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読書 『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡』
[インドア的生活(読書)]
2010年3月11日 23時30分の記事



書を捨ててという題名のこのブログを書きながら、こんなことを言うのもなんですが 私は本がメチャメチャ好きです。爆


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学生時代の時のように、年間百数十冊というレベルにはなりませんが、本は好きです。
なぜならば

そこには未知なる世界があるから

インナースペースにおいてのアウトドア(←わけ判らん)といいますか・・・。

わたしの読書傾向は基本的には何でもありありです。

推理小説も読みますし、恋愛小説も読みます。
SFはごちそうの部類ですね。
歴史物、堅い本、なんでもです。

活字中毒

といってもいいかもしれません。
常時 机の上に読んでいない本が無いとイライラしますから・・・。

読むスピードは、早い方だと思いますが 今はコントロールできます。
速読をすると

内容は把握するのですが、感動を得られないので。

でっ、今まで読んだ本などの紹介を始めることにしました。

ほら、一応 インドア的生活の所に作ってあるでしょ?w

もちろん索引的な物も作りますので、利用してください。
あまりにも多いので、一気にというわけにはいかないですし、内容を忘れかけているものやぼんやりとしか覚えていないものに関しては、読み直したり調べなおしたりしてからアップするつもりです。
シリーズや長編ものに関しては、文庫本を基本にわけてアップします。
絶版のものもあるかも知れませんが、その時はご容赦ください。
(図書館にあるかもです。)

今回は、


『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡』


の紹介です。

この作品は、『君主論』、『ティトゥス・リウィウスの最初の十巻についての論考(リウィウス論、ローマ史論考、ディスコルシ、政略論とも呼ばれている)』、『戦術論』、『フィレンツェ史』、『戯曲 マンドラゴラ』などを書いたルネッサンス期のイタリアに実在した現実主義者であり政治学者であったマキアヴェッリの生涯とマキアヴェッリが生きた時代を描いた作品です。


マキャベリズム(マキアヴェリズム)


というこの言葉は、知っている人が多いと思います。
内容がかなり都合の良いように解釈されている面がありますが、

『目的の為には手段を選ばない』

という考え方ですが、
これは本来

『国家が危機に陥った場合政治家は、(国家存続の)目的のために有効ならば、手段を選ぶべきではない』

ということを述べたのしか過ぎなかったのです。
まるで権謀術数主義者(目的達成のためには手段を選ばない人)の権化のような誤解をされている人物ではありますが、意外なほどにこの人物に関して生き生きと書かれた本は、少なくほとんどが歴史学的に書かれた学術書のようなものばかりと言っても良いでしょう。もちろん、海外の作家でマキャベリーのことを書いた作品もありますが、それでもこれほど有名な人物の割には、数多くは出ていなかったと思います。

この本を読んで感じたことは、

公的文書や私的文書(手紙や日記)が意外なほど多く残っている。

ということでした。
日本においては、このような文章が残っていることは意外に少なく、歴史的な解釈を行う際に資料として裏打ちできるものがあまり出てこないと言うことから考えれば、すばらしいことだと思います。

作者は、この残された資料からその時代においての彼の立場や生活、歴史的背景から考えられる彼の取った行動の意味などを考察して、文章を積み上げてゆきます。

こう書くと非常に読みにくい文章のような気がしますが、実際に読んでみると

決して読みづらくはない。

かえって心地よいぐらいにリズミカルで、ドンドン読んでいくことが出来るんですね。

私は評論家ではありませんし、読者としてもあまり優れているとは言えないと思いますが、この本はお薦めできます。

世界史(西洋史)を勉強していて、

わっけわかんねぇ〜〜〜。

と投げ出しそうな人には是非呼んで貰いたい本です。

ヨーロッパ史全体に興味が湧きますよぉ〜〜〜。



『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡 』 著者 塩野七生
(1987年 中央公論社/1992年 中公文庫/2010年4月 新潮文庫全3冊)

1988年 女流文学賞受賞


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