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風烈廻り昼夜廻り同心朽木重四郎
[【時代小説発掘】]
2010年7月13日 18時33分の記事


【時代小説発掘】
風烈廻り昼夜廻り同心朽木重四郎
末永喜一郎


(時代小説発掘というコーナーができた経緯)


第40回池内祥三文学奨励賞受賞!!!!


【梗概】: 

剣の腕は確かだが、生一本で純情、青臭くて単純な若者。北町奉行所風烈廻り昼夜廻り同心朽木重四郎の捕物帳らしからぬ捕物物語


【プロフィール】:

末永喜一郎。かつて評論を志すも、人と社会を描く歴史・時代小説の大きな魅力に抗えず・・・・!!
平成22年6月25日に雑誌大衆文芸掲載の「沼田又太郎の決意」等により、第40回池内祥三文学奨励賞を筆名『頼迅一郎』で受賞しました。


末永喜一郎のこれまでの作品:
雲、流るる
猿御前
信綱敗れる 


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【時代小説発掘】
風烈廻り昼夜廻り同心朽木重四郎
末永喜一郎



(一)柳橋の女芸者

「うっ、寒っ!」
 神田川から吹いてきた風に、北町奉行所同心朽木(くつき)重四郎は、思わず両手で、黒紋付きの冬羽織の襟を合わせた。
 小石川、下谷、浅草と見廻っての帰り道である。
 時刻はすでに五ッ半(午後九時)を過ぎていた。春とはいえ、寛政三年の正月二十一日の夜は、さすがにまだ肌寒い。
 柳橋を渡るとその先は両国の広小路だが、この時刻ではひっそりとしたものである。
 橋の下は、まださかんに裏河岸の船が行き交っていた。
 三味線の音や粋な小唄、端唄の声をかすかに聞きながら、
(この辺りも賑やかになってきたなあ)
 と思いながら、さんざめく通りを足早に歩いていると、
「ちょいと旦那。八丁堀の旦那」
 後ろから呼びかける声がある。
 若い女の高く良く通る声だった。こんなところで、こんな時刻に大きな声で呼びかける女を重四郎は知らない。
 そのため始めそれが、自分を呼んだ声だとは気づかなかった。料理屋の小粋な若女将が、顔見知りの定町廻り同心へ呼びかけたのだろうと思ったのだ。
 無視して先に進むと、からころという心地よい下駄の音といっしょに、もし、という声が追いかけてきた。
 怪訝に思って振り向くと、
「やっぱり。朽木重四郎さまでございますね」
 酒でほんのり上気した女のこぼれんばかりの笑みとともに、親しげな言葉が飛んできた。
 練り色の艶ややかな着物に桐の下駄、左褄に取ったその姿は、女芸者かと思われた。
 にっと笑った顔が、ふるいつきたくなるほどに色っぽい。
「・・・・?」
 だが、重四郎に女芸者の知り合いはいない。
「お見忘れですか?」
 女芸者は科をつくるようにして重四郎に寄ってきた。
「あっ!」
 軽い驚きの声とともに、足をもつれさせたか、女芸者はしなだれかかるように重四郎の懐に飛び込んできた。
「危ない!」
 重四郎は、両手でしっかりと受け止めた。脂粉の甘い香りが鼻腔をくすぐる。
 胸の中で、恥じらうように背けた女の顔は、周りの灯りに照らし出されて、ほんのり上気しているように見えた。 酒が入っているのだろう。その艶めかしい女の色香に重四郎の方が酔ってしまいそうだった。
 慌てて気を奮い立たせると、
「はて。誰であったか?」
「あたしですよ。あたし」
「・・・・?」
「はつですよ」
「あ・・・・!」
 突然、重四郎の脳裏に一年前のおはつの顔が鮮やかに蘇った。思わず懐かしさにとらわれたとき、
「おせいはどこへ行った。おせいや」
 酔客の大きながらがら声が響いてきた。近くの料理屋の二階の座敷からのようである。
「ちぇっ。いけすかない。旦那、こちらへ」
 おはつと名乗った女芸者は、重四郎の袖をつかむと近くの別な料理屋に引っ張っていった。

「おせい姐さん!」
「ちょいと奥を借りますよ。いつものようにね」
 店とは馴染みなのだろう。仲居らしい女に片目をつぶると、重四郎をそのまま奥の座敷に引いていった。
 店の者からおせいと声を掛けられた、ということは、おはつと名乗った女芸者の源氏名がおせいなのだろうと想像はついた。
 源氏名からして深川の女芸者(辰巳芸者といった)ということはない。柳橋に女芸者が現れた、とは聞いていたが、あのおはつが女芸者になっていたとは・・・・。
 重四郎は、その余りの落差に内心びっくりしていた。
 座敷に落ち着くと、
「いやな客。ちょいとお座敷を抜けてきたんですよ」
 おはつのおせいは、袖の袂をぱたぱた振って、襟元に風を入れた。
 くつろげた襟元の白さに、重四郎が、思わず目をそらせて、窓を開けようとすると、
「まだ夜風は、寒うござんすよ」
 何時の間にか、おせいが重四郎の手を押さえていた。その手の温もりに、重四郎が思わずどきりとしたとき、
「ごめんくださいまし」
 先ほどの仲居が、銚子と料理を持ってきた。

「おひとつどうぞ。それにしてもお久しぶりでござんすね」
「う、うむ・・・」
 おせいの酌を受けながら重四郎は、内心うろたえ戸惑っていた。
 おはつの頃と今のおせいとの落差もそうだが、知り合いとはいえ、女芸者と遊んだことなぞついぞなかったからである。身の処し方に当惑している、といった方が正確だろうか。
 重四郎は、北町奉行石河土佐守の御前に出たときよりも緊張していた。
「余りの変わりようにびっくりしたんじゃありませんか?」
「正直、驚いている」
 おせいが自分で注いだ盃を干すのを見て、重四郎も覚悟を決めた。
 だが、慣れない場所とて硬さはなかなかとれなかった。
「ふふ。旦那。お楽にどうぞ。かちんこちんになってちゃ、お酒もまずうござんすよ」
「う、うむ」
 重四郎が干した盃に、おせいがすかさず酌をした。
「あれからどうしたのだ」
「女一匹、どうやっても食べていけると思ったんですがね。世間さまは甘くはありませんでしたよ。いよいよ身投げでもしようかと思ったとき、さる旦那に拾われましてね」
 ときに女は、どきりとするようなことを平気で言う。
「苦労をしたようだな。その原因(もと)は、それがしにもある。すまぬ」
 おはつに対する後ろめたさが、小さな疼きとなって、重四郎の胸に蘇ってきた。
 だが、おせいは、
「冗談はよしてくださいよ。もう済んだこと。あたしは旦那のことなんか、これっぽっちも恨んでなんかいませんよ」
 からりと言って、銚子をとると重四郎の盃に再び酒を注いだ。
「お父っつあんが死んだのは、いはば自業自得ってもんですよ」
 気丈に続けて、自分も盃をくいっと呷った。
 おせいの言葉に重四郎は、救われたような気持ちになった。その安堵感と言うわけでもないのだろうが、勧められるままに盃を重ねていった。
 おせいの酌を受けて、良い気持ちになりながら重四郎は、そのときのことを思い出していた。それは、ちょうど一年前の今年と同じ正月(一月)も下旬の頃だった。
 あの日重四郎は、今日のように見廻りを終えて、神田川の新シ橋を渡ったのだった。

