大坂へまいると伝えてくだされ」
「うん。こんど大坂の城へ帰ったとき、そう言うとく」
 あどけない、もの言いの秀頼を見るにつけ、秀吉は一日でも長生きしたいと願うようになった。秦の始皇帝が、徐福とかいう男に不老不死の薬を求めさせた、という気持ちがよくわかった。

五 浪花の夢

 満開の桜の下、醍醐の三宝院に名だたる大名たちが、贅を尽くした茶亭や花見茶屋や商い店を出して、太閤や秀頼を喜ばしたが、そんな楽しい日はあっという間に終った。
「つぎは、紅葉狩りじゃぞ」
 そう約束した秀吉の顔は、土気色をしていた。
 夢のような醍醐の花見から、わずか二か月後、秀吉は病いの床についていた。

〔秀より事、なりたち候やうに、たのみ申し候。
 なに事もこのほかにわ、おもひのこす事なく候。
 返すがえす、秀より事たのみ申し候。
 五人のしゅたのみ申し候そうろう。
 なこりおしく候。 
 八月五日。 
 いへやす としいへ てるもと かけかつ 秀いへ〕


 枯木のような痩せた手をのばして遺書(のこしぶみ)を見せると、家康のでっぷりと太った腕にすがり付いた。
「おまかせあれ太閤殿下。この家康の目の黒いうちは、秀頼さまには誰にも指一本ふれさせませぬぞ」
 孝蔵主をはじめとする北政所の腹心の侍女たちは、いっせいに泣きはじめた。      
⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻ふん。死にかけの老いぼれ猿と、古狸の化かしあいじゃな。起請文を何千何万書かせようが、死ねばなんの役にたとうか。ただの紙切れにすぎぬ⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻
 淀どのは冷ややかな顔で、曲者同志の最後の狂言を眺めていた。 

