モラルハザード・スパイラルを招く政府の希釈政策;「明治粉ミルク事件」 | |
2011年12月7日 22時50分の記事 | |
考え過ぎでしょうか? ドイツ放射線防護協会会長のDr. セバスティアン・プフルークバイル氏が勧告した国際合意に抵触する日本政府の「放射能希釈政策」は、「311」以前の事実上の値を数百倍に高めた暫定基準値という安全だと言えない極めて無責任な基準を9ケ月放置した結果、食品業界のモラルハザードを招く主要因となりこれを放置するとそのスパイラルにより無残な結果を招きかねません。
昨日報じられた「明治粉ミルクでセシウム30ベクレル/kg検出」され対象商品の40万缶を交換・回収する、原因は乾燥させるための外気によるものとのニュース。 これが本当の原因だとすると工業用フィルタを通して入った外気でも基準内といえども30ベクレル/kgものセシウムを帯びてしまうことになります。そして、フィルタを通さず外を歩いていた東北・関東の人たちは想像できないほどの体内被曝をしていることになります。さらに、粉ミルクだけでなく東北・関東で製造されたあらゆる食品が汚染されているということになります。 これは大変なことです。極めて大きな不安を社会に発表したことになります。 果たして、明治はこのことが重大な社会不安を与えることと認識して発表したのでしょうか。 多分、そんな認識はなかったと思われます。 なぜなら、この外気が原因であるとのことは「ウソ」だと思われるからです。 さあ大変です。こんな子供じみた「ウソ」をつくと同業や食品業界、消費者から「ウソ」をつくなと明日から猛抗議が押し寄せるのではないでしょうか。 内部告発があるかも知れません。 何年か前に起きた雪印乳業の事件、賞味期限を過ぎた牛乳を新しい牛乳に混ぜて乳製品を作っていた事件を思い出します。食品業界の一部の職業倫理低下は50年以上前の「森永事件」など上げればキリが無いほどありますが、その原因の第一は業者のモラルハザードの認識の欠如であり、第二は業者と監督機関との馴れ合いです。 これらの不祥事は今までに幾度も重ねられ、その度に改善点や反省が述べられてきましたが、学習能力の低い業者と監督機関の実態をさらす結果に終わっています。 この「明治粉ミルク事件」のほんとの原因はどこにあるのでしょう。 このことは、ネットでは「明治の粉ミルクが怪しい」と以前から噂されていました。 最近はネットで噂されていることが後日、事実として判明することが多くなってきましたが、この「明治粉ミルク事件」も噂通りだと思われます。 この原因は多分放射能汚染地域の牛乳を混入したことによるものと思われます。 放射能汚染地域の牛乳が放射能基準値を超えていても混入し薄めてしまえば基準値未満になるから大丈夫との浅知恵で行われたのではないでしょうか。 すなわち「希釈」です。 「希釈」して基準内に収まっていれば「ほんとうに安全かどうか」関係ない、消費者にもわからないから良いのではと思って実施したものと思われます。 しかも政府の無責任なとても安全と言えない9ケ月放置したままの大幅に緩めた放射能基準値を参考に実施されたものと思われます。 このようなことが他でもあり得るのではないでしょうか。 明治の中国担当営業部長が中国の消費者に「この粉ミルクはオーストラリア産の原料を使いオーストラリアで製造されたものなので安全です」とアピールし、中国で「311」以来落ち込んだ売上の挽回を図ったようです。 しかし、日本国内でこのような不祥事が発覚すると日本の食品業界の国際的な信用は地に落ちてしまいます。 政府は一日も早く暫定値を安全と言える「311」以前の正常値に戻し、生産者、卸業者、製造者の管理監督を徹底し国内の消費者の信頼を取り戻さない限り海外への輸出など到底望めるものではありません。 この状態を放置すると、食品業界のモラルハザード・スパイラルが起き見るも無残な結果を招きかねません。 「311」以来、日本人の正直で冷静な行動に国際的な賞賛の声が上りましたが、日本政府は真摯にこの事態と向き合わなければ、ドイツ放射線防護協会会長から勧告され危惧されたような結果を招き、日本国民の対極にある極めて不誠実で無能な政府だと軽蔑されることになるでしょう。 | |
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