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防衛計画大綱の見直しを安倍首相が懇談会会議で明言するのは宇宙軍創設へ進む米露との協調あり!! |
[防衛] |
2018年8月31日 0時0分の記事
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この8月、米国のトランプ大統領が「宇宙軍」の創設を明言し世界に衝撃を与えた「歴史的な意義」を観るならば、防衛計画大綱の見直しを安倍首相が懇談会会議で明言するのも至極当然の事でしょう。
8月29日に首相官邸HPが「安全保障と防衛力に関する懇談会」の題で次のように安倍首相の発言を公開しました。
『平成30年8月29日、安倍総理は、総理大臣官邸で第1回安全保障と防衛力に関する懇談会を開催しました。
安倍総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。 「三村座長を始め、有識者の皆様におかれましては、お忙しい中安全保障と防衛力に関する懇談会への参加を急遽いただいたことを、厚く御礼申し上げたいと思います。
私は総理就任以来、安全保障政策の立て直しを進めてまいりました。国民の命、平和な暮らしを守り抜くことが政府の最も重要な責務であります。そして、安全保障政策の根幹となるのは自らが行う継続的な努力であります。立ち止まるわけにはいきません。
我が国の安全保障をめぐる環境は、現在の防衛大綱を策定した5年前に想定していたよりも、格段に早いスピードで厳しさと不確実性を増しています。このため、我が国防衛の指針である防衛大綱について、再び見直す必要があると判断いたしました。
大綱の見直しに当たっては、まず何よりも現実から目をそらすことなく、真正面から向き合うことが不可欠であります。今や、サイバー空間や宇宙空間など、新たな領域で優位性を保つことが我が国の防衛に死活的に重要になっています。
もはや、陸海空という従来からの区分にとらわれた発想では、あらゆる脅威から我が国を守り抜くことはできません。従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていく必要があります。このような困難な課題を乗り越えていくには、あらゆる観点から課題を分析し、様々な分野における知見や経験を結集させなければなりません。本日、お集まりいただいた有識者の皆様におかれましては、本懇談会において安全保障、防衛政策を中心とした各分野における多大な知見や御経験を存分にいかして御議論いただき、忌憚(きたん)のない御意見を賜れればと思いますので、よろしくお願い申し上げます。」』
筆者が特に注目している点は、『今や、サイバー空間や宇宙空間など、新たな領域で優位性を保つことが我が国の防衛に死活的に重要になっています。』と、『もはや、陸海空という従来からの区分にとらわれた発想では、あらゆる脅威から我が国を守り抜くことはできません。』の2点です。
警察や海上保安庁なども不審船漂着等を受けて「テロ」「ゲリラや特殊部隊対処」「不法上陸」等の対策を強化していますが、これらは治安維持レベルであり、とても新たなる脅威への対処が出来るレベルにはありません。
同日、zakzak by 夕刊フジが「トランプ政権「宇宙軍創設」でロシアと連携も 宇宙空間の軍事的支配もくろむ中国に対抗 藤井厳喜氏「日本も情報力強化を」」の題で次のように伝えました。
『ドナルド・トランプ米政権が打ち出した「宇宙軍創設」戦略が注目されている。宇宙空間の軍事的支配をもくろむ中国に対抗して、ロシアと連携・協調する可能性が指摘されているのだ。米国が警戒レベルを高めた要因として、中国が「人工衛星」を狙った破壊兵器の開発を着々と進めていることがある。中国人民解放軍については「核の先制不使用政策」を転換した可能性も懸念されている。専門家は、米国と同盟を結ぶ日本も、宇宙空間を利用した情報収集力の強化に早急に取り組むべきだと主張している。