 伏見城天守閣の広座敷は、五大老五奉行をはじめ、豊臣恩顧の大名たちと側室たちの人いきれで、気分が悪くなるほどだった。夜になって燭台が立て並べられると、温気はますます強くなった。夜食の時刻になって、人の数が少なくなったのを見はからうと、淀どのは秀吉の口元に耳を寄せた。
「え。なんでございます。さようで⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻、わかりました」
 大きく息を吸うと、淀どのは残っている見舞人たちを見廻した。
「太閤殿下は、わらわと秀頼だけをのこして、人払いせよ。と申しておられる」
 たちまちその場の半数が、襖をあけて表御殿へ去っていった。
「どうか、北政所さまも、ご自分の部屋へお引き取りを」
「無礼を申されますな。北政所さまは、正妻であらせられますぞ」
 孝蔵主が、目を吊り上げて立ちはだかった。
「おねも下れ! と殿下が言われておる」
 長年のあいだ、呼び捨てにされることなどなかった北政所は、凍りついたように立ちすくんだ。
「いかに淀のお方さまとはいえ、ものには言いようがござろう」
 加藤清正がそう言って福島正則とふたりで、北政所を守るように両脇についた。
「これは無体な。お方さまは、殿下が人払いせよと命じられたから、そう伝えたまででござる」
 石田三成と大野治長が、ずいと淀どのの前へ出た。
 ついに子が生まれなかった正妻・北政所と、豊臣家の後継者を産んだ淀どのは、火花を散らして激しく睨みあった。
「まあまあ、ここは殿下の枕元ではないか」
 薄笑いを浮かべて、家康が割って入った。
「ご両者ともお引きあれ。もう真夜中すぎじゃ。わしもちと眠うなった。控え座敷へいって少し休もうではないか」
 意味ありげに北政所に目をやると、家康は先にたって部屋を出た。
 ひとり残らず姿を消すと、淀どのは秀頼に渡り廊下を見張るようにいった。
「わらわは、太閤のととさまと、すこし話をする。ここへ誰も入らぬよう、よう見ていてくりゃれ」
 用をたのまれたのがうれしいのか、秀頼は子供らしく力(りき)んで外へ出ると、襖戸をぴしゃりと締めて、渡り廊下のむこうを睨んだ。
 打ち掛けの下から皮の鞭を取り出すと、気持ち良さそうに微睡(まどろ)んでいる秀吉の手を、ぴしりと打った。
「うっ。な、なにをする」
「こりゃ猿! 今宵そちは死ぬのじゃ。太田牛一に書かせた辞世の句を、浪花の悪夢に変えてやろうぞ。露と落ちて、消え失せればよい」
 目にまばゆい金襴の蒲団を引きめくると、淀どのは秀吉の尻を憎しみを込めて叩いた。
「だまっていたが、この鞭は信長さま愛用の品、母上にわらわが貰うたものじゃ」
「お、お市さまに⁻⁻⁻⁻⁻ 」
 あえぎながら秀吉は、恐怖の目で信長の鞭を見た。
「わらわが、そちの側室になったのも、子を産んだのも、すべて亡き母上のご命令であった。よく聞くがよい猿、そこな秀頼は、そちの子ではないぞ」
「ぐえっ!」
 秀吉の目が驚愕のために、かっと見開いた。
「で、では。あれは、だ、誰の子じゃ」
 喉の奥から絞り出すような声を秀吉は出した。
「知りたいのなら教えてつかわそう。七年前、四条河原の阿国一座で、猿の真似をしておった申楽(さるがく)の道化の子じゃ」
「さ、猿の道化とな⁻⁻⁻⁻⁻。ならば、つ、鶴松も」
「お、ほほ、あたり前じゃ。のう籐吉郎、そちに子種がないことは自分でもようわかっていたろう。おねに子が出来ず、あまたいる側室に一人も子が産まれぬのに、なんでわらわだけ子が作れようぞ」
 淀どのの美しい眸が残忍な光をおびた。
「鶴松はのう。聚楽第を築くおり石垣を積みにきた、若い石工の子じゃ。そちによう似た猿顔じゃったのでな、わらわが手込めにした」
「お、男を、手込めにしたのか⁻⁻⁻⁻⁻ 」
「そうじゃ、ゆるしてくれと手を合わせているのを無理に子種を奪っての。そのあと大蔵とふたりで、作事の深い穴へ突き落として殺してしもうた。口が軽そうじゃったでの」
 顔にびっしょりと汗を浮かべた秀吉は、殺したという言葉を耳にすると、布団を撥ねのけて床の間に置いた黄金造りの太刀めがけて這い出した。
淀どのは驚くほど身軽に秀吉に飛び掛かった。病いで衰弱した六十二歳の痩せ細った老人と、むちむちと肥え太った健康な三十歳の女との体力の差は歴然としている。すぐに押え付けられると、淀どののたくましい腕に羽交締めにされてしまった。
「ようく聞け、猿。わが母お市の方はこう言われた。自分が大切にしていた城を二つも猿めに焼かれてしもうた。お茶々お前は必ず憎き猿の居城を炎上させて、復讐してくれ。それがこの母の仇討じゃぞ。そう言い残されて、城と命運を共にされた。わかったか」
 喉首を締めあげられて目を白黒させていた秀吉は、やっとのことで頷いた。
「わらわの夢は、猿を殺したあと豊臣家を滅亡させ、大坂城を燃え落として、秀頼と火薬で木端微塵になることじゃ。そのあと天上で、父長政さまと、母お市の方さまにお会いすることじゃ。さあ猿、信長さまが迎えにこられたぞ」
 言い終えると、淀どのは打ち掛けの袖で、秀吉の口を塞(ふさ)いだ。
 縒り金糸と箔押しで彩られた絢爛たる織布が、蝋燭の火に反射して、きらきらと眩しい黄金の輝きを秀吉の顔に投げかけた。淀どのは袖で秀吉の口と鼻を覆うと、父母の怨念を込めて、力いっぱい押えつけた。すぐに片が付いた。最後に五体を、ぶるっと震わせると、秀吉はぐったりと畳に顔を落とした。
 百姓の子から天下人へ駆け上がり、この国のすべてを支配し、栄耀栄華を極め尽くした、一代の風雲児・豊臣秀吉はあっけなく死んだ。淀どのは、秀吉の襟首を掴んでずるずると引きずっていくと、ひょいと抱き上げて布団の中に入れた。
「秀頼どの」
 呼び掛けると、襖戸が開いて秀頼が顔を出した。
「たった今から、そなたが天下様じゃ。わるいが太閤のととさまの様子が変じゃと、まんかかさまと医者の曲直瀬玄朔に伝えてきてくださらぬか」
 天下様の意味がわからなかったのか、無邪気に首をかしげると、秀頼はこくんと頷いてすぐに渡り廊下を走っていった。奥御殿のほうへ小さな足音が消えて、しばらくたつと大勢の慌ただしい足音が、淀どのへむかって近付いてきた。
 ついさっき猿殺しに使った袖を目に当てて、武者ぶるいを一つすると、淀どのは悲しげに声を放って泣きはじめた。

                  了



                            





最終編集日時:2010年12月14日 13時49分

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