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くる天
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台湾有事シナリオ一つでも防衛対応は複雑怪奇です!!
[防衛]
2023年9月21日 0時0分の記事

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あなたは、世間で「台湾有事シナリオ」「台湾海峡緊迫」等の報道を、「ウクライナ情勢」の次のレベルくらいに報道やSNSで見聞し、肌身で感じていませんか??

筆者も日々、強く感じています。
きっと、貴方も貴女も同じでしょう。

それでは、巷に流れている台湾有事シナリオ、どの程度信頼性があるのでしょうか??
結論から申し挙げるならば、「予測の範囲」に過ぎません。
何故でしょうか。


世の中、過去の出来事を「分析」「論評」するのは比較的簡単ですね。
為替レート、売り上げ予測、商品等の値段の推移などはその良い例です。

それでも、それらを含めて、「直近の未来予測」をしなければ、それが当たらなければ、商売にせよ、ビジネスにせよ、企業や国家戦略にせよ、成り立ちません。
それに必要とされるものが、力量とか、予測力、洞察力などと表現される能力なのです。

そして、それを得るには、高い確度の情報力も不可欠です。


9月16日10時00分にzakzak by 夕刊フジが「ニュース裏表 巷にあふれる「台湾有事シナリオ」の問題点 日米参戦の口実に…あり得ない「尖閣諸島の同時攻撃」 最も有益な分析とは」の題で峯村健司氏の執筆投稿にて次のように伝えました。

『新著『中国「軍事強国」への夢』第2弾

筆者が最初にまとまった「台湾有事」に関する論考を出したのは、2020年8月。「習近平の『台湾併合』極秘シナリオ 日本は確実に巻き込まれる」と題する記事を、文藝春秋誌上に発表した。その反響は大きく、朝の情報番組でも約1時間かけてシナリオを解説した。

これに対して、「危機を煽っている」「中国は失敗するリスクを恐れて実行しない」など、一部の専門家らから批判された。当時、日本国内では「台湾有事」はほとんど語られることはなく、むしろタブーに近かった。想定内の反発だったといえよう。

こうした認識は、わずか3年余りで激変した。専門家やメディアも公に「台湾有事」の可能性を指摘するようになった。日本政府だけではなく、シンクタンクやコンサルティング会社が、有事を想定したシミュレーションや危機管理のシナリオづくりをしている。

だが、いずれも違和感を覚えている。


(中略)

中でも、自衛隊内や一部の有識者が主張する、中国軍が台湾侵攻と同時に尖閣諸島(沖縄県石垣市)を攻撃したりするシナリオはあり得ないと断言できる。中国の台湾併合の戦略目標として、自衛隊と米軍の介入をさせないことが最も重要となる。尖閣に手を出せば、日米両国が参戦する口実を与えかねないからだ。そもそも、同時侵攻を示唆する文書や演習を筆者は見たことはない。

(中略)

真の意味で、有事に対応できるシナリオづくりに欠かせないのが、信頼できる証拠だ。それに寄与しようと、新著『中国「軍事強国」への夢』(文春新書)を出版することになった。習近平政権の戦略に影響を与える中国国防大学教授の劉明福(りゅう・めいふく)上級大佐が記した「台湾統一」のシナリオこそが最も有益といえよう。


劉氏は、1861年に米国で起こった「南北戦争」を「統一戦争」と見立て、北部連合がどのように統一のための「錦の御旗」を掲げて、南部を打ち破ったかについて緻密に分析したうえで、中国による台湾併合のやり方を解説している。

さらに驚いたことに、本書では統一後の台湾をどのように統治していくのか、についてもページが割かれていたのだ。本書が中国で出版されたのは2020年。すでにこの段階で、中国の軍、政府内の議論が、「統一方法」から「統治方法」に焦点が移っていたことを裏付けている。「台湾有事が起こるか起こらないか」という議論をしている日本が周回遅れであることが浮き彫りとなった。


