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新機能護衛艦「くまの」の進水とSM3ブロック2AのICBM迎撃実験成功は日本の防衛を一変させる!! |
[防衛] |
2020年11月22日 0時0分の記事
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皆様、晩秋の候、三連休をお楽しみの方も多くおられるかと存じます。 11と22の語呂合わせの良い本日に吉報をお届け出来ることは筆者にとっても望外の幸せに存じます。
吉報とは、日本が世界に先駆けて建造している「FFM」と呼ばれる新機能護衛艦の一番艦「くまの」が進水した事、そして、日米共同開発で完成させた迎撃ミサイルSM3ブロック2AのICBM迎撃実験成功です。
11月19日、防衛省・海上自衛隊HPにて、次のように新機能護衛艦「くまの」の進水について、次のように公開されました。
『平成30年度計画護衛艦「くまの」 令和2年11月19日(木)三井E&S造船株式会社 玉野艦船工場において、平成30年度計画護衛艦「くまの」の命名式・進水式が行われました。
艦名「くまの」の由来 護衛艦の名称は、「天象、気象、山岳、河川、地方の名」を付与することが標準とされています。 本艦は、海上自衛隊の部隊から募集し、防衛大臣が決定しました。 「くまの」は熊野川に由来した名前となります。
概要 艦番号 2 基準排水量 3,900トン 全長 133.0m 全幅:16.3m 深さ:9.0m 機関形式 CODAG(2軸) 馬力 70,000PS 主要装備 62口径5インチ砲 1基 SeaRAM 1基 遠隔管制機関銃 2基 VDS、TASS 1式 対機雷戦用ソーナー 1式 UUV 1艇 USV 1機 簡易型機雷敷設装置 1式 哨戒ヘリコプター 1機 VLS装置 1式など 乗員 約90名 艤装員長 2等海佐 櫻井 敦(さくらい あつし)
就役予定 令和4年(2022年)3月頃』
これについて、岸信夫防衛大臣は防衛省・自衛隊HPが11月17日の記者会見で次のように発言しています。
『Q:今週、新しい護衛艦FFMが進水しますが、この護衛艦の果たす役割と、今後イージス艦や既存の護衛艦とどのような役割分担をしていくのかお聞かせください。
A:今月19日に進水予定であります新型の護衛艦、いわゆるFFMでございますけれども、従来から護衛艦が担っている警戒監視、警備の任務に加えて、機雷の処理も可能であるということです。多様な任務への対応能力を向上させた護衛艦であるという位置付けであります。FFMの定員については従来の汎用護衛艦の定員が約200名であることに対して、FFMの定員については、船体のコンパクト化等によってですね、約100名程度になる見込みであるということであります。また、複数クルーでの交代勤務等の導入によって、稼働日数の増加を図るということとしております。防衛省としては、こうしたFFMの特性を生かして、他の護衛艦との役割分担・連携等を考慮して、護衛艦部隊全体として、わが国の防衛に万全を期すべく、活用していきたいと考えているところでございます。具体的には、FFMにより、増大する平時の警戒監視への対応、有事においてはイージス艦や他の護衛艦が実施する、高烈度の海上作戦をはじめとする各種任務を補完することを想定しているということでございます。』
FFMは次の進水式の画像の通り、極めて未来型で省力化・ステルス化等を前面に打ち出した新型艦です。
出典:防衛省・海上自衛隊HP
一方、1月18日20時33分に産経新聞 THE SANKEI NEWSが「米、北のICBM迎撃へ2段構え イージス艦発射実験が成功」の題で「米大統領選」の特集項目にて、次のように伝えました。
『【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省ミサイル防衛局は17日、日米が共同開発しているイージス艦搭載型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」による大陸間弾道ミサイル(ICBM)迎撃実験に成功したと発表した。艦船から発射されたSM3ブロック2AによるICBMの迎撃成功は初めて。実戦配備が進めば、米国は北朝鮮の核の脅威に対する新たな対抗手段を手に入れることになる。
