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生活の中の感動
[散策とか小旅行みたいなもの。]
2010年1月26日 8時52分の記事

社会の中で色々なことを経験たせいなのか 年齢を重ねるごとに『感動』という言葉から遠ざかっていたようです。


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いつもの朝の風景です。



自宅近くから見た 朝焼け。

夜空が上り始めた太陽に駆逐されていきます。街並みの影から日の光が差し込み始めるちょっと幻想的な風景でした。

カメラを手に入れてから(コンパクト・デジカメは、持っていましたが)妙に風景が気になり始めています。

今までも同じ風景や景色を見ていたはずなのに どこか違って見えます。
街並みや人の流れなど 色々な物が面白く思えて ちょっとしたことにも目が向くようになってきました。

アーティスティックな写真など撮れるわけもないのですが、気になる物があると鞄からゴソゴソとカメラを取り出して、パチリ・・・。

通勤も楽しく感じるようになってきました。
いままでは、単なるルーチンワーク的な時間でしかなかったのですが・・・。

う〜〜ん ポンタリングもかなり楽しくなりそうです。
(走ることよりも休憩が長くなりそうですけど・・・。w)

帰宅途中で見つけた景色です。



高層マンションにかかる月

都会の夜景の一齣でしかないのですが、いつもは帰宅を急いでばかりいて、夜空を見上げたことさえなかったような気がします。
夜空が高層の建物に切り取られて 面白い感じでした。

この空を見て、高村光太郎の詩で『あどけない話』という小詩があるのですが その中に『智恵子は東京には空がない』という一言が載っていることを ふと思い出しました。
ずいぶん昔に読んでいた詩集なのですが、こんな風景に触発されて思い出すなんて、なんだか不思議です。

あどけない話

智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながらいふ。
阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。

そんなことを思い出したからのでしょうか、まっすぐに帰宅せずに 少し足を伸ばして入間川まで 行ってみました。

土手から見た風景は たしかにあの高層ビルに切り取られた夜空とは違っています。



鉄橋と夜空

それにしても空が明るい。
街灯りが夜を押し上げているように感じられます。



走り抜けてゆく列車

あの灯りの中には 仕事に疲れて帰宅を急いでいる人が 大勢乗っているはずなのですが・・・



星空

いったい星はどこに行ってしまったのだろうと、暗い空に向けて シャッターを切ってみました。
肉眼では 見ることが出来なかった星達が 写っていました。

学生時代に出かけた山を思い出しました。
満天の星空の美しさ。
落語で与太郎が 物干し竿を持って 星を落とそうとするときがあるのですが
本当に それが出来そうなぐらいに見えるんです。

与太郎「落ちないねぇ〜」
八五郎「与太。おめぇ〜 なにやってんだ?」
与太郎「物干し竿で お星様を落とそうと思ってさっ」
八五郎「馬鹿だねぇ〜。そんなことやったって 落ちるわきゃねぇ〜だろう」
与太郎「だって、あんなに近いんだよ。物干し竿だって 一番長い奴を持ってきたんだから」
八五郎「おめぇ〜。もしその物干し竿で お星様が落ちるんだったら、昼間、洗濯物を干すときに お日様だって落ちちまうだろうが」
与太郎「あっ、そうかぁ〜〜〜」
八五郎「なぁ〜。まぁ〜。そんだけ お星様は高いところにあるって事だ」
与太郎「なんとかならないかなぁ〜」
八五郎「だから、屋根の上にでも上って やってみな。そうすりゃ、届くだろうよ」

実に馬鹿馬鹿しい話ですが、今思い出すとなんだか色々な意味で深い会話のような気がします。

散策しながらカメラ。
なんか取っても良い感じです。

忘れていたことを思い出させてくれる。

そんな気がします。

今度は仕事場近くをうろついて、面白そうな物を撮ってみることにしますか・・・。w


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