(二)火付けと火盗改

 後は八丁堀の組屋敷に帰るばかりである。
 五ツ(午後八時)を過ぎた頃で、左右に続く柳原の土手には、夜目にもそれと分かる夜鷹の姿が散見された。
 真っ直ぐ歩いて、横山町の角を右に曲がると、やがて浜町河岸に出る。
(千鳥橋を渡って伊勢町へ出るか。いや、小川橋から照り降り町へ抜けるか。それとも・・・・)
 帰り道をあれこれ思い惑いながら橘町に入ったときである。
 左手にひときわ目立つ大きな商家が目に入ってきた。店の大戸は下りているが、二階の閉めた雨戸から明かりが漏れている。
「多筒屋か・・・・」
 重四郎は二階の漏れた明かりを見て呟いた。
 この辺りは、浜町の堀を通じてそのまま江戸湾に出られることから、船を利用する大店が多い。
 両替商の多筒屋もそのような店の一つだと思われた。
「そういえば、近頃、両替屋が立て続けに、賊に襲われていたな」
 昨年、秋から冬にかけて一件ずつ、そして今年の正月明けにも神田佐久間町の両替屋が盗賊に襲われたばかりだった。
 賊は十人くらいで徒党を組んでいるらしい。襲った商家の者は、女といわず子供といわず全て皆殺し。有り金全部をさらっていくという、極悪非道な賊だと聞いていた。
 殺された商家の者の傷口があまりにも鮮やかで、凄腕の侍らしい男も混じっているのではないか、と噂されていた。その手並みから〈鎌風(かまいたち)〉と呼ばれて恐れられてもいた。
「ここは大丈夫だろうなあ」
 独りごちながら行き過ぎようとすると、
「むっ!」
 重四郎は、人の動く気配を感じて店の右手奥を見た。
 人影がそちらの方へ走りこんだような気がしたのだ。
 じっと五体の感覚を研ぎ澄ました。〈撃剣館〉という神道無念流戸ヶ崎熊太郎道場で鍛えた剣術の腕は確かである。
(間違いない。人の気配がする。それも、一人や二人ではない。まさか、両替屋を狙う賊ではないか?)
 辺りの気配を覗いながら重四郎は、店の右手に回り込んだ。そこは多筒屋の店の裏手にあたるところだが、隣家との境に小さな路地があった。
 ぶるっと武者震いがきた。賊の中に居るらしい凄腕の侍のことが脳裏をよぎった。鎌風の一味なら噂では十人くらいはいるはずである。
 だが、逃げようと思わなかったのは、同心という使命感と共に、戸ヶ崎道場で鳴らした自身の腕前への強い自信もあったからである。
(居る!)
 間違いなく、その路地に人の気配がする。

 ゆっくりと隠れるようにして重四郎は、角から路地の方を見た。
 空には下弦の月と星がきらきらと散らばっていたが、悔しいかな路地の中までは、明かりは落ちてこない。
 だが、灯りは不要であった。路地の真ん中辺り、多筒屋の真裏にあたる板塀のところが突然明るくなったのである。それは一人の男が火を付けたからだった。
 継ぎの入った綿入れを着込んだ貧相な男の顔が、ぼうと燃え上がった火明かりに大きく映し出された。
 年齢の頃、五十は過ぎていようか。足下には、ご丁寧にも焚き付け用の小枝が置いてある。いましもその小枝に火が移ったところだった。
(賊の仲間か?)
 火がついたのを見届けると男は、怯えたような目で左右を見て、すぐにその場から離れた。
 重四郎は慎重に辺りを窺った。
 風が出てきた。
(いかん!)
 このままでは火が燃え上がってしまう。賊の気配を探っているときではなさそうだ。
 重四郎は、風列廻り昼夜廻り同心である。役目柄、覚悟を決めて、角から路地の中に入っていった。
 火付けの男は、重四郎とは逆の方向に駆けている。
 賊の飛び出してくるのを警戒して重四郎が、無言で手早く火を消したとき、男は多筒屋の角を右に曲がったところだった。そのまま橘町の通りに出れば見失うこともあり得る。
 火が消えたことを確認して、重四郎はすばやく後を追った。賊が出てくる気配は全くなかった。男一人の火付けであることは、もはや疑いようがない。
 重四郎も路地を出て橘町の通りに出た。男は横山同朋町の方へいっさんに逃げていく。そのまま真っ直ぐ行くと、町を突っ切って武家屋敷にぶつかる。主は確か村越某(なにがし)といったはずだ。
 貧相な男の割に何と逃げ足の速いことか、と妙な感心をしながらも、自分の足ならば村越屋敷の前で追いつける、という自信もあった。
「待て!」
 無駄と知りつつ、初めて声で威嚇しながら足を速めた。男との差が一気に縮まる。そのとき、
「な・・・・!」
 重四郎は目を瞠った。
 いきなり路地から侍が現れると、腰の大刀を一閃させたのである。刹那、ぐえっ、という力のない断末魔の声を残して、重四郎が追っていた男は斬られてしまった。
 斬られた男が倒れ込むのを、さっと町人が二人現れたかと思うと、左右から男を支えて、そのまま横山町の方へ走り去っていった。
「あ、待て!」
 町人の方へ声をかけたが、斬った侍の方も気になった。
 侍は懐紙で大刀についた血糊をゆっくりと拭き取ると、ぱちりと腰の鞘に戻した。悠然とした所作である。一刀のもとに斬り捨てた剣の動きといい、その侍の腕が並々ならぬことを物語っていた。
 侍は血糊の着いた懐紙を懐へ入れると、そのまま何事もなかったかのように踵を返して、すたすたと歩き出した。重四郎のことなどまるで眼中にないかのようだった。