「中国の不透明な核近代化計画は、疑念を抱かせるのに十分だ」 米国防総省は最近、中国の軍事動向に関する年次報告書で、こう指摘した。中国軍内で、通常兵器による攻撃で体制や核部隊が危機にさらされると判断した場合、核使用を辞さないとの見解が浮上しているという。複数の軍高官が見解を公に表明しているとされる。
中国はさらに、宇宙配備の早期警戒システム整備も加速させている。米中貿易戦争が激化するなか、とても看過できない動きといえる。 こうしたなか、トランプ大統領が今月9日、自身のツイッターで発信した、《必ず宇宙軍をつくる!》という決意が改めて注目されている。
投稿に先立ち、マイク・ペンス副大統領も同日、国防総省で演説し、「宇宙軍を創設すべきときが来た」「2020年までの『宇宙軍省』設置を目指し、直ちに行動に出る」と語った。
さらに、「力による平和」を掲げ、「敵は新たな戦争兵器を宇宙へ持ち込むために動いている」「宇宙は、米国が支配しなくてはならない」とも訴えた。 宇宙軍は、米軍が運用する偵察衛星や弾道ミサイル追跡システム、衛星利用測位システム(GPS)など、宇宙空間に関わる米軍のすべての活動を統括する。
トランプ政権が危機感を抱く背景には、中国とロシアが宇宙空間で軍事能力を向上させている現状がある。 なかでも、共産党一党独裁の中国への警戒感は、際立っている。中国が、東・南シナ海などで軍事的拡大路線を進めるだけでなく、他国の衛星などを標的にした破壊兵器の開発を推進しているためだ。
中国は、2007年に自国の気象衛星を破壊する実験に成功し、最近では、ミサイルやレーザーなどの発射実験を続けざまに強行している。 米メディアによると、中国は昨年8月、新型人工衛星攻撃用ミサイル「DN−3」を打ち上げた。このときは失敗に終わったが、同ミサイルの実験は、15年と16年にも1回ずつ確認されているという。
現代社会は、人工衛星を利用した通信や放送、気象観測、GPS情報などによって支えられている。この状況を放置すれば、「自由と民主主義」「人権」「法の支配」を重視する民主主義陣営が、独裁国家に宇宙から支配されかねない。
国際政治学者の藤井厳喜氏は「冷戦時代から、米国とロシア(ソ連)の間では、『互いに偵察衛星は撃ち落とさない』という暗黙の了解があった。中国の破壊実験は、この慣例を破棄するものとして受け止められ、米国は危機感を強めている」と説明する。 そして、米国の宇宙軍創設は、「対中牽制(けんせい)」を目的としながら、副次的に、ロシアとの軍事的な協調を加速させる可能性があるというのだ。藤井氏が続ける。
「これまで米ロは、国際宇宙ステーションの開発で協力関係にあった。加えて、米国は、衛星を搭載したロケットのエンジンをロシアからの供給に頼っている。宇宙軍創設によって、米ロの連携が深まる方向に進むだろう」 7月にフィンランドの首都ヘルシンキで行われた米ロ首脳会談は「米ロ連携」の布石になったといえる。 それまで、「米ロ関係の悪化」が指摘されていたが、トランプ氏と、ウラジーミル・プーチン大統領は「両国の対話を深める」ことを確認し、中国を牽制する「包囲網」が形成されつつある。
日米同盟の枠組みのなかで、日本はどう対応すべきか。 前出の藤井氏は「現代は、宇宙を含めて軍事作戦を統合的に運用する時代だ。そのために通信・偵察衛星は決定的に重要であり、日本は独自の衛星を早急に整備し、強化する必要がある。日本が情報面で『米国頼み』から脱却することは、米国にとっても悪くない」と話している。』
筆者は平成30年度防衛白書を拝読しましたが、その文書の多くは厳しい世界の軍事情勢と質、量ともに大きな転換を図らなければならない日本の防衛が抱える深刻な現状をここまで公開するのか、という内容でした。 防衛大綱の改定は当然の事です!!
防衛計画大綱の見直しを安倍首相が懇談会会議で明言するのは宇宙軍創設へ進む米露との協調あり!!
日本も本格的な海兵隊や宇宙軍、常設統合軍などの創設を!!
8月29日、首相官邸にて「安全保障と防衛力に関する懇談会」で発言する安倍首相(中央)
出典:首相官邸HP
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