米国はICBM迎撃システムとして、米本土のアラスカ州や西部カリフォルニア州に地上発射型迎撃ミサイル(GBI)を配備している。海上のイージス艦から発射されるSM3ブロック2Aと合わせた2段構えの迎撃態勢により、北朝鮮からのICBM攻撃を想定した米本土防衛能力と抑止力が格段に向上することになる。
迎撃実験の成功は、先月行われた朝鮮労働党創建75年の軍事パレードで新型ICBMを公開した北朝鮮の金正恩体制を牽(けん)制(せい)する材料にもなりそうだ。
実験は、太平洋のマーシャル諸島クエゼリン環礁の実験施設から発射されたICBMに見立てた飛(ひ)翔(しょう)体を、ハワイ北東沖に展開していたイージス駆逐艦「ジョン・フィン」が衛星システムからの情報に基づきSM3ブロック2Aで迎撃し、飛翔体を破壊した。米メディアによると、飛翔体は北朝鮮が開発したICBMを模しており、大気圏外で迎撃に成功した。
この迎撃ミサイルは、神奈川県横須賀市に司令部を置いて西太平洋を作戦海域とする米海軍第7艦隊に配備されるとみられる。
SM3ブロック2Aは三菱重工業と米レイセオン・テクノロジーズが共同開発している。SM3は元来、中距離弾道ミサイル(IRBM)の迎撃用に開発されたが、今回の実験でより高高度を飛ぶICBMにも対応可能であることが証明された。
ミサイル防衛局のヒル局長は声明で「重大な成果であり、開発計画の重要な一里塚となる」と強調した。
米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領が来年1月に大統領就任後、北朝鮮が核実験や長距離ミサイルの発射で米国に揺さぶりをかけてくるのは必至とみられている。
バイデン氏としては北朝鮮に毅(き)然(ぜん)とした姿勢を貫き、北朝鮮を再び非核化交渉の席に着かせることができるかどうかが注目されている。』
SM3ブロック2AのICBM迎撃成功について、岸信夫防衛大臣は防衛省・自衛隊HPが11月19日の記者会見で次のように発言しています。
『Q:SM−3ブロック?Aのですね、ICBMの迎撃実験が成功したということで発表されたかと思います。日米共同で開発した迎撃ミサイルがですね、このように実験に成功したということで、日本の安全保障にとっての意義を教えていただけますでしょうか。
A:日本時間の11月17日、米国がこのICBMを模擬した標的を、東太平洋上のイージス艦から発射された迎撃ミサイルSM−3ブロック?Aで迎撃する実験を実施し、標的の迎撃に成功したということでございます。SM−3ブロック?Aは、12年にわたる日米共同開発を経て完成した、短距離から中距離の弾道ミサイルに対処し得るよう設計をされた迎撃ミサイルです。今回、当初の設計目標を上回るようなICBMの迎撃能力を実証したことは、日米の優れた技術を結集した成果であり、このSM−3ブロック?Aの高い信頼性・能力を実証したものと、このように考えているところでございます。SM−3ブロック?Aは、令和3年度以降、日本においても順次配備をする計画となっているところでございます。配備を着実に進めることによって、弾道ミサイルの脅威への対処に万全を期してまいりたいと思っています。
Q:これは日本の抑止力、拒否的抑止だと思うのですけれども、これを抑止力を高めることに役立つというふうにお感じになっていますでしょうか。
A:先ほども言いましたけれども、高い能力を示すということでですね、これは信頼性、そういった面からも、抑止力を高めることにはなると思います。いずれにいたしましても、我々としてはSM−3ブロック?A共同開発ということついては、わが国の防衛に資する、こういうことで考えています。』
初期型のSM3が射程1200km以上と公開されていますが、今回、ICBM迎撃実験に成功している事からもSM−3ブロック?Aは射程が初期型のSM3の3倍程度はあるのではないか、と推測されます。
新機能護衛艦「くまの」の進水とSM3ブロック2AのICBM迎撃実験成功は日本の防衛を一変させる!!
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