「待て!」
 重四郎はその侍の後を追った。
 盲縞の着流しにややくたびれた冬物の羽織姿、浪人の体に思われた。
 もしや賊の中にいる凄腕の侍ではないか。火付けが失敗したので斬って捨てたのかも知れない。そう思うと、重四郎は猛然と怒りが湧いてきた。
 村越某の屋敷前でその男に追いつくと、前に回って、
「そこな浪人。いかに武士とはいえ、いきなり町人を斬ることはなかろう」
 語気鋭く怒鳴った。怒りのために、声がやや震えているのが自分でも分かった。
「それがしは、北町奉行所の者だ」
 重四郎は十手を示した。
 腕にはいささか自信がある。このままこの理不尽な浪人を捕らえて自身番に引っ張っていこうか、という思いが頭をかすめた。
 辺りにはすでに二人の町人の姿はなかった。
「夜分に大きな声を出すな」
 その浪人体の男は、存外に落ち着いていた。
 頬の削げた、全体にそそけだった顔つきだが、目の光は尋常ではない。かといって狂気を湛えているわけでもない。全体的にくずれた感じもしない。剣の腕前といい、ただの浪人でないことは明らかだった。
(賊か? いや、違う。何者であろうか?)
 重四郎も警戒する気持ちになっている。侍の居合いを警戒して、互いの刃境(はざかい)を測っていた。
「何故の辻斬りか?」
「辻斬りだと。笑止な」
 男は、鼻で、ふんと笑ったように見えた。
「だから、町方は舐められるのよ」
「何!」
 その男は、まるで挑発するような言い方だった。
 十手をしまうと、思わず重四郎は腰の刀に手をおいた。
「あの男が火付けを図ったのは間違いのないこと。逃げようとしたので、やむなく斬ったまでのことだ。これが火盗のやり方よ」
 その男は冷然と言い放った。そして、
「それがしの名は、火盗改方同心早川弥藤次。以後、町方のお節介は無用に願おう」
 小馬鹿にしたように言うと、重四郎には構わず、すたすたと横山町の通りへ去ってしまった。
「なにゆえに火盗が・・・・」
 重四郎は呆然として、早川弥藤次と名乗った男の後ろ姿を見送っていた。
 まるで肩透かしをくらったような感じである。
 辺りには冴え冴えとした月明かりがあるのみだった。早川弥藤次の後ろ姿もすぐに見えなくなった。
 冷たい風が重四郎の背をひゅうと吹きすぎた。

(三)敵討ちの女

 本所から深川にかけて、いつもの見廻りを終えた重四郎は、米沢町の通りを汐見橋の方へ向かって歩いていた。
 もう一つ北の横山町の通りの方が大きいのだが、二日前の火盗同心が火付けを一刀のもとに斬って捨てたことが引っかかっていた。
 しばらく歩いていくと村越某の屋敷が、左手に現れるはずである。
 放火は、事の成就如何を問わず、市中引き回しのうえ火刑という大罪である。
 江戸は火事に弱い。いったん起きた火事は、消火設備の拙いこの時代では防ぎようがなかったのである。
 火に煽られ煙に巻かれ、逃げ遅れて家族が焼け死ぬ。一命は取り留めても、焼け出されて家を失い、家族とはぐれ、明日からの食と職を失う。
 火事は罪科もない多くの者を不幸にする。そのため、放火、付け火に対する処分は厳しいものだった。
 だが、と重四郎は思う。だからといって、有無を言わさず、斬って捨てて良いものだろうか、と。
 まして、火はぼやとも呼べない段階で自分が消し止めたのではないか。そんな男をいくら火付けとはいえあっさりと斬って良いのだろうか。
 男は五十がらみの小心者に見えた。身なりから見て、放火をするには余程のわけがあるように思われたのである。
 火を付けようとしたのは、多筒屋という両替商である。両替商は金貸しもやる。おそらく多筒屋に借金があり、その返済に困って、思いあまっての火付けだと思われた。
 あの日のことを思うと重四郎の胸は、ちくりと痛んだ。
 いったいに火盗改は、町奉行所に比べて万事が手荒い。
 ――だから、町方は舐められるんだ。
 重四郎の脳裏に火盗同心の非情な言葉が生々しく蘇った。目前の薄闇の中に早川弥藤次の頬の削げた顔が浮かびあがる。
(違う。だからと言って、斬り捨て御免ということにはなるまい)
 やがて、己の無力さに嫌悪感が込み上げてきた。もしかして定町廻りであれば、あのようなひどい言われ方はしなかったかも知れない、とも思う。
 重四郎は、父重馬の後を継いで、昨年の正月にいったんは、定町廻り同心見習いとなった。
 だが、年が明けた今月の十七日に、突然〈見習い〉は済んだ、といわれていまの風烈廻り昼夜廻りに配置換えになったのである。
 見習いが済んだのなら、父と同じく定町廻りにと必死に頼んだが、それは聞き入られなかった。
(いかん、いかん。おれは定町廻りではないのだ)
 重四郎は雑念を払うように足を速めた。

 すでに六つ半を過ぎている。
 米沢町の町が切れて、左前方に辻番所が見えた。
 そこから出てきた男に重四郎は、見覚えがあった。
「弥吉!」
「これは重四郎さま。お久しぶりですねえ。お見廻りですかい。精が出ますねえ」
 いつもの如才のない挨拶が返ってきた。
 岡っ引きの弥吉は、かつて父重馬から手札をもらっていた。すでに五十の坂を越している。
 丸顔で左右に垂れた目を見る限り、凄腕の岡っ引きとは誰が見ても思わないだろう。白髪の目立つ髷と合わせて、黙って縁台に座っていれば、人の良い好々爺である。
 父重馬が健在だった頃、朽木家に出入りする弥吉が、重四郎は大好きだった。小さい頃はそのいかつい背中に負ぶってもらったこともいっさいではない。
「何かあったのかい」
「いえね。ちょいと、あっしもいつもの見廻りですよ」
「今年に入って神田佐久間町の両替商が盗賊に襲われたと聞いたが」
 重四郎の脳裏には先月の多筒屋のことがある。鎌をかけたつもりだったのだが、
「でござんすか。ですが、めっきり春らしくなってきましたねえ」
 知っているのか、とぼけているのか、弥吉は話に乗ってこなかった。
 二人は肩を並べて歩き出した。
 弥吉と会えばつい懐かしさが先に立つ。それは弥吉も同じ事のようで、ひとしきり昔話に花が咲いたが、こと御用の話となると弥吉の口は固かった。
 何度か話を向けてみたが、都度はぐらかされてしまう。重四郎は、風烈廻り昼夜廻り同心であるいまの自分を恨めしく思った。
(いまは誰の手札をもらっているのだろうか?)
 そんな重四郎の思いを知ってか知らずか、御役目以外のことになると、弥吉の舌は滑らかだった。
「重四郎さまは、よくお見廻りをなさっているようでござんすね。そんなところは、お父上さまとそっくりでさあ」
「父上もよく見廻りを?」
「ええ。重馬さまは、見廻り、張り込み、こと捕り物となるとまったく骨身を惜しみませんでしたねえ」
 そのために夜は遅い日が多かった。小さい頃、母と妹と三人でよく遅くまで父の帰りを待っていたことを思い出した。その母も父より早く、三年前に亡くなってしまった。
 武家屋敷が並ぶ奥が村越屋敷で、そのまま真っ直ぐ行くか、それとも左に曲がってこの前のところに行くか、重四郎はしばらく思案した。
 そのときである。突然、重四郎の左横に匕首が突き出された。

