| 十八回目 「スクープに足をすくわれたか！？ ２つの報道の問うもの」 | |
| [鬼デスクの酔いどれ日記] | |
| 2009年3月23日 11時39分の記事 | |
鬼デスクの酔いどれ日記 十八回目 「スクープに足をすくわれたか！？ ２つの報道の問うもの」 ｂｙ 酔デスク 雑誌とテレビを舞台に、びっくり、あきれ、そして釈然としないことが続いた。 スクープの功をあせる余りの失態と言えなくもないが、筆者には「取材の足腰」の弱り始めたマスコミ（今回は雑誌とテレビだが）を象徴する事態に思えてならない。 新聞とて「他山の石」とすべきことだろう。 異論を覚悟で、まずは一読くだされ！ 酔デスク氏のプロフィール。 新聞協会賞を５度逃した某新聞社社会部デスク。離婚歴１回（たぶん）。左遷歴数回（たぶん）。左遷先で酒と女に溺れそうで溺れない・・・・という特異体質。「新聞協会賞をとったという記者は多数いるが、連続して５回も逃したというのは珍しい。やはりこれも、ひとつの才能だろう」（当方ボス談）。やはり、うちのサイトでストレスを発散していただき、来年はちゃんと賞をとってもらおうということで連載開始。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 当サイトの「天声人語」といわれだした酔デスクの「鬼デスクの酔いどれ日記」。 単行本に・・・という問い合わせもある。しかし、喜んでばかりもいられない。 なんせ、この業界である。 「書いているのは誰だ？」と犯人（筆者）さがしが始まっている。まったく、業界は油断も隙もない。 ここは、武士の情けで、酔デスクの週一の連載を、暖かくでもなくていいので、冷たくでもかまわないので、見守ってあげてください。 武士の情けを期待して、今回は無料公開します。 ！！！！！今回、無料公開！！！！！ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
************************************************************ 当サイトからの引用、転載の考え方 ・有料情報サイトですが、引用は可能です。 ・ただし、全体の文章の３分の１内程度を目安として、引用先として「ニュースソース・NewsSource（有料版）」と必ず明記してください。 ・ダウンロードしたＰＤＦファイル、写真等は、透かしが入っている場合があります。これは情報管理上のことです。現物ママの転載を不可とします。ただし、そこから情報を引用しての表記は可とします。その場合も、全体の３分の１内程度を目安として、「ニュースソース・NewsSource（有料版）」と引用先を必ず明記してください。 ・商業利用の場合は必ず、連絡下さい。 メールは、info＊officematsunaga.com （*を@にかえてください） ************************************************************ 鬼デスクの酔いどれ日記 十八回目 「スクープに足をすくわれたか！？ ２つの報道の問うもの」 ｂｙ 酔デスク 解せないことが続いた。２つある。 朝日新聞阪神支局襲撃事件など一連の警察庁指定１１６号事件をめぐり、週刊新潮が「実行犯」を名乗る男（６５）の手記を掲載した問題で、発行元の新潮社が「手記で犯行の『指示役』にされた」と抗議していた元在日米国大使館職員の男性（５４）と、金銭を支払うことで和解したというのだ。 和解の事実確認には、週刊新潮編集部は「訂正や謝罪記事を出すことはない」と答えているそうだ。 一方、同誌の編集長が４月２０日付で、現編集長（５４）から現同誌次長（４３）に交代するという。これについては、若返りを図るための人事で「朝日新聞襲撃事件をめぐる報道とは一切関係ない」としているそうだ。 これは、事実上「誤報」を認め、編集長を「更迭」ということじゃないのか！？ 手記の連載開始を聞いて、半信半疑で警察庁の担当記者を走らせた日が思い起こされる。ゲラを手にした幹部は「秘密の暴露がない。ガセだ」と、一言で切り捨てた。 それでも、筆者は発売されると毎号、手記のページを真っ先に読んだ。ただ、読むほどに、うさんくささがつきまとった。 朝日の抗議をはじめ、新聞各紙や週刊誌の批判などにも決して譲ることは無かった。 ノンフィクションやルポルタージュを掲載する媒体として貢献してきた雑誌の休刊が相次いでいる中での、今回の事態である。 新潮社側がだんまりを決め込むなら、雑誌ジャーナリズムの信用が揺らぎかねない。大きなダメージである。よもや、手記が単なる「話題づくり」だったなんてことはなかろう。 長年の愛読者の一人として、一連の経緯に首をかしげざるを得ない。 そして、日本テレビの報道番組「真相報道バンキシャ！」で岐阜県の裏金づくりをめぐる誤報問題だ。虚偽証言した元建設会社役員からは複数の資料提供を受けたが、「身元が特定される」ことを理由に番組担当者は不十分な裏付けのまま放送していたというのだ。 これにはあきれ果てた。チェック体制も機能してなかった。 なんてことなんだろう！？ しかも、社長は誤報の経緯を検証し、問題の真相を伝えることもなく、突然辞任した。 新潮の手記、日テレの誤報、いずれも問題の根源は取材の基本となる「裏付け」の甘さどころか、ずさんさにあると思う。 卑近な例で恐縮だが、現場で若い記者と仕事をしていたころ、ベタ記事にしかならないネタでも、裏取りは徹底させた。サツが対応してくれないと泣き付かれても「裏を取るまでは引き揚げてくるな」と、突き放した。そうやって体で覚えていったものだ。 今年で、週刊新潮は創刊（１９５６年）から５３年、日本テレビは本放送開始（５３年）からは５６年。他の週刊誌やテレビもほぼ同じだろう。半世紀をすぎ、人間で言えば、人によっては「足腰」の衰えも気になり始めるころ。 同様に、雑誌やテレビも「取材の足腰」が弱まり、加えてスクープ合戦に、その「体力」がついていかなくなりつつある証左と言えば、いささか言い過ぎか。 そうとでも考えないと、筆者のアタマは「迷走」するばかり。では、新聞はどうか。朝日、読売、毎日…。軒並み、創刊から１３０年を超える。ならば、新聞はさらに「深刻」なのか！？ そろって、原点に立ち戻るいい機会かもしれないー。 （以上） | |
| このブログへのチップ 101100pts. [チップとは] [このブログのチップを見る] [チップをあげる] |
| このブログの評価 ★★★★★ [このブログの評価を見る] [この記事を評価する] |
|
◆この記事へのコメント | |
| コメントはありません。 | |