いずれの部分も中国版では掲載されておらず、本書が世界初となる。米中対立の、そして台湾有事の最前線である日本で本書を先駆けて出版できることを光栄に思うとともに、より現実に即したシナリオづくりに貢献できれば監訳者として望外の喜びだ。 (キヤノングローバル戦略研究所主任研究員)』

尚、記事で紹介された峯村健司氏の著書の目次をAmazonでは一部抜粋の上で、次のおように紹介しています。

『第1章 習近平強軍思想とは何か
第2章 解放軍の戦略新思考
第3章 強軍化事業への道
第4章 習近平国家安全戦略の4大転換
第5章 反台湾独立から祖国の完全統一へ
第6章 イデオロギー戦で打ち勝つために
第7章 新時代の中国が直面する8つの戦場
第8章 世界一流の軍隊になるための戦略
第9章 科学技術の振興こそが強軍化への近道
第10章 富国強兵の鍵となる軍民融合
第11章 世界一流軍隊建設の要は海洋にあり
第12章 21世紀の人民解放軍は国土内には留まらず』

つまり、中国は国家総動員体制で台湾統一をしようとしているのです!!
決して、甘い見識を持ってはなりません!!



我が日本政府も防衛省・自衛隊も急激に変化する内外情勢に対処すべく、防衛体制強化を急いでいます。

9月15日15時30分に同メディアが「菊池雅之「最新国防ファイル」
防衛省、過去最大規模7・7兆円概算要求 常設の統合司令部創設 これまでにない規模とスピードで部隊整備、装備調達」の題で次のように伝えました。

『防衛省は、2024年度概算要求において過去最大規模となる7・7兆円を計上し、大きな話題となっている。

その中には、防衛省自衛隊の大規模な組織改革も盛り込まれていた。目玉となるのが、陸海空自衛隊による統合運用化の実効性を強化するため、常設の統合司令部を創設することだ。

これまでも、弾道ミサイル対処や東日本大震災などの大規模な災害派遣において統合任務部隊JTF(Joint Task Force)を特別編成してきた。しかし臨時の司令部では、平時から有事までのあらゆる段階において、シームレスに対応できない。そこで、2024年度末に約240人で構成される統合司令部を防衛省内に設置することを決めた。統合指揮官は陸海空幕僚長と同格の将官を配置する。

そして、わが国に向けて飛来する敵の弾道ミサイルや巡航ミサイル等を迎撃する「統合防衛ミサイル防衛能力」を高めるため、約1兆2700億円をかける。その手段の要となるのが、各種スタンドオフミサイルだ。

スタンドオフミサイル等、各種ミサイルの洋上発射プラットホームとなるべく、海上自衛隊は、イージスシステム搭載艦を2隻配備する。来年度より建造に着手し、2027年以降の配備を目指す。1隻あたり約3950億円となる見込みだ。既存のイージス艦よりも各種ミサイルの搭載数を増やす。

陸上自衛隊では、16式機動戦闘車を171億円で19両、10式戦車を168億円で10両、20式小銃を43億円で9927丁など、すでに配備している装備についても取得を継続していく。さらに、V―22オスプレイの基地となる佐賀駐屯地(佐賀県)新設に係る施設の整備費671億円が計上されている。

航空自衛隊では、F―35Aを8機を取得し、短距離離陸・垂直着陸が可能なF―35Bも7機取得する。F―35Bは、護衛艦「いずも」型に搭載するためであり、新田原基地(宮崎県)に「臨時F―35B飛行隊」を新設することも明記された。

これまでの防衛省自衛隊にはなかった規模とスピードで、部隊の整備、装備の調達が行われていく。

■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。講談社フライデー編集部を経てフリーに。陸海空自衛隊だけでなく、米軍やNATO軍、アジア各国の軍事情勢を取材する。著書に『自衛隊の戦力―各国との比較』(メディアックス)、『陸自男子―リクメン』(コスミック出版)など。』


台湾有事シナリオ一つでも防衛対応は複雑怪奇です!!




峯村健司氏監修『中国「軍事強国」への夢』(文春新書)
出典:amazon.com


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