「危ない。何をする」
 その匕首をかわして重四郎は、襲った人物の手首を手刀で激しく打った。
「うっ」
 という声がした。
 重四郎は、匕首を取り落としたその手をつかむと、すかさず後ろにねじ上げた。
「女・・・・!」
 その手首は細くて、武芸で鍛えた重四郎がきつく力を入れると、ぽっきりと折れてしまいそうであった。
「ちきしょう。放しやがれ」
 だが、その者の口から出た言葉は伝法だった。顔も手拭いで隠している。
 それでも、夜目にも女物の着物はすぐ分かるし、暴れる身体からは紛うことなく、若い女特有の甘やかな匂いが漂った。
 利かん気な質なのであろう。温和しくする気振もなかった。
「人違いするな。それがしは・・・・」
 重四郎は役職と姓名を名乗った。
「そうだよ。お前がお父っつあんの敵なんだよ」
 女は憎々しげに叫んだ。
「なに!? そなたに敵呼ばわりされる覚えはない」
「ちきしょう。放せ、放せよう」
 激しく暴れる女を持て余していたが、
「いい加減にしねえか」
 弥吉が低く重い声で威嚇して、顔を隠していた手拭いを剥いだ。
「やっぱり!」
 弥吉と目があった女はさっと顔を横にそむけた。
「知っている女か?」
「へい。この女はこの先の高砂町の裏長屋に住むはつという鳥追いでございます」
「何!」
 重四郎も、その素性を聞いてびっくりしてしまった。
 女は年齢の頃十八、九くらいの娘だった。丸い顔に切れ長の目、おちょぼ口だが、きれいな鼻すじをしていた。
 化粧をすれば映えると思われたが、ひっつめた髪がほつれている。擦り切れた着物と合わせて、むしろ痛ましいように見える。
「鳥追いが何故に匕首を持ってそれがしを狙う」
 重四郎が聞いても、はつという娘は、ふん、と横を向いたまま答えようとしない。
 そのふてぶてしい態度に、さすがの重四郎もむっとして、
「お前に敵呼ばわりされる覚えはないぞ!」
 思わず言葉がきつくなった。そのとき弥吉が、話の間に割って入るように、
「おはつの親父は、佐平といって大工だったんですがね。先月、多筒屋に火付けをして、火盗の旦那に斬られなすったんですよ」
「あ・・・・!」
 重四郎の脳裏に、火盗同心早川弥藤次に斬られた貧相な男の姿が鮮やかに蘇った。と同時に、あのときの早川の言葉と顔もいっしょに蘇って、
(火盗に見つかったのが不運だったのだ)
 重四郎は、後ろ手にねじり上げている娘に哀れをもよおした。
「今日のことは忘れてやる。行け」
 重四郎は前に押しやるようにして手を離した。
「はつとやら。付け火をするところを見つけたのはそれがしだが、そなたの父御を斬ってはおらぬぞ」
 努めてやさしく諭したつもりだったが、
「お前が追っかけたからお父っつあんは斬られたんだよ」
 伝法な娘の声は、憎悪を宿しているように思われた。さらに、
「斬った火盗の同心もこの次に狙ってやる」
 捨て科白(せりふ)を吐くように言って、はつという娘は小走りに、やがて闇に消えていった。
「思えばあの娘も不憫な女でしてね。さっきは娘の手前鳥追いと言いやしたが、その実、親父の借金を返すために、身売りの話まで出ている女でしてね」
 弥吉がしんみりと言うのへ、
「何、身売り!。もう少し詳しく聞かせてくれ」
 重四郎は、はつという女に興味を持った。
 弥吉は用事があるようだったが、重四郎のたっての頼みに、仕方がないというように、いっしょに近くの自身番に入った。

「手短にお話申しますと・・・・」
 そう言って、弥吉ははつの身の上を語ってくれた。
 春とはいえまだ肌寒い夜だった。三十過ぎの書役は、気を利かせて真ん中に置いてある火鉢に、新たに炭を足してくれた。
 その炭が真っ赤になるのを見ながら、重四郎ははつの身の上を聞いた。
 はつの父佐平は、五十を少し越したばかりの歳で、気は弱いが、腕は確かな元船大工だった。
 二十年ほど前のことである。ある年の始め、鳥追いをしながら銚子に流れてきたおはつの母と知り合い、駆け落ち同然に江戸に出てきたという。門付けは、正月の頃は鳥追いと呼ばれる。
 だが、駆け落ち者に江戸での船大工の口はなく、やむなく雇われて、大工の真似事をして暮らしをたてることとなった。
 それでも、はつが生まれた頃は、家族三人貧しいながらも何とか幸せに暮らしていたのである。
 そのうち、酒の好きだった佐平が、十年程前に肝の病を得た。それからは、仕事もめっきり減り、ついには親方に暇を出されたという。
 元は鳥追いだったという母は、佐平が病を得てからは、はつを連れて門付けに戻った。だが、すでに年老いたこぶ付きの門付けに昔のような稼ぎはなかった。
 そのため、つい無理を重ねることになったのが不運だった。その無理がたたって、ついに母親も病に倒れてしまったという。
 収入の道が無くなり、佐平と母の薬代に毎日の費え、やむなく多筒屋から金を借りた。
 初めはわずかな額だったが、やがて利息と合わせてどんどん大きくなっていった。
 母親が亡くなった後は、おはつが母を真似て門付けに出たり、人仕事をしたりしながら返済していたが、それだけでは追いつかなくなったのである。
 子供の門付けではたいした足しにもならず、人仕事では前借りもならず、さりとて下女奉公ではたかがしれている。ついには岡場所に身を沈めるよりないところまできたという。
 そんな娘の行く末を案じた佐平は、店が火事で無くなれば借金も無くなるし娘も身売りをしなくて済む、と苦し紛れに多筒屋に火を付けようとしたらしい。
「付け火をして重四郎さまに見つかり、火盗の旦那に斬られたんでさあ。本人は敵討ちのつもりなんでしょうが、とんだおかど違いというものですよ」
 弥吉は皮肉を込めて言った。
「強情そうな女だったな」
 重四郎は、憎悪に燃えた切れ長のやや吊り気味のはつの目を思い出して言った。
 一人の女が、病の父親を抱えて生きていくことは、決して楽なことではないだろう。重四郎ははつという女が気の毒に思えてきた。
「相手が誰であろうと人に刃物を向けちゃいけませんや。それに、火付けは重罪でござんすよ。罪のねえ江戸の人を巻き込んじゃあいけませんやね」
 そんな重四郎の気持ちを見抜いたように、弥吉に諭されてしまった。
「ちげえねえ」
 同意はしたが、重四郎は非情な火盗同心の肩を持たねばならない役目に、心の内では複雑なものも感じていた。
 しばらく思案して重四郎は、
「どれ、帰るとするか。弥吉、厄介をかけてすまなかったな」
 礼を言って自身番を出た。
「しばらく油を売っていきまさあ。里久さまによろしくお伝えくだせえ」
 弥吉は腰の煙管を抜くと、一服吸い付けて、自身番に腰を落ち着けてしまった。
 春の夜はとっぷりと暮れて、やがて四ツの鐘が遠く聞こえていた。
 里久とは重四郎の妹の名である。

(四)捕り物騒ぎ

 翌日、江戸には強い風が吹いた。
 上役で与力の大川武兵衛は、
「毎年正月(旧暦一月)下旬に吹く、強くて暖かい午(南)の方角からの風のことを、西海の方では〈はるいち〉と呼んでいるらしい」
 と、教えてくれた。今日でいう〈春一番〉のことである。
「わしが思うに、はるいちの吹く頃は火事が起きやすい。昨年は正月二十一、二十二日と立て続けに本所で火事が起きた。晦日(三十日)には駒込でも出火しておる。江戸で最も大きな明暦の大火も正月十八日に出火し、二十日まで燃え続けたのだ」
 風烈廻り昼夜廻りは、昼夜を問わず風の強い日などに市中の見廻りを行い、火災の警告や防火、ときには火災に乗じた盗賊逮捕を行う。
「だからして、しっかりと見廻るのだぞ」
 言うだけ言うと武兵衛は、そのまま手枕でごろんと横になってしまった。
 武兵衛は見廻りに出ない。すべて重四郎に任せきりであった。
 だが、そんな武兵衛を嫌っているわけではない。今年二十五になる重四郎は、いかに役目とはいえ、五十を過ぎた武兵衛といっしょに見廻りに出るのは、いささか気詰まりだという気がしないでもない。
 そのため、任せる、と言ってくれると、むしろ気が軽くなるのも事実だった。

 その日、重四郎はいつになく見廻りに力を入れた。
 夕方になっても風は収まらなかった。重四郎は町々の自身番に火の用心を言いつけながら、日本橋界隈を精力的に見廻った。
 金座近くの本両替町、駿河町の辺りは、かつては両替商が軒を連ねていたところである。いまは江戸府内に散らばったとはいえ、相当数の両替商がまだ残っていた。重四郎の脳裡には、去年から今年にかけて立て続けに起きた両替商襲撃のことがある。
 日本橋を見回って帰路についたとき、
(そういえば多筒屋も両替商だったな)
 と、思い至った。石町の鐘は四ツを告げたばかりである。
 重四郎は多筒屋が気になっている。付け火を見つけたあの晩、間違いなく佐平以外の人の気配も感じていたのである。それは一人、二人の気配ではなかった。もっと多かったはずなのである。
(寄ってみるか)
 と思って、踵を返した重四郎が日本橋を渡ろうとしたとき、前方の本町通りを東へ急ぐ大勢の捕り手たちが目に入った。常盤橋御門から出てきたことは明らかで、北町奉行所の同心たちと思われた。
(捕り物? まさか・・・・)
 捕り方たちはあっという間に視界から消えたが、重四郎の脳裏に閃くものがあった。
(まさか、両替屋を襲った賊どもを・・・・)
 よし、と後を追って重四郎が足を早めようとしたとき、
「重四郎さまあ・・・・」
 聞き慣れた声が聞こえてきた。
「おう。弥吉ではないか。どうしたのだ。いま大勢の捕り方が本町通りを通り過ぎていったぞ」
「へえ。それもそうですが、それよりもおはつがてえへんなんですよ」
 弥吉の言うことは要領を得なかったが、重四郎にはぴんとくるものがあった。
 ――斬った火盗の同心もこの次に狙ってやる。
 というはつの言葉が、重四郎の脳裡に生々しく蘇った。
「まさか、早川どのを」
「そのまさかでございますよ」
「どこだ。案内しろ」
「こちらへ」
 弥吉は日本橋通りを右へ折れた。
「急いでおくんなさい」
 弥吉に急かされて、夜の魚河岸を真っ直ぐ荒布橋の方へ走った。
 小川橋を渡って左へ曲がると、やがて右手にひときわ大きな商家が目に入った。多筒屋である。
 重四郎は、先日はつの父親が斬られたことを思い出した。始め両替商襲撃の賊の一味ではないかと思ったのだ。
 そのため、初手の動きが鈍って、結果としてはつの父親を死なすこととなってしまったのだった。あのときの、火盗同心早川弥藤次の有無を言わせぬ剣の冴えがまざまざと蘇って不快な気分になってきた。
 気がつけば弥吉の姿がなかった。重四郎が弥吉の名を呼ぼうとしたとき、
「むっ!」
 人の諍う気配を感じて店の周りを見た。
 重四郎は辺りの気配を覗いながら、この前と同じように店の右手に回り込んだ。隣家との境に小さな路地があるはずだ。
 と、月明かりを受けて刃物らしきものがきらりと光った。
「まさか!」
 重四郎は我を忘れてだっと走り込んだ。この前のように躊躇して取り返しのつかなくなるのが嫌だった。

 ちゃりん、という音とともに、匕首らしきものが刀ではじき飛ばされて、夜目にもきゃしゃな人物が転がるのが同時だった。
「邪魔出てすると、捨て置かぬぞ」
 大刀を上段に構えた武士が、威嚇するように言った。重四郎はその武士の声に聞き覚えがあると思った。
「お父っつあんの敵だ」
 気丈に言い返す言葉は紛れもなくはつの言葉だった。
「ふん。火付けの娘か。敵呼ばわりは笑止な。邪魔だてするでない」
 その声は間違いなく火盗同心早川弥藤次のものだった。
 ――だから、町方は舐められるのよ。
 早川の小馬鹿にしたような言葉が蘇って、重四郎は身体がかっと熱くなった。
 薄闇の中で、早川が大上段から刀を振り下ろした。
「危ない!」
 重四郎は叫びざま、早川の刀を受けた。
 キイン、という刃物と刃物がぶつかる鋭い音が響いて、火花が散ったように見えた。
「ぬっ。また、貴様か」
「この娘は、お主に斬られるような罪は犯しておらぬ」
 重四郎は激しい言葉で早川に応じた。転がったきゃしゃなはつが、
「朽木さま」
 と、顔を隠した黒布の下から、吃驚したような声をあげた。そのときである。
「動いたぞ!」
 甲高い声が響いてきた。と同時に、ピーッ、という呼び子の笛の音が、はじけるように〈はるいち〉に乗って辺りに流れた。
 早川は刀を持ち直すと、
「良いか、邪魔立てするでないぞ」
 捨て科白を残すと、瞬時に声のした方へ駆けていった。
「待て!」
 一瞬、追おうかとどうしようか迷ったが、重四郎は刀を納めて、
「大丈夫か?」
 声をかけて、転がっていたはつに手を差し出した。
「危ないことをするものだ」
 重四郎に手を引かれて立ち上がったはつは、被っていた黒布をとって、
「ごめんなさい」
 と、素直に詫びた。今日はやけに神妙であった。
「怪我はしておらぬか。お、手を斬られているな」
 はつは右手で左手を押さえていたが、そこから血が流れているようだ。
「近くの番屋で傷の手当てをしよう」
 重四郎の優しい言葉に、立ち上がったはつは、
「怖かった」
 弱々しく言って、重四郎の懐に倒れ込んだ。そのまま気を失ってしまったようだ。
「お、おい!」
 若い娘をそんなふうに抱いたことのない重四郎はひどく慌てていた。取りあえず、はつの被っていた黒い布を裂いて手早く血止めを済ませると、背中に負ぶった。
 遠く多筒屋の向かいの堀際では、怒号が飛び交い、肉を撃つ音や金属を打ち合う音が闇に響いていた。
 そのとき血刀を下げた浪人体の男が駆け込んでくるのに出くわした。ひどく慌てている。そのうえ、体中から血の臭いを漂わせていた。

「何者!」
「邪魔だ、どけ!」
 浪人体の男は血刀を振り上げた。多筒屋の裏の路地である。幅は広くない。前か後か重四郎が進退に窮していると、
「重四郎さま。そいつは両替商を襲った賊の一味ですぜ」
 浪人体の男の背後から聞き慣れた弥吉の声が飛んできた。どうやらこの男を追ってきたようだ。
「腕が立ちますから、気をつけてくだせえ」
 弥吉の声が続いた。
 上段から振り下ろされた浪人体の男の刀を、重四郎は屈むようにしてはずすと、背負っていたはつをそこに置いた。
「どうした。大丈夫か」
 近くから奉行所の同心と思しき男の声が聞こえてきた。浪人体の男を追ってきたのだろうか。小手すね当てをした捕り物出役の出で立ちが思い出された。
 浪人体の男は、空を切った刀を構え直すと、再び重四郎めがけて斬りかかってきた。剣先はなかなかに鋭い。そのうえ、路地は狭くて思うように身動きがとれない。刀を抜き合わせている余裕はなかった。。
 とっさに重四郎は、大刀を帯から柄ごと引いて、その男の振り下ろした刀を、立ち上がりざま鍔元で受けた。そのまま男の水月に思い切り蹴りを入れた。
 吹き飛んだ浪人体の男の顔面を、抜いた刀の峰を返してしたたかに打ち据えた。堪らず男は、うう、と唸って気を失ってしまった。
「飛んだとばっちりでしたねえ。表は捕り物の真っ最中でさあ。巻き添えをくっちゃあいけません。こちらへ」
 弥吉ははつを負ぶって重四郎の近くにくると、そのまま裏の方へ巧みに誘導してくれた。
「多筒屋が賊に襲われたのか?」
「わけはいずれお話申しやす。今は一刻も早くこの場を離れやしょう。この娘の傷も気にかかりやす」
 ああ、と頷いた重四郎だったが、全てがちんぷんかんだった。

(五)重四郎の決意

 翌日の夕方、弥吉が八丁堀の同心組屋敷を訪ねてきた。その日重四郎は、奉行所が非番の日だったのである。いつも通う神田猿楽町の〈撃剣館〉の稽古を休んで、弥吉が訪ねてくるのをじりじりと尻が焼け付くような思いで待っていた。
「待ちかねたぞ。挨拶はいらぬ。昨日のことを分かるように話してもらおうか」
「そのつもりで参りました」
 庭先に控えた弥吉は神妙だった。
「火盗改とお奉行所が、両替屋襲撃の賊を追って多筒屋に捕り物をかけたんでさあ」
 昨年から今年にかけて起きた両替商襲撃は、全て多筒屋の仕業だったというのである。
 つまり鎌風の一味とは、多筒屋の主人と奉公人のことだったのだ。とはいっても、鎌風一味は、用意周到に数年がかりで多筒屋の主人と奉公人に成り変わったのだが。
 多筒屋いや鎌風一味が、三軒の両替商から奪った金は、全部で一万両を超える大金である。威信をかけて必死で探る町方は、やがて賊の正体をつきとめた。
「奪った金には刻印が打ってありやす。その金が何枚か出回ってきて、密かにその出所を探ったところ多筒屋が浮かんできたらしいんでさあ」
 同時に、火盗改も両替商を襲った賊のうち、凄腕の侍が多筒屋の用心棒と同じ人物だということを探り出していた。
「そこで、町方、火盗の双方から多筒屋に捕り物をかけたのだな」
「へい。奪った金は、多筒屋の土蔵に隠していると調べがつきましてね。いつかその金を運び出すんじゃねえかと睨んでいたんでさあ。一万両を超す大金をそうそう簡単に運ぶことはできねえ。奴らは舟を使って運び出そうとしてたんです」
「舟か。なるほど考えたもんだ」
「その通りです。お縄にした者、斬り捨てた者がおおよそ十人。重四郎さまが倒した浪人者が、くだんの凄腕の侍でしてね。旦那方も手を焼いていたんでさあ。いやあ、助かりましたよ」
「まさか、わざとあの路地に追い込んだのではあるまいな」
「とんでもねえ。あれは偶々でさあ」
 弥吉は、右手を顔の前に突き出して左右に振った。
「ですがね、あの浪人にかかずらわっていたら、一人、二人取り逃がしていたかもしれません。仮に取り逃がさねえまでも、こちらに手負いが出たのは間違いのねえことです。なるべくなら関わり合いたくなかったんですがね。でも重四郎さまの立ち回りに、亡き重馬さまを思い出してしまいましたぜ」
 そのとき重四郎には、はっとして気付くものがあった。
「まさか米沢町の辻番所で会ったのは・・・・」
「お察しの通りでさあ」
 そう言って、弥吉は右手で小鬢を掻く真似をした。
「重四郎さまの気性を知ってましたからね。できれば、多筒屋のことには・・・・」
「その指図は奉行所か、それとも?」
「ええ、まあ・・・・」
 誰かの指図かと思ったのだが、弥吉の歯切れは悪かった。
 不審に思った重四郎は、
「まさか。弥吉、お主?」
「へへ、旦那も鋭くなってきましたね。さすがは重馬さまの跡取りでさあ。そのまさかですよ。いまは早川の旦那から手札をもらっておりやす」
 弥吉は悪びれた風もなく言った。
「ううむ・・・・」
 重四郎に後の言葉は続かなかった。
 ――だから、町方は舐められるのよ。
 早川弥藤次の小馬鹿にしたような言葉が再び蘇ってきた。あのとき、間違いなく早川は多筒屋を探っていたのだ。
「あの日、重四郎さまが佐平の付け火を見つけたとき、店の周りで騒ぎが起きるのはまずかったんでさあ。後であっしがこっそり消そうと思っていたら、先に重四郎さまが飛び出して行ったというわけでして」
「・・・・」
「あのまま重四郎さまが追っていけば、ちょいとした騒ぎになります。八丁堀が騒いじゃあ、多筒屋が用心を深めるかも知れねえ。あれは早川さまとしてもやむを得ないことだったんですよ」
「だからと言って、火盗同心が有無をも言わせず一刀のもとに斬り捨てて良いわけではなかろう」
「お口を返すようですがね。重四郎さま」
 そのとき弥吉の言葉は改まっていた。昔、父重馬の手札をもらっていたときの弥吉の口調だった。
「どんな理由(わけ)があれ、佐平がやったことは許されることじゃありませんぜ。もし、あのまま火が燃え広がっていれば、盗賊鎌風一味を取り逃がすだけじゃねえ。罪科の無い隣近所の住民が焼け出されたり亡くなったり、もっと悲惨なことになるかも知れなかったんですぜ」
「斬るより仕方なかったということか」
「重四郎さまの気性は、あっしが一番よく知っております。お気持ちは分かりますが、小さな情で大きな過ちを犯しちゃあいけません。重馬さまが悲しみますぜ」
「父上のことは言うな」
 重四郎は憮然として言った。
 もしかしたら、斬られた佐平を左右から支えて、走り去った町人の一人は弥吉ではなかったのか。
「米沢町で会ったことも早川さまのご命令です。重四郎さまが多筒屋に近づくのを防ぐためでした。ですが、まさかあそこでおはつに会うとは思ってもいませんでしたがね」
 重四郎は、はっとした。そうだ、おはつが奥の部屋で寝ているのだ。
「この話はおはつには・・・・」
 聞かせない方が良い、と重四郎が言おうとしたとき、
「兄上・・・・」
 妹の里久の悲しそうな声が聞こえてきた。
 重四郎が声のした方を向くと、いつからそこに居たのか、濡れ縁に里久と並んではつが立っていた。
「どうでえ、具合は?」
 だが、弥吉は重四郎の思いを無視するように大きな声で聞いた。
「お前は運がいい。旦那によくお礼を言うんだぜ」
 有無を言わせぬ弥吉の言葉に、
「いろいろとありがとうございました」
 はつは丁寧に礼を述べた。左手を釣った姿が痛々しい。
「いいってことよ。気にするな。良くなるまでゆっくり休んでるんだぜ」
 はつを気遣うような重四郎の言葉だった。
 多筒屋で早川弥藤次を狙ったはつは、目的を達することはできなかった。ばかりか、重四郎が飛び込まなければ、あやうく命を失うかも知れなかったのである。
 はつもそれは分かっているのだろう。重四郎が屋敷に運びこんでからは、素直でおとなしかった。もっとも、暴れようにも傷を負っているし、体力も相当に消耗していたのも事実だったが。
「まだ父っつあんの敵を討とうと思ってるのかい」
 弥吉の問いに、はつは無言でうつむいたままだった。
 いっしょに、じっと話を聞いていた里久が、
「でも、いくら御用のためとはいえ・・・・」
 里久がはつを気遣った。
 その通りだ、と重四郎も思う。巨魁を捕らえるため、確かに火付けをしたとはいえ、いきなり父を斬られたおはつの気持ちは癒えるものではないだろう。
 ややあって、はつが決心したように重い口を開いた。
「お父っつあんがやったことを、いいことだなんて決して思ってません。仕方がなかった、と言い訳する気もありません。でも、あたしにとっては、実の父親で、たった一人の身寄りだったんです。両親(ふたおや)は駆け落ちして日陰者の身でしたが、それでも三人いっしょのときは幸せでした。おっ母さんを亡くして、お父っつあんまであんな姿になって・・・・」
 はつの目には、涙が光っていた。
「それを見たら、借金で苦しんでいた日々が蘇ってきて、誰が悪いというわけじゃないと思います。ですが、親のために何かをしてやりたかったんです。同心の旦那がたに叶わないことはわかってました。斬られても良いと思ってました。でもそのときは、敵討ちくらいしか頭に浮かばなかったんです。あんな形でしか、あたしたちの口惜しさを伝えられなかったんです。朽木さま。すいませんでした」
 泣き崩れるはつを、良いのよ、と言って里久が優しく抱きしめた。
「あっしはこれで良かったと思っておりますよ。多筒屋はお縄になって、家財没収は言うに及ばず、厳しい罰が待っていましょう。おはつはもう借金に縛られることはねえ。親父さんを亡くしたことは気の毒なことだが、岡場所に身を沈めることもねえんだ」
 そして、おはつの方を向いて、もう、敵討ちなんて考えるんじゃあねえぞ、と弥吉は厳しく叱咤した。
「そうですよ。早く良くなってね」
 里久も傍から元気づけた。
「はい」
 だが、おはつの声には元気がなかった。
(何かが違う)
 重四郎の心の内で蜩が姦しく鳴くように、盛んに己を問う声があった。はつの父佐平のことはあれで良かったのか、と。

「お、そうだ。そなた立てるか」
 と言って、重四郎はゆっくりとおはつを立たせるとそろりとした足取りで庭に出た。
「兄上!」
「重四郎さま!」
 怪訝な里久や弥吉には構わずに、
「待っておれ」
 と言うと、自分の部屋から木刀を一本持ってきた。
 重四郎が戸ヶ崎道場で使っていた愛用の木刀である。使い込んでいるのが一目で分かる。
 重四郎はその木刀をはつに渡すと、
「これでそれがしを斬れ」
 と言って、くるりと背を向けて諸肌を脱いだ。春とはいえ、ひんやりとした空気が肌にしみた。
 はつは重四郎の考えが分からずにとまどっている。
「何をなさろうとするのですか?」
 里久もまた重四郎の行動を訝しんで、濡れ縁から弥吉といっしょに不審な目を向けていた。
「あのとき、火盗が張っていることも知らずにそなたの親父どのを追ったのはそれがしの軽率。だが、風烈廻り昼夜廻り同心としては、当然のことをしたと思っている。そなたの親父が火付けをしたのは事実で、火付けは天下の大罪だ。そうは言っても、それを見張りのためとはいえ、何もいきなり斬ることはなかったと思う。その責めのいったんは、確かにそれがしにもある。だから、その木刀でそれがしを気の済むように何度でも斬ってくれ。本当の敵討ちのつもりでな。そなたの気持ちを思うと、何かしよう、言おうと思うのだが、武骨な俺にはこんなことしか考えつかん。子供だましと思うかも知れんが、それでも少しは気が晴れるだろう」
 重四郎は後ろで木刀を持っているおはつに聞こえるようにはっきりと、そしてきっぱりと言った。
「まあ!」
 里久が驚いたような声をあげた。
 おはつは木刀を持ったまま、躊躇っているように思われた。
「おはつさん。兄もああ言っているのです。お気の済むように斬っておあげなさい」
 里久は重四郎の気持ちを汲んで、励ますようにおはつに声をかけた。
 ――ビシッ!
 という激しい音がして、はつの木刀が重四郎の背中を打った。だが、それは一度きりだった。
 おはつは重四郎の背を叩くと、そのまま木刀を置いた。
 右の袂で顔を覆って部屋に駆け込むと、ぴしりと障子を閉めた。
 部屋の中からはおはつの押し殺したような嗚咽が漏れてきた。
「おはつさん・・・・」
 閉められた障子を前に里久は佇んだままだった。
「弥吉から見れば、俺はまだまだ甘いかもしれん。若いかもしれん。だがなあ、俺はいまはっきりと決心がついた。大きな悪を捕まえるのもむろん大事だ。佐平のやったことは許されることじゃねえのも分かる。だが俺たち町方は、江戸の人達の小さな幸せを守ってやるのも大事なんじゃねえか」
「お気持ちは分かりますが・・・・」
 弥吉の表情は冴えなかった。

(六)はるいち

 翌日の朝――。
 目を覚まして居間に入ってきた重四郎に、
「兄上。はつさんがどこにも居ないの。まさか出て行ってしまったのでは?」
 里久の言葉を聞いて、重四郎の心に割り切れない思いが残った。
 それは、おはつの心を救ってやれなかった悔いのようなものだったろうか。
「やむを得まい」
 無念さを滲ませて小さく呟いた。
「身体の方は、もう大丈夫でしょう。気丈な質とみました。きっと一人でも逞しく生きていくことでしょう」
 重四郎を気遣ってか、里久が励ますように言った。

「おはつ。おはつ・・・・」
 自分の声で重四郎が目覚めとき、座敷におはつのおせいの姿は無かった。
「ここは・・・・?」
 なぜ自分がこんなところに居るのか始めは分からなかった。料理屋の座敷などほとんど入ったこともなかったからである。
 そうだ、おせいに引っ張られてこの座敷に連れて来られたのだ。そこで酒を飲んだのだが、少し飲み過ぎたようだ。酔っぱらって寝てしまったらしい。
 重四郎は慌てて店の者を呼んだ。
「おせい姐さんは別なお座敷があるとかで出て行きましたよ」
「出て行った!」
「ええ。八丁堀の旦那をよろしく頼む、とおっしゃられて」
「いま、何刻だ」
「もう、四ツ(午後十時)を過ぎましたよ」
「しまった!」
 重四郎は舌打ちしたい思いだった。
 もう木戸が閉まる頃合いである。木戸番にわけを話せば通れるのだが、帰りを待っている里久のことを思うと胸が痛んだ。
 両刀を手に取ると、
「あれ、お泊まりじゃないんですか。おせい姐さんからはそのように言いつかって、お代は先払いで頂いておりますよ」
「何!」
「おせい姐さんはすぐに戻ると言ってました。旦那をお返ししないようにといいつかっているんですよ。今夜は二人でお過ごしになるとか。つもるお話もあるんじゃありませんか」
「いかん。いかん。仮にもそれがしは八丁堀の同心だぞ」
 重四郎の顔から血の気が引いた。
 女芸者に代金を払ってもらうだに不本意なのだ。そのうえ、これから二人きりで過ごすだなんて・・・・。
「急用を思い出したのだ。おせいとやらにはどこに行けば会えるだろうか」
「住まいは薬研堀と聞いておりますが」
「そうか。今日の払いは、後日おせいの住まいに直接持参するからと伝えてくれ」
「ちょ、ちょっと、旦那。お帰りになられたらあたしがおせい姐さんに叱られてしまいますよ」
 重四郎は仲居の止めるのも振り切って料理屋を後にした。
 今年の〈はるいち〉はまだ吹いていない。
 だが、おはつのおせいとの出会いは、重四郎にとって〈はるいち〉よりも強風となって胸の内を吹きすぎていった。重四郎はこれからもおせいという風に翻弄されるような気がして、背中がぶるっと震えるのを止めようがなかった。
 翌日、今年の江戸に〈はるいち〉が吹いた。
〈了〉






最終編集日時:2010年12月14日 13時